画は 月岡 芳年(つきおか よしとし)
天保10年(1839年)〜明治25年(1892年)
号は一魁齋、 のち大蘇芳年(たいそよしとし) 作
「安政五戌午年三月三日於イテ 桜田御門外ニ水府脱士之輩会盟シテ
雪中ニ大老彦根侯ヲ襲撃之圖 壱&弐」です。(合成しました)
☆曇り、気温上がらず。
昨日の午後、BS日テレで『桜田門外ノ変』(2010年、東映、演者:大沢たかお)
主人公は関 鉄之介:(せき てつのすけ)文政7年(1824年)〜 文久2年(1862年)。
幕末の勤王志士で、水戸藩士。
桜田門外の変における実行部隊の指揮者で、桜田十八士の一人。
を見ておりました。
殺陣シーンは血煙が上がり、なかなか実写風で迫力ありましたなw
脚本上、井伊直弼が悪玉で、徳川斉昭を善玉とする偏向はあるのですが。
水戸斉昭が「徳川の主人は朝廷ぞ」と言うセリフはおかしいし。
Wikipediaの「桜田門外ノ変」、その経緯など ご参照あれ!
そもそも「鎖国」は朝廷とは無関係に始められたものであり、
慣例上、条約締結に勅許は必ずしも必要ではなかった、とか。
朝廷が大名に直接指令するという事態は、江戸幕府始まって以来前代未聞であったため、
幕閣は大いに狼狽した、など。
毎度申し上げておリますが、まさに「米帝」は日本とっては「吸血鬼にして死神」。
ペリーの「恫喝砲艦外交」から死人の山が築かれてゆく、
奴らは醜夷・悪魔のごときもので、いまだに続いておる。
画は、画は歌川芳艶(よしつや)
文政5年(1822年)〜 慶応2年(1866年)、号は一英齋 作
左、「近世明義伝」 「有村治左衛門」
「薩州の藩有村隼人の養子なり径史を好ミ頗る撃剣を極め常に幕府の暴政を憤り
脱藩して水府浪士と供に#を計り庚申の三月三日井伊家登城の供先へ切込終に中将を突
然れども重創痛ミ辰の口にて咽を貫いて死す(以下欠)」
右、「山口辰之助 二十九才」
「水府の臣にて嘉永六年外船渡来の頃より攘夷を唱へ
屡々其策を企ると#も幕吏これを拒ミ#成らすして
専ら暴政の募るを憤り庚申の春同志と倶に
さくらた門外に元老井伊殿を討て身に重創を蒙り
惜むべし命はあわ雪とゝも消行けるとなん」 (合成しました)
当ブログ、既報ですが、一部再掲です、
◆http://nueq.exblog.jp/20399943/
nueq lab 2013年 05月 07日
◎ザビエル 〜 黒船 〜 TPP
安倍晋三 = 井伊直弼
ザビエル 〜 黒船 〜 TPP
より抜粋、
挙句が、2007年にアメリカ側に仕込まれた潰瘍性大腸炎(癌)の悪化で
辞任に追い込まれた安倍晋三は、体内に時限爆弾を仕込まれたまま再度首相に就任。
アベノミクス( 日銀の無制限マネーサプライ = 米への貢物 )・TPP・憲法改正と、
アメリカの言うなり首相で、訪米時には晩餐会も昼食会もなし。
テーブルの上には水だけという、一国の首相にはあるまじき丁重なおもてなしを受けたのです。
副総裁兼財務大臣には耶蘇教( バチカン )の麻生太郎が就任。
麻生は4月19日、ジャパン・ハンドラーズの巣窟でもある
CSIS( 米戦略国際問題研究所 )で演説を行い、日本の水道の民営化を公約しました。
同じ4月19日、安倍晋三は日本記者クラブでの講演で保育所の待機児童ゼロを目指す。 と公約。
7月の参議院選挙に向けたアベノミクスによる株価上昇・円安と並ぶ国民向けのあめ玉サービス
と云った感があるが、待機児童ゼロを目指すための方策が株式会社の保育所参入( 保育所の民営化 )。
これは水道民営化と軌を一にしたTPP向けの下準備ともいえるだろう。
7月の参議院選挙では、安倍自民党はおそらくまたしても圧勝するだろう。
これで衆参両院が圧倒的多数となり、「 大政翼賛会 」が完成。
アベノミクスで増刷される日本円は参院選以降は日本にはほとんど流れず、アメリカにそのまま流れ、
憲法改正に依って基本的人権が削除されるという悪夢のような体制へと移行し、
TPPによって「 関税自主権の剥奪 」と「 治外法権 」が、
日米通商条約がおちゃらけに感じてしまう程の凄みをもって導入されることになるのだろう。
TPPの「 関税自主権の剥奪 」と「 治外法権 」については
冒頭項目の?〜?を参照。
ここに、安倍晋三の
TPP = 日米通商条約
憲法の基本的人権削除 = 安政の大獄
の図式が完成する。
つまり、安倍晋三は井伊直弼となるのである。
このように、コーカソイドによる日本植民地化計画は
ザビエル ・・・ 信長・秀吉が撃退
黒船 ・・・・・ 井伊直弼による不平等条約:日米通商条約
TPP ・・・・ 安倍晋三による日本完全奴隷植民地化条約
と、ホップ 〜 ステップ 〜 ジャンプ といよいよ完全奴隷化を目前にしつつあるのである。
↑
「桜田門外ノ変」があるかも?
