画は 月岡 芳年 (つきおか よしとし)
天保10年(1839年)〜 明治25年(1892年)
号は一魁齋、 のち大蘇芳年(たいそよしとし) 作
「津伎百姿」 「盆の月」です。
☆雨模様、涼しい。 今日は盂蘭盆(旧暦)。
大型颱風11号、日本横断中。
まずは、
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201408090001/
櫻井ジャーナル 2014.08.09
◎ 独の有力経済紙編集長が 米国に追随する「西側」は
「間違った道」を歩いていると批判、話題に
ドイツの経済紙ハンデスブラットの編集長が
「西側の間違った道」と題する評論を発表し、話題になっている。
☆http://www.handelsblatt.com/meinung/kommentare/
essay-in-englisch-the-west-on-the-wrong-path/10308406.html
ウクライナが不安定化すると「西側」は戦争熱に浮かされ、
政府を率いる人びとは思考を停止して間違った道を歩み始めたと批判しているのだ。
アメリカ議会ではウクライナへの武器供与が議論され、
ズビグネフ・ブレジンスキー元大統領補佐官は市民を武装させるように提案、
ドイツ首相は厳しい対応をとる準備ができていると発言していると指摘、
こうした流れはドイツの利益に反しているとしている。その通りだろう。
この編集長は次のように問いかける:
始まりはロシアがクリミアを侵略したためだったのか、
それとも「西側」がウクライナを不安定化したためだったのか?
ロシアが西へ領土を膨張させているのか、それともNATOが東へ拡大しているのか?
ふたつの大国が同じ意図に動かされて無防備な第三国へ向かい、深夜、
同じドアで遭遇し、内戦の第1段階で泥沼にはまり込んでいるのか?
アメリカにとっての現実的な目的と ヨーロッパにとってのそれは全く違うとも主張、
バラク・オバマやヒラリー・クリントンは次の選挙で勝てるか、
次の大統領を民主党から出せるかということに関心があるだけだとし、
クリントンがウラジミル・プーチンをアドルフ・ヒトラーに準えたのは、
外国のことに関心のないアメリカ人の多くが知っている外国人は
ヒトラーくらいだからだと切り捨てている。
アメリカの経済界が自国政府のロシア制裁に反対していることは本ブログでも指摘したこと。
☆http://www.bloomberg.com/news/2014-06-24/
business-at-odds-with-obama-over-russia-sanctions-threat.html
すでにロシアではアメリカの「狂人理論」に対抗するため、
ドルを基軸通貨の地位から引きずり下ろすための働きかけを始めている。
生産体制や社会システムが崩壊しているアメリカは投機(イカサマ博奕)、
NSAを使った情報収集(恐喝のネタ探し)、
そして基軸通貨を印刷できる特権で支配体制を支えているにすぎない。
アメリカを戦争へと導いている原動力はカネ儲けの欲望とカルト的な信念。
その信念に基づいて動いているのが親イスラエル派のネオコン、
つまりウラジミール・ジャボチンスキーの末裔たちだ。
ジャボチンスキーは第1次世界大戦でイギリス軍に参加し、
1925年には戦闘的シオニスト団体の「修正主義シオニスト世界連合」を結成している。
リクードの源流になった団体だ。
そのジャボチンスキーが創設したハガナをイギリスの情報機関MI6や破壊工作機関のSOEは訓練、
ハガナは後にイスラエル軍の中核になる。
このシオニストとは、エルサレム神殿があったとされる「シオンの丘」へ戻ろう
という考えを信奉する人びとだ。
近代シオニズムの創設者とされているのは1896年に『ユダヤ人国家』という本を出した
セオドール・ヘルツルだが、その前にアメリカでは、
ウィリアム・ブラックストーンなるキリスト教福音派の牧師が
「中東のユダヤ人国家建設」を支援する運動を始めている。
ヘルツルはシオニズムよりセシル・ローズを信奉していた人物だという。
それ以前、シオニズムはピューリタンの主張に含まれ、
さかのぼるとオリバー・クロムウェルに行き着くのだという。
ピューリタン革命で国王を処刑、「神の軍隊」を率いてアイルランドを侵略して
大虐殺を行った人物だ。アイルランド問題の根はここにある。
その後、ピューリタンは勢力争いに敗れてアメリカへ渡り、先住民を殲滅する原因を作った。
現在、ネオコンはアメリカの福音派(原理主義者、聖書根本主義派)と手を組むが、
これは必然だということ。
この勢力はカルト的な信念で動いているため、核戦争も辞さない。
自衛隊の幹部はマスコミの記者に対し、
「今なら中国に勝てる」とあからさまに語っているようだが、
似たことをアメリカのネオコンも考えているかもしれない。
芳年、二枚目、
「祐天 不動の長剣を呑む圖」です。
祐天上人(1637〜1718):
浄土宗大本山増上寺36世法主で、江戸時代を代表する呪術師。
密教僧でなかったにもかかわらず、強力な怨霊に襲われていた者達を救済、
その怨霊までも念仏の力で成仏させたという。
生来物覚えが悪くお経も全然覚えられないので、
思いあまって成田山新勝寺で断食参籠修行を行うことにしたという。
断食が満願成就の前夜、夢に不動明王が現れて、
不動明王から短剣を呑むか、長剣を呑むかと迫られて、
どっちにしろ呑むなら同じだと思い長剣を呑むと、
ノドが裂けて気絶し、翌朝に血だらけになって倒れているところを発見された。
眼が覚めると理解力バツグン、記憶力が見違えるほど向上していた、というお話。
老害の極みよなぁ、もはや誰も相手にせんよw
◆http://my.shadowcity.jp/2014/08/post-5398.html
ネットゲリラ (2014年8月10日)
◎呆け老人が一人で宣戦布告w
より抜粋、
宇宙戦艦ヤマトで当てた西崎という人物がいたんだが、
コイツが大量の兵器を持っていて捕まるわけです。これで西崎は5年半も刑務所に入れられて、
元々身体が悪かっったんだが、ますます悪化して、出所後しばらくして死ぬ。
この人が何で兵器を持っていたのかというと、石原慎太郎のボディガードだったからです。
☆http://ja.wikipedia.org/wiki/西崎義展
1999年2月1日、警視庁銃器対策課と静岡県警により、銃砲刀剣類所持等取締法、
火薬類取締法、覚せい剤取締法違反で現行犯逮捕される。
容疑は、自宅のワゴン車に擲弾発射器付き自動小銃、小銃用実弾を約1800発、
擲弾を約30発、覚せい剤20グラムを所持していたというもの。
続けて5月12日には自動小銃の密輸容疑で再逮捕。
西崎が所有するイギリス船籍の外洋クルーザーオーシャンナイン号へこれらを隠していたが、
清水港のドックに入れる際に隠すため、自宅に移し替えていたとみられる。
健康上の理由での保釈中の犯行だった。取り調べに対して、
海賊対策のために10年前に香港で購入したと供述したが、
警察は武器の密輸と転売で利益を得ようとしたのではないかとみていた。
この事件の公判でフィリピン海域に出没する海賊対策のためと、
同船で尖閣諸島へ上陸した石原慎太郎を警護する必要から、
フィリピン沿岸警備隊の司令官から購入したと主張するも、
「正当化する余地は全くない」と2001年の東京高裁判決で否定される。
ところでミャンマーには、ヤクザの親分の名前が刻まれた、旧日本軍の慰霊の石碑があるらしいw
☆http://ameblo.jp/dominionsdevotion/entry-11412696736.html
それを建てた人のやってるNPOには、シンタロも名前を連ねている。
シンタロとヤクザの繋がりを証明する写真なので、コレがネットに出た時には、
色々と物議を醸したそうですw まぁ、どうせ捕まったり戦ったりするのは手下なので、
爺さんは吠えるだけですw どうせなら、尖閣に上陸して、
中国の偽装漁民と撃ち合いになって死ねば良かったのにw
☆http://news.livedoor.com/article/detail/9129141/
しかし今回ばかりは、レベルが違う。敵国を"支那"と限定して"戦争して勝つ" と
はっきり口にしたということも驚きだが、この発言によって、
石原が2年前に仕掛けた行動の動機が明らかになったといえるからだ。
周知のように、日中関係がここまで悪化したきっかけは、
2012年の日本政府による尖閣諸島国有化だが、この政府の動きをひきずりだしたのは、
当時の都知事・石原慎太郎だった。その数ヶ月前に石原が突如、
尖閣を都で購入する事を発表したため、当時の民主党政権と外務省が
日中の紛争になることおそれて国有化を行ったのだ。
いわば、石原こそが日中関係悪化の仕掛人なのだが、
当時、石原の行動の動機は尖閣という領土を中国に侵犯されないために、
動きの鈍い国のかわりに立ち上がった、ということになっていた。だが、
「いちばんの野望は支那(中国)と戦争して勝つこと」という今回の発言を聞くと、
それは逆だったのではないかと思えてくる。
そのシンタロが中国に対してブログで「宣戦布告」をして話題になっているんだが、
やるんだったら個人でやって下さい。とりあえずマシンガン持って北京に乗り込んで、
蜂の巣にされて下さいw
-----------------------
尖閣募金詐欺師
-----------------------
金返せよ
-----------------------
アメリカに頼まれて、中国との関係を悪化させるために色々と動いてますw
Noと言えない日本のシンタロですw アメリカの使いっ走りですw
-----------------------
じゃあお前がご自慢の船で尖閣上陸して住めよ
指導者層の愛国歌って大衆を死地に送り
自分は安全な所でノウノウと生き延びるパターンはもうこりごりです
-----------------------
そりゃ石原は中国と戦争になっても安全なとこで美味い飯食いながら
貧乏人にそれ死んでこぉーいwって命令するだけだからな
-----------------------
こいつって韓国には何にも言わないよなw
個人的には韓国人の方が中国人より嫌いなのだが。
-----------------------
宣戦布告したんだから、とっとと住吉から鉄砲借りて、中国に行けよw
一人で戦争やって死んで来いw
芳年、三枚目、
「羅城門 渡辺綱 鬼腕斬 之圖」です。
再掲だと思う、
諸悪の根源=日米安保体制、居座り強盗に追い銭なのさ、
◆http://asyura2.com/07/war92/msg/137.html
投稿者: TORA 日時: 2007 年 5 月 12 日 CP1Vgnax47n1s
◎『それでも「NO(ノー)」と言える日本―日米間の根本問題』
アメリカが日本を失えば地球半分の兵站基地を失う事になる。
小川和久
◆日本はペンタゴン最大のオイル・ターミナル
日米安保体制の軍事面を論じるにあたって、非常に残念に思うのはわれわれ日本側の無知です。
在日米軍を正式に取材し、公式資料とブリーフィソグをもとに最初に実態を明らかにしたのは私でしたが、
それまでは防衛庁ですら満足に手をつけていなかった気配が濃厚なのです。
私は一九八四年八月の炎天下、青森県の三沢から沖縄の嘉手納まではとんどの米軍基地を取材し、
司令官たちとも会ってきました。そのとき米軍が提供してくれたのは、
別に秘密扱いの資料でも何でもなく、マスコミ用のプレス・キットに入っている資料だげでしたが、
それを丹念に読んでいくうちに、ギョッとさせられたわけです。
その取材をまとめた単行本『在日米軍』(講談杜)は、幸いにも右からも左からも評価してもらい、
私がなんとか軍事間題の専門家としてスタートするきっかげになったのですが、
とにかくそれまでは、在日米軍の兵力が五万人で、
主な基地がどこにあるといった『防衛白書』に載っている程度のことしか
明らかにされていなかったのです。
しかし、米軍の戦力評価を厳密にしようと思えば、目に見える兵力だげでなく、
ロジスティックス、つまり補給・兵鈷といった面をきちんと押える必要があります。
その部分から眺めると、在日米軍基地は地球の半分で戦う米軍兵力のすべてを支えてきた
ことが明らかになるのです。これは巨大な戦力根拠地です。
この事実を踏まえたうえで、アメリカと日米安保の話をしようというのが、一貫した私の姿勢です。
在日米軍基地については、もう少し詳しくお話しする必要があるでしょう。
いま、無人の無線中継所まで含めた在日米軍基地は全国に百五カ所あり、
三百二十四平方キロの用地を使っています。
日本では、米軍基地というとすぐに沖縄を思い浮かべますが、実は本土のほうに
重要な機能が集中しているのです。
沖縄の場合、米軍基地は沖縄本島の二〇バーセソトにも達していますが、
基地間題で沖縄にだげ目がむくのは沖縄を反戦運動のシソボルとして神聖化してきた結果で、
いくぶん視野狭窄の感があります。
在日米軍基地に置かれたロジスティックスの能力は、
私が『在日米軍』の中で紹介した一九八一会計年度のアメリカ上院軍事委員会の公聴会の記録の表現が
象徴的でしょう。そこには
「西太平洋のすべての米軍部隊は、日本に基地を置く広範な補給ネットワークによって支援されている」、
「日本に置かれた弾薬の貯蔵施設は、西太平洋における陸上弾薬庫の貯蔵能力の五〇パーセソト以上にあたり、
石油の貯蔵能力のほうは、ハワイから西に置かれた燃料の八○バーセントにものぽっている」
と記されているのです。
"ハワイから西〃という表現は、西経百六十度線から西、イソド洋を通り越した
アフリカ最南端の喜望峰までを意味し、第七艦隊の作戦範囲と一致しているわげですが、
なんと地球の半分に相当する広大なエリアです。
そこで、燃料と弾薬について具体的なデータを米軍側に求めたところ、
燃料については詳細な数字をブリーフィングで明らかにしてくれました。
ご承知のとおりアメリカは世界一の海軍国ですから、日本に置かれているのも大部分は海軍の燃料で、
長崎県佐世保の五百三十万バーレル、神奈川県鶴見の五百七十万バーレル、青森県八戸の七万バーレルと、
合計千百七万バーレルにものぽっています。
米軍自身、それをして"ベンタゴン最大のオイルターミナル〃と表現しているわげですが、
日本にはアメリカ本土にもないほどの巨大な軍事用ガソリンスタンドが置かれていたのです。
なにしろ、佐世保だげでぺンタゴン第三位と記されているのです。
このアメリカ海軍の燃料、それではどれぐらいの能力があるかというと、
米ソに次いで世界で三番目に石油エネルギーをガブ飲みしている日本を、まるまる三日まかなえるわげです。
三日などと言うと大したことないように思えますが、主要戦闘艦艇七十隻七十万トンで編成する
世界で最大最強の第七艦隊を実に十回も満タソにでき、それによって六ヵ月間も作戦行動させられるのです。
ちなみに主要戦闘艦艇二十八万トン、世界第六位の海上自衛隊なら、なんと三十回も満タンにできる量です。
参考までに、アメリカ海軍がフィリピンのスービック・ベイにどれぐらい燃料を置いているかというと、
二百四十万バーレルにすぎません。だから、あそこは第一線の野戦基地の域を出ないのです。
次に弾薬はどうかというと、陸軍がファクト・シートに記したものを出してくれたほかは、
海軍、海兵隊、空軍は機密を理由に内容を公表してくれませんでした。
その在日アメリカ陸軍の弾薬ですが、ご承知のとおり陸軍は神奈川県のキャンブ座問に
第九軍団司令部と在日アメリカ陸軍司令部を置いてはいますが、
実戦部隊は沖縄にグリーンベレーを三百人ほど駐留させているだげです。
ところが、実戦部隊を持っていない陸軍にしてからが広島県内に巨大な弾薬庫を三つも置いており、
その貯蔵能力は十一万九千トンと、十三個師団で編成する陸上自衛隊の当時の全備蓄量の一・五倍
にも達していたわげです。そのうち二つの弾薬庫はアンレストリクティッド、
つまり制限なしということで、通常弾薬だげでなく、
毒ガスや核兵器の貯蔵が可能な特別な設備を備えているのです。
それでは海軍と海兵隊はどうかというと、佐世保にある二つの弾薬庫が
作戦海域唯一の陸上弾薬庫という以外、具体的な説明はありませんでした。
もちろん、横須賀などの基地や沖縄の海兵隊駐留地区にも日常使うための弾薬庫はありますから、
大規模で本格的なものという意味です。
しかし、アフリカ最南端のケーブタウンまでが作戦エリアということを考えると、
陸軍のストックなど比べものにならない巨大さを持つことは想像できます。
空軍はといえば、これがすごい。
沖縄の嘉手納弾薬庫を管理している第四〇〇弾薬整備中隊の説明資料に、
「わが中隊は米軍最大の弾薬部隊」とあり、それで、
「ひょっとして、嘉手納は米軍最大の弾薬庫?」と聞くと、米軍の担当官はニヤッと笑っていました。
つまり、米軍最大の弾薬庫はアメリカ本土でもヨーロッパのNAT0の正面でもなく、
沖縄の嘉手納だと考えてよいのです。
このように燃料と弾薬だけをみても、地球の半分で行動する米軍は日本に支えられてきた、
ということは間違いありません。これは、世界一の傍受用アソテナである三沢基地の象のオリなど、
情報の収集・解析機能を加えると、いっそう際立ってきます。
アメリカの海外軍事拠点として、日本は質量ともナンバー・ワンといえるほどの重要性を秘めているのです。
私は八四年の段階で、こうした現実とデータを公表したわけですが、
いまだに知らない日本人が多いのは残念なことです。
まして、アメリカ人でこうした数字を押えて発言している人は稀で、
大部分の対日強硬論者はファクツ・アソド・フィギュアスに目をつぶったまま、
日本を巧みに利用しようとしているとしか思えません。
アメリカには、「日本こそアメリカの強大な戦力に守られて、
好き勝手に経済活動をしてきたではないか」と反論する人もいるでしょう。
しかし、地球の半分を支えるような巨大な軍事基地をアメリカが日本国内に設げることは、
決して日本人のほうから望んだわげではないのです。
まず最初にアメリカの勝手、つまりアメリカの世界戦略があって、
現在の巨大な在日米軍基地が生まれたのです。
◆日米安保条約破棄を恐れるアメリカ
アメリカが日本列島を世界戦略上の重要根拠地化している現状を考えると、
日米安保条約で恩恵を受けているのは日本よりもアメリカ、と言うほかありません。
このところ激しさを増す一方の日米摩擦にあって、日本人の一部には、
このままではアメリカから安保条約を破棄されかねない、という見方をする人も出てきました。
しかし、現実は全く逆なのです。
アメリカのほうこそ、ジャパン・バッシングに腹を立てた日本が
安保条約の解消を言いだすことを、基本的には恐れているのです。
事実、アメリカはすでに、日本が安保条約の破棄を通告してきた場合、
どう対処するかを具体的に検討しています。
しかし、基本的には安保条約を維持するのがアメリカにとってベストの選択ですから、
安保解消の動きが日本側に生まれないうちに封じ込めてしまおうと考えているようです。
アメリカの戦略的動向を分析していくと、一九八○年代に入ってからは
対日戦略を最も重視し始めていることがわかります。
たとえぱ、日本語を喋れて、日本人の思考方法を理解できる人材の確保、
つまり日本の情報を的確に把握できるアメリカ人をもっと増やさなけれぱいげない、
という姿勢が露骨に表われています。
どういうことかと言うと、アメリカは第二次世界大戦において陸軍語学学校を作り、
ラィシャワー博士などが教官を務める中で対日戦にも効果を上げたわげですが、
それと似たパターンが出てきているということです。
八四年夏、CIAは日系人の上級アナリストを公募したのですが、
それまでは真剣に日本のことを研究する必要がなかったので、
ランクの高いアナリストに日本を対象とした人材は少なかったのです。
アメリカがこんな研究を始めたのは、日本が日米安保条約を破棄することを警戒し、
両国がコリジョン(衝突)・コースというワースト・シナリオをたどらないよう、
真剣に取り組み始めたからです。
アメリカにしてみれぱ矛盾する二つの重要課題、要するに、
日本との安全保障体制を良好な形に維持すること、
敵対関係にある経済問題をコソトロール可能な状態に収めることを
両方クリアできて初めて満点の答案を書くことができるわげですから、
そのためのシフトを敷いてきたと考えられます。
また同時に、私が『仮想敵国ニッポンーアメリカの対日戦略シフト』(講談杜)で分析したように、
それでも日本で反米ナショナリズムが台頭したり、
日本側から安保条約を切った場合にどうするかについて、
アメリカがすでに一定のシナリオを準備していることも、
当然のこととして受げ止める必要があります。
これは、石原さんが指摘してこられた半導体の問題とよく似ているのですが、
私はかつて大統領候補にもなったことのある民主党の元上院議員に
「日本のはうから安保条約を解消するといったら、困るのはアメリカのほうでしょう」と、
問題を突きつけたわけです。すると、そのアメリカの大物政治家は
「アメリカにとって日本がきわめて重要なことは、かつて上院軍事委員会のメンバーとして、
公表されないようなベンタゴンの機密資料にも目を通せる立場にあったから、よく承知しています。
ジャバン・バッシングに走っている軍事委員会のメンバーも、
日本の重要性は全部知っているのですが、選挙のためなら何でもやる人たちなのですよ」と、
正直なところを明かしてくれました。
ここで重要なのは、さきほどの在日米軍のヶースに象徴されるように、
自分たちの税金の使い道にづいての日本側の無知につけ込んで、
アメリカ側が無理難題を吹っかげていることだけではありません。そのことによって、
日本に反米ナショナリズムが生まれ育つような最悪の選択を、
アメリカみずからが行なっていることこそ深刻な問題だと思います。
日本側の無知といえぱ、一般的に大家だと思われている著名人たちの無知だけにとどまりません。
専門的に研究している学者やジャーナリストでさえ大きな問題を抱えており、
アメリカに簡単につげ入られるようなスキだらげという実情を物語る、
悲しいエピソードには事欠きません。
昨年春、アメリカンセンターでアナポリス(アメリカ海軍兵学校)の政治学教授R氏の話を、
日本の学者、ジャーナリスト、官僚と聞いたときのことです。
R教授は東アジアの戦略問題の専門家です。
そのときR教授は、フィリピンの米軍基地は在日米軍基地など代わることのできないほどの
戦略的重要性を持っている、と強調しました。
私はこの発言が日本の無知につけ込んだものであり、だから日本は
フィリピンの安定のためにODAをもっと増やすべきだ、という趣旨で行なわれたように感じました。
そこでさきほどお話ししましたような在日米軍基地の能力に比べて、
クラーク空軍基地もスービック・ベイの海軍基地も、
置かれている第一線兵力、燃料、弾薬、艦船修理能力のどこをとっても劣っており、
それでもフィリピンのほうが重要だというのであれば
具体的なデータで説明してほしい、と求めたわげです。
するとどうでしょう。R教授は「実はデータに基づいて話したのではない」と言うではありませんか。
このとき出席していた日本側の聴衆の大部分は、R教授の話を熱心にメモしていました。
ですから、もし私が質問しなかったなら、R教授の話をそのまま信じ込んで帰ることになったかもしれません。
そんなこともあって、その直後の昨年四月にフィリピンに行ったとき、
ちょっとしたテストをしてみました。まったく取材申請などをせずに米軍基地に入れるかどうかを試し、
アメリカがどれほど戦略的に重要だと考えているかどうかチェックしてみたのです。
その結果、わずか四百ペソ(二千八百円)ずつを警備のフィリピソ軍に払っただけで、
クラーク空軍基地とスービツク・ベイの海軍基地の中枢部まで簡単に入ることができました。
私が新人民軍(NPA)のゲリラであれば、その日のうちに
二つの基地は壊減的な打撃を受げたと予測できるほど、重要な施設の近くまで入れ込むことができたのです。
それで、帰国するとすぐにアメリカ大使館の知人に
「何ですか、あのセキュリテイの状態は。日本にODAの増額を要求できるほどの基地とは思えませんね。
そんなずさんなロジックで日本からお金を引き出せるなんて、これからは考えないほうがいいですよ」
と伝えたわげです。
このように、アメリカは日本人の無知を熟知したうえで、無理を強要してくることも多いのです。
日米安保条約にしても、「アメリカが日本を守ってやっている。
アメリカは日本の防衛を肩代わりしている」などというアメリカの主張を全面的に認めていては、
アメリカの世界戦略、要するにアメリカの国益を最優先した役割を押しつけられるだけで、
いっまでたっても対等たパートナーシップを形成することなど絵空事に終わりかねません。
(P36〜P48)
↑
毎度申し上げておりますよ、
「脱米」&「排特亜」こそ国益にかのう、安全と繁栄への大道なり、と。
悪しき洗脳から目を醒しましょう!
天保10年(1839年)〜 明治25年(1892年)
号は一魁齋、 のち大蘇芳年(たいそよしとし) 作
「津伎百姿」 「盆の月」です。
☆雨模様、涼しい。 今日は盂蘭盆(旧暦)。
大型颱風11号、日本横断中。
まずは、
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201408090001/
櫻井ジャーナル 2014.08.09
◎ 独の有力経済紙編集長が 米国に追随する「西側」は
「間違った道」を歩いていると批判、話題に
ドイツの経済紙ハンデスブラットの編集長が
「西側の間違った道」と題する評論を発表し、話題になっている。
☆http://www.handelsblatt.com/meinung/kommentare/
essay-in-englisch-the-west-on-the-wrong-path/10308406.html
ウクライナが不安定化すると「西側」は戦争熱に浮かされ、
政府を率いる人びとは思考を停止して間違った道を歩み始めたと批判しているのだ。
アメリカ議会ではウクライナへの武器供与が議論され、
ズビグネフ・ブレジンスキー元大統領補佐官は市民を武装させるように提案、
ドイツ首相は厳しい対応をとる準備ができていると発言していると指摘、
こうした流れはドイツの利益に反しているとしている。その通りだろう。
この編集長は次のように問いかける:
始まりはロシアがクリミアを侵略したためだったのか、
それとも「西側」がウクライナを不安定化したためだったのか?
ロシアが西へ領土を膨張させているのか、それともNATOが東へ拡大しているのか?
ふたつの大国が同じ意図に動かされて無防備な第三国へ向かい、深夜、
同じドアで遭遇し、内戦の第1段階で泥沼にはまり込んでいるのか?
アメリカにとっての現実的な目的と ヨーロッパにとってのそれは全く違うとも主張、
バラク・オバマやヒラリー・クリントンは次の選挙で勝てるか、
次の大統領を民主党から出せるかということに関心があるだけだとし、
クリントンがウラジミル・プーチンをアドルフ・ヒトラーに準えたのは、
外国のことに関心のないアメリカ人の多くが知っている外国人は
ヒトラーくらいだからだと切り捨てている。
アメリカの経済界が自国政府のロシア制裁に反対していることは本ブログでも指摘したこと。
☆http://www.bloomberg.com/news/2014-06-24/
business-at-odds-with-obama-over-russia-sanctions-threat.html
すでにロシアではアメリカの「狂人理論」に対抗するため、
ドルを基軸通貨の地位から引きずり下ろすための働きかけを始めている。
生産体制や社会システムが崩壊しているアメリカは投機(イカサマ博奕)、
NSAを使った情報収集(恐喝のネタ探し)、
そして基軸通貨を印刷できる特権で支配体制を支えているにすぎない。
アメリカを戦争へと導いている原動力はカネ儲けの欲望とカルト的な信念。
その信念に基づいて動いているのが親イスラエル派のネオコン、
つまりウラジミール・ジャボチンスキーの末裔たちだ。
ジャボチンスキーは第1次世界大戦でイギリス軍に参加し、
1925年には戦闘的シオニスト団体の「修正主義シオニスト世界連合」を結成している。
リクードの源流になった団体だ。
そのジャボチンスキーが創設したハガナをイギリスの情報機関MI6や破壊工作機関のSOEは訓練、
ハガナは後にイスラエル軍の中核になる。
このシオニストとは、エルサレム神殿があったとされる「シオンの丘」へ戻ろう
という考えを信奉する人びとだ。
近代シオニズムの創設者とされているのは1896年に『ユダヤ人国家』という本を出した
セオドール・ヘルツルだが、その前にアメリカでは、
ウィリアム・ブラックストーンなるキリスト教福音派の牧師が
「中東のユダヤ人国家建設」を支援する運動を始めている。
ヘルツルはシオニズムよりセシル・ローズを信奉していた人物だという。
それ以前、シオニズムはピューリタンの主張に含まれ、
さかのぼるとオリバー・クロムウェルに行き着くのだという。
ピューリタン革命で国王を処刑、「神の軍隊」を率いてアイルランドを侵略して
大虐殺を行った人物だ。アイルランド問題の根はここにある。
その後、ピューリタンは勢力争いに敗れてアメリカへ渡り、先住民を殲滅する原因を作った。
現在、ネオコンはアメリカの福音派(原理主義者、聖書根本主義派)と手を組むが、
これは必然だということ。
この勢力はカルト的な信念で動いているため、核戦争も辞さない。
自衛隊の幹部はマスコミの記者に対し、
「今なら中国に勝てる」とあからさまに語っているようだが、
似たことをアメリカのネオコンも考えているかもしれない。
芳年、二枚目、
「祐天 不動の長剣を呑む圖」です。
祐天上人(1637〜1718):
浄土宗大本山増上寺36世法主で、江戸時代を代表する呪術師。
密教僧でなかったにもかかわらず、強力な怨霊に襲われていた者達を救済、
その怨霊までも念仏の力で成仏させたという。
生来物覚えが悪くお経も全然覚えられないので、
思いあまって成田山新勝寺で断食参籠修行を行うことにしたという。
断食が満願成就の前夜、夢に不動明王が現れて、
不動明王から短剣を呑むか、長剣を呑むかと迫られて、
どっちにしろ呑むなら同じだと思い長剣を呑むと、
ノドが裂けて気絶し、翌朝に血だらけになって倒れているところを発見された。
眼が覚めると理解力バツグン、記憶力が見違えるほど向上していた、というお話。
老害の極みよなぁ、もはや誰も相手にせんよw
◆http://my.shadowcity.jp/2014/08/post-5398.html
ネットゲリラ (2014年8月10日)
◎呆け老人が一人で宣戦布告w
より抜粋、
宇宙戦艦ヤマトで当てた西崎という人物がいたんだが、
コイツが大量の兵器を持っていて捕まるわけです。これで西崎は5年半も刑務所に入れられて、
元々身体が悪かっったんだが、ますます悪化して、出所後しばらくして死ぬ。
この人が何で兵器を持っていたのかというと、石原慎太郎のボディガードだったからです。
☆http://ja.wikipedia.org/wiki/西崎義展
1999年2月1日、警視庁銃器対策課と静岡県警により、銃砲刀剣類所持等取締法、
火薬類取締法、覚せい剤取締法違反で現行犯逮捕される。
容疑は、自宅のワゴン車に擲弾発射器付き自動小銃、小銃用実弾を約1800発、
擲弾を約30発、覚せい剤20グラムを所持していたというもの。
続けて5月12日には自動小銃の密輸容疑で再逮捕。
西崎が所有するイギリス船籍の外洋クルーザーオーシャンナイン号へこれらを隠していたが、
清水港のドックに入れる際に隠すため、自宅に移し替えていたとみられる。
健康上の理由での保釈中の犯行だった。取り調べに対して、
海賊対策のために10年前に香港で購入したと供述したが、
警察は武器の密輸と転売で利益を得ようとしたのではないかとみていた。
この事件の公判でフィリピン海域に出没する海賊対策のためと、
同船で尖閣諸島へ上陸した石原慎太郎を警護する必要から、
フィリピン沿岸警備隊の司令官から購入したと主張するも、
「正当化する余地は全くない」と2001年の東京高裁判決で否定される。
ところでミャンマーには、ヤクザの親分の名前が刻まれた、旧日本軍の慰霊の石碑があるらしいw
☆http://ameblo.jp/dominionsdevotion/entry-11412696736.html
それを建てた人のやってるNPOには、シンタロも名前を連ねている。
シンタロとヤクザの繋がりを証明する写真なので、コレがネットに出た時には、
色々と物議を醸したそうですw まぁ、どうせ捕まったり戦ったりするのは手下なので、
爺さんは吠えるだけですw どうせなら、尖閣に上陸して、
中国の偽装漁民と撃ち合いになって死ねば良かったのにw
☆http://news.livedoor.com/article/detail/9129141/
しかし今回ばかりは、レベルが違う。敵国を"支那"と限定して"戦争して勝つ" と
はっきり口にしたということも驚きだが、この発言によって、
石原が2年前に仕掛けた行動の動機が明らかになったといえるからだ。
周知のように、日中関係がここまで悪化したきっかけは、
2012年の日本政府による尖閣諸島国有化だが、この政府の動きをひきずりだしたのは、
当時の都知事・石原慎太郎だった。その数ヶ月前に石原が突如、
尖閣を都で購入する事を発表したため、当時の民主党政権と外務省が
日中の紛争になることおそれて国有化を行ったのだ。
いわば、石原こそが日中関係悪化の仕掛人なのだが、
当時、石原の行動の動機は尖閣という領土を中国に侵犯されないために、
動きの鈍い国のかわりに立ち上がった、ということになっていた。だが、
「いちばんの野望は支那(中国)と戦争して勝つこと」という今回の発言を聞くと、
それは逆だったのではないかと思えてくる。
そのシンタロが中国に対してブログで「宣戦布告」をして話題になっているんだが、
やるんだったら個人でやって下さい。とりあえずマシンガン持って北京に乗り込んで、
蜂の巣にされて下さいw
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尖閣募金詐欺師
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金返せよ
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アメリカに頼まれて、中国との関係を悪化させるために色々と動いてますw
Noと言えない日本のシンタロですw アメリカの使いっ走りですw
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じゃあお前がご自慢の船で尖閣上陸して住めよ
指導者層の愛国歌って大衆を死地に送り
自分は安全な所でノウノウと生き延びるパターンはもうこりごりです
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そりゃ石原は中国と戦争になっても安全なとこで美味い飯食いながら
貧乏人にそれ死んでこぉーいwって命令するだけだからな
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こいつって韓国には何にも言わないよなw
個人的には韓国人の方が中国人より嫌いなのだが。
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宣戦布告したんだから、とっとと住吉から鉄砲借りて、中国に行けよw
一人で戦争やって死んで来いw
芳年、三枚目、
「羅城門 渡辺綱 鬼腕斬 之圖」です。
再掲だと思う、
諸悪の根源=日米安保体制、居座り強盗に追い銭なのさ、
◆http://asyura2.com/07/war92/msg/137.html
投稿者: TORA 日時: 2007 年 5 月 12 日 CP1Vgnax47n1s
◎『それでも「NO(ノー)」と言える日本―日米間の根本問題』
アメリカが日本を失えば地球半分の兵站基地を失う事になる。
小川和久
◆日本はペンタゴン最大のオイル・ターミナル
日米安保体制の軍事面を論じるにあたって、非常に残念に思うのはわれわれ日本側の無知です。
在日米軍を正式に取材し、公式資料とブリーフィソグをもとに最初に実態を明らかにしたのは私でしたが、
それまでは防衛庁ですら満足に手をつけていなかった気配が濃厚なのです。
私は一九八四年八月の炎天下、青森県の三沢から沖縄の嘉手納まではとんどの米軍基地を取材し、
司令官たちとも会ってきました。そのとき米軍が提供してくれたのは、
別に秘密扱いの資料でも何でもなく、マスコミ用のプレス・キットに入っている資料だげでしたが、
それを丹念に読んでいくうちに、ギョッとさせられたわけです。
その取材をまとめた単行本『在日米軍』(講談杜)は、幸いにも右からも左からも評価してもらい、
私がなんとか軍事間題の専門家としてスタートするきっかげになったのですが、
とにかくそれまでは、在日米軍の兵力が五万人で、
主な基地がどこにあるといった『防衛白書』に載っている程度のことしか
明らかにされていなかったのです。
しかし、米軍の戦力評価を厳密にしようと思えば、目に見える兵力だげでなく、
ロジスティックス、つまり補給・兵鈷といった面をきちんと押える必要があります。
その部分から眺めると、在日米軍基地は地球の半分で戦う米軍兵力のすべてを支えてきた
ことが明らかになるのです。これは巨大な戦力根拠地です。
この事実を踏まえたうえで、アメリカと日米安保の話をしようというのが、一貫した私の姿勢です。
在日米軍基地については、もう少し詳しくお話しする必要があるでしょう。
いま、無人の無線中継所まで含めた在日米軍基地は全国に百五カ所あり、
三百二十四平方キロの用地を使っています。
日本では、米軍基地というとすぐに沖縄を思い浮かべますが、実は本土のほうに
重要な機能が集中しているのです。
沖縄の場合、米軍基地は沖縄本島の二〇バーセソトにも達していますが、
基地間題で沖縄にだげ目がむくのは沖縄を反戦運動のシソボルとして神聖化してきた結果で、
いくぶん視野狭窄の感があります。
在日米軍基地に置かれたロジスティックスの能力は、
私が『在日米軍』の中で紹介した一九八一会計年度のアメリカ上院軍事委員会の公聴会の記録の表現が
象徴的でしょう。そこには
「西太平洋のすべての米軍部隊は、日本に基地を置く広範な補給ネットワークによって支援されている」、
「日本に置かれた弾薬の貯蔵施設は、西太平洋における陸上弾薬庫の貯蔵能力の五〇パーセソト以上にあたり、
石油の貯蔵能力のほうは、ハワイから西に置かれた燃料の八○バーセントにものぽっている」
と記されているのです。
"ハワイから西〃という表現は、西経百六十度線から西、イソド洋を通り越した
アフリカ最南端の喜望峰までを意味し、第七艦隊の作戦範囲と一致しているわげですが、
なんと地球の半分に相当する広大なエリアです。
そこで、燃料と弾薬について具体的なデータを米軍側に求めたところ、
燃料については詳細な数字をブリーフィングで明らかにしてくれました。
ご承知のとおりアメリカは世界一の海軍国ですから、日本に置かれているのも大部分は海軍の燃料で、
長崎県佐世保の五百三十万バーレル、神奈川県鶴見の五百七十万バーレル、青森県八戸の七万バーレルと、
合計千百七万バーレルにものぽっています。
米軍自身、それをして"ベンタゴン最大のオイルターミナル〃と表現しているわげですが、
日本にはアメリカ本土にもないほどの巨大な軍事用ガソリンスタンドが置かれていたのです。
なにしろ、佐世保だげでぺンタゴン第三位と記されているのです。
このアメリカ海軍の燃料、それではどれぐらいの能力があるかというと、
米ソに次いで世界で三番目に石油エネルギーをガブ飲みしている日本を、まるまる三日まかなえるわげです。
三日などと言うと大したことないように思えますが、主要戦闘艦艇七十隻七十万トンで編成する
世界で最大最強の第七艦隊を実に十回も満タソにでき、それによって六ヵ月間も作戦行動させられるのです。
ちなみに主要戦闘艦艇二十八万トン、世界第六位の海上自衛隊なら、なんと三十回も満タンにできる量です。
参考までに、アメリカ海軍がフィリピンのスービック・ベイにどれぐらい燃料を置いているかというと、
二百四十万バーレルにすぎません。だから、あそこは第一線の野戦基地の域を出ないのです。
次に弾薬はどうかというと、陸軍がファクト・シートに記したものを出してくれたほかは、
海軍、海兵隊、空軍は機密を理由に内容を公表してくれませんでした。
その在日アメリカ陸軍の弾薬ですが、ご承知のとおり陸軍は神奈川県のキャンブ座問に
第九軍団司令部と在日アメリカ陸軍司令部を置いてはいますが、
実戦部隊は沖縄にグリーンベレーを三百人ほど駐留させているだげです。
ところが、実戦部隊を持っていない陸軍にしてからが広島県内に巨大な弾薬庫を三つも置いており、
その貯蔵能力は十一万九千トンと、十三個師団で編成する陸上自衛隊の当時の全備蓄量の一・五倍
にも達していたわげです。そのうち二つの弾薬庫はアンレストリクティッド、
つまり制限なしということで、通常弾薬だげでなく、
毒ガスや核兵器の貯蔵が可能な特別な設備を備えているのです。
それでは海軍と海兵隊はどうかというと、佐世保にある二つの弾薬庫が
作戦海域唯一の陸上弾薬庫という以外、具体的な説明はありませんでした。
もちろん、横須賀などの基地や沖縄の海兵隊駐留地区にも日常使うための弾薬庫はありますから、
大規模で本格的なものという意味です。
しかし、アフリカ最南端のケーブタウンまでが作戦エリアということを考えると、
陸軍のストックなど比べものにならない巨大さを持つことは想像できます。
空軍はといえば、これがすごい。
沖縄の嘉手納弾薬庫を管理している第四〇〇弾薬整備中隊の説明資料に、
「わが中隊は米軍最大の弾薬部隊」とあり、それで、
「ひょっとして、嘉手納は米軍最大の弾薬庫?」と聞くと、米軍の担当官はニヤッと笑っていました。
つまり、米軍最大の弾薬庫はアメリカ本土でもヨーロッパのNAT0の正面でもなく、
沖縄の嘉手納だと考えてよいのです。
このように燃料と弾薬だけをみても、地球の半分で行動する米軍は日本に支えられてきた、
ということは間違いありません。これは、世界一の傍受用アソテナである三沢基地の象のオリなど、
情報の収集・解析機能を加えると、いっそう際立ってきます。
アメリカの海外軍事拠点として、日本は質量ともナンバー・ワンといえるほどの重要性を秘めているのです。
私は八四年の段階で、こうした現実とデータを公表したわけですが、
いまだに知らない日本人が多いのは残念なことです。
まして、アメリカ人でこうした数字を押えて発言している人は稀で、
大部分の対日強硬論者はファクツ・アソド・フィギュアスに目をつぶったまま、
日本を巧みに利用しようとしているとしか思えません。
アメリカには、「日本こそアメリカの強大な戦力に守られて、
好き勝手に経済活動をしてきたではないか」と反論する人もいるでしょう。
しかし、地球の半分を支えるような巨大な軍事基地をアメリカが日本国内に設げることは、
決して日本人のほうから望んだわげではないのです。
まず最初にアメリカの勝手、つまりアメリカの世界戦略があって、
現在の巨大な在日米軍基地が生まれたのです。
◆日米安保条約破棄を恐れるアメリカ
アメリカが日本列島を世界戦略上の重要根拠地化している現状を考えると、
日米安保条約で恩恵を受けているのは日本よりもアメリカ、と言うほかありません。
このところ激しさを増す一方の日米摩擦にあって、日本人の一部には、
このままではアメリカから安保条約を破棄されかねない、という見方をする人も出てきました。
しかし、現実は全く逆なのです。
アメリカのほうこそ、ジャパン・バッシングに腹を立てた日本が
安保条約の解消を言いだすことを、基本的には恐れているのです。
事実、アメリカはすでに、日本が安保条約の破棄を通告してきた場合、
どう対処するかを具体的に検討しています。
しかし、基本的には安保条約を維持するのがアメリカにとってベストの選択ですから、
安保解消の動きが日本側に生まれないうちに封じ込めてしまおうと考えているようです。
アメリカの戦略的動向を分析していくと、一九八○年代に入ってからは
対日戦略を最も重視し始めていることがわかります。
たとえぱ、日本語を喋れて、日本人の思考方法を理解できる人材の確保、
つまり日本の情報を的確に把握できるアメリカ人をもっと増やさなけれぱいげない、
という姿勢が露骨に表われています。
どういうことかと言うと、アメリカは第二次世界大戦において陸軍語学学校を作り、
ラィシャワー博士などが教官を務める中で対日戦にも効果を上げたわげですが、
それと似たパターンが出てきているということです。
八四年夏、CIAは日系人の上級アナリストを公募したのですが、
それまでは真剣に日本のことを研究する必要がなかったので、
ランクの高いアナリストに日本を対象とした人材は少なかったのです。
アメリカがこんな研究を始めたのは、日本が日米安保条約を破棄することを警戒し、
両国がコリジョン(衝突)・コースというワースト・シナリオをたどらないよう、
真剣に取り組み始めたからです。
アメリカにしてみれぱ矛盾する二つの重要課題、要するに、
日本との安全保障体制を良好な形に維持すること、
敵対関係にある経済問題をコソトロール可能な状態に収めることを
両方クリアできて初めて満点の答案を書くことができるわげですから、
そのためのシフトを敷いてきたと考えられます。
また同時に、私が『仮想敵国ニッポンーアメリカの対日戦略シフト』(講談杜)で分析したように、
それでも日本で反米ナショナリズムが台頭したり、
日本側から安保条約を切った場合にどうするかについて、
アメリカがすでに一定のシナリオを準備していることも、
当然のこととして受げ止める必要があります。
これは、石原さんが指摘してこられた半導体の問題とよく似ているのですが、
私はかつて大統領候補にもなったことのある民主党の元上院議員に
「日本のはうから安保条約を解消するといったら、困るのはアメリカのほうでしょう」と、
問題を突きつけたわけです。すると、そのアメリカの大物政治家は
「アメリカにとって日本がきわめて重要なことは、かつて上院軍事委員会のメンバーとして、
公表されないようなベンタゴンの機密資料にも目を通せる立場にあったから、よく承知しています。
ジャバン・バッシングに走っている軍事委員会のメンバーも、
日本の重要性は全部知っているのですが、選挙のためなら何でもやる人たちなのですよ」と、
正直なところを明かしてくれました。
ここで重要なのは、さきほどの在日米軍のヶースに象徴されるように、
自分たちの税金の使い道にづいての日本側の無知につけ込んで、
アメリカ側が無理難題を吹っかげていることだけではありません。そのことによって、
日本に反米ナショナリズムが生まれ育つような最悪の選択を、
アメリカみずからが行なっていることこそ深刻な問題だと思います。
日本側の無知といえぱ、一般的に大家だと思われている著名人たちの無知だけにとどまりません。
専門的に研究している学者やジャーナリストでさえ大きな問題を抱えており、
アメリカに簡単につげ入られるようなスキだらげという実情を物語る、
悲しいエピソードには事欠きません。
昨年春、アメリカンセンターでアナポリス(アメリカ海軍兵学校)の政治学教授R氏の話を、
日本の学者、ジャーナリスト、官僚と聞いたときのことです。
R教授は東アジアの戦略問題の専門家です。
そのときR教授は、フィリピンの米軍基地は在日米軍基地など代わることのできないほどの
戦略的重要性を持っている、と強調しました。
私はこの発言が日本の無知につけ込んだものであり、だから日本は
フィリピンの安定のためにODAをもっと増やすべきだ、という趣旨で行なわれたように感じました。
そこでさきほどお話ししましたような在日米軍基地の能力に比べて、
クラーク空軍基地もスービック・ベイの海軍基地も、
置かれている第一線兵力、燃料、弾薬、艦船修理能力のどこをとっても劣っており、
それでもフィリピンのほうが重要だというのであれば
具体的なデータで説明してほしい、と求めたわげです。
するとどうでしょう。R教授は「実はデータに基づいて話したのではない」と言うではありませんか。
このとき出席していた日本側の聴衆の大部分は、R教授の話を熱心にメモしていました。
ですから、もし私が質問しなかったなら、R教授の話をそのまま信じ込んで帰ることになったかもしれません。
そんなこともあって、その直後の昨年四月にフィリピンに行ったとき、
ちょっとしたテストをしてみました。まったく取材申請などをせずに米軍基地に入れるかどうかを試し、
アメリカがどれほど戦略的に重要だと考えているかどうかチェックしてみたのです。
その結果、わずか四百ペソ(二千八百円)ずつを警備のフィリピソ軍に払っただけで、
クラーク空軍基地とスービツク・ベイの海軍基地の中枢部まで簡単に入ることができました。
私が新人民軍(NPA)のゲリラであれば、その日のうちに
二つの基地は壊減的な打撃を受げたと予測できるほど、重要な施設の近くまで入れ込むことができたのです。
それで、帰国するとすぐにアメリカ大使館の知人に
「何ですか、あのセキュリテイの状態は。日本にODAの増額を要求できるほどの基地とは思えませんね。
そんなずさんなロジックで日本からお金を引き出せるなんて、これからは考えないほうがいいですよ」
と伝えたわげです。
このように、アメリカは日本人の無知を熟知したうえで、無理を強要してくることも多いのです。
日米安保条約にしても、「アメリカが日本を守ってやっている。
アメリカは日本の防衛を肩代わりしている」などというアメリカの主張を全面的に認めていては、
アメリカの世界戦略、要するにアメリカの国益を最優先した役割を押しつけられるだけで、
いっまでたっても対等たパートナーシップを形成することなど絵空事に終わりかねません。
(P36〜P48)
↑
毎度申し上げておりますよ、
「脱米」&「排特亜」こそ国益にかのう、安全と繁栄への大道なり、と。
悪しき洗脳から目を醒しましょう!