歌川芳艶、二枚目、
左、「近世明義伝」 「海保喜之助」
「水戸家の臣にして忠義無二の人なり
夷船渡来にこと起り同志十七名のものと盟約し
大老彦根中将を窺ひ終に万延元年庚申の三月三日
さくらたの一挙に及ひ復讐を遂け
花々しき血戦して美名を後代に輝しといふ 行年廿五歳」
右、「近世明義伝」 「佐野竹之助 廿一歳」
「朝日さすわか敷島の道ひらき ますら武夫の胸にそありける
水府の藩にして烈公に事へて小姓役を勤む文武励ミ一時武道試験の節
感賞として有名の短刀を賜り君恩身にあふれ万延元三月同志と供に
彦根の供先へ切り込ミ恩賜の短刀にて仇の首をあけ
蓮田黒沢斉藤の三名と脇坂侯へ自訴し重創を蒙り其夕に死す」 (合成しました)
ハリスとかオールコックらの悪辣さよ、
井伊にここまでの知識はなかったと思うが、これが命取りになった、
◆https://sites.google.com/a/i-shuzo.com/book/book-review/taikun-no-tsuka
book-review > 2012/01/30
◎大君の通貨―幕末「円ドル」戦争
▼大君の通貨―幕末「円ドル」戦争
佐藤雅美
(文藝春秋 2000年改訂版版)
経済や金融に関わっている人には一読の価値ありです。いろいろ考えさせられます。
水野忠徳を中心に幕末の通貨、ドルと両/分/朱の通貨にまつわる話。
当時(江戸時代)の日本は、金を中心とした貨幣制度。
1両=4分、1分=4朱。本来はすべて金貨だった。
しかし幕末になると流通しているのは1分銀や1朱銀などの銀貨。
「金貨の単位なんだけど銀貨」という貨幣。
しかも1分や1朱の「金」に相当する「銀」は含有していない。つまり信用貨幣そのものです。
当時の商品としての金と銀の国際的な価格比はおおよそ16:1。
日本のそれはおおよそ11:1ぐらいだったようです。
これぐらいの差なら、それほどの混乱はなかったはずです。
問題の本質は幕末の時代、日本は銀貨による「信用貨幣」の時代だったということ。
それを同種(銀)同量交換として1ドル銀貨と1分銀貨の交換を強制されたらどうなるか。
ここのところが問題の出発点ではないかと思います。
日本における1分銀などの銀貨は、
本来の金貨としての価値(金貨1/4両分の銀)を含有していない「信用貨幣」。
それをアメリカは同種(銀)同量交換を要求し、幕府は日米修好通商条約に盛り込んでしまった。
アメリカのドルはメキシコドル銀貨。
銀の同量交換を適用すると、1ドル銀貨 = 1分銀3枚(3分、本書のなかでも3イチブ)
しかし日本の1分銀は金貨である両の「信用貨幣、補助的な流通貨幣」であり、
日本国内では金貨1/4両の価値があり、それだけの購買力を有する。
極端だが現代の紙幣1万円札を思い浮かべるのが近道かも知れません。
1万円札は「紙」としては1万円相当の価値をもっていない。
しかし中央銀行である日銀、ひいては日本国政府の信用力で「1万円の購買力」を保証されている。
それと同じで、銀として価値は小判1/4には足りないが、
幕府の信用(強制力)で、1/4両分の購買力を保障されているのが1分銀。
これを、ドル銀貨1ドルと同種(銀)同量交換されると、
本来の購買力(金貨1/4両)以上の購買力をドルに与えることになってしまいます。
しかも日本から外国への「金の持ち出し」も規制されていな状況。
今の時代で言うなら「極端な円安状態」を出現させたことになります。
「安いところで大量に買い、高いところで売りさばく」
これが商売の基本。日本で大量に買い込んで、海外で売りさばいたのが、例のハリス。
日米修好通商条約の立役者です。
1ドルあたり1分銀3枚に交換し、この1分銀で小判(コパング)を買いあさり、
海外へ持ち出してドルに換える。
この1サイクルで1ドルが3ドルになった。この影響で、日本から大量の小判(金)が流出した。
一説によると最大で60万枚だとか。
幕府は対策として金貨の価値を引き上げた。
金の価格(小判の価格)を基準に物価がきまる金本位制を敷いていたため、
物価は高騰し猛烈なインフレーションへ。
このインフレが幕府の命運を左右したのではないか、というのが最後の結論です。
もし水野忠徳が主張してたように、1ドル=3分の「同種同量交換」を断固拒否していれば、
幕末の悪性インフレは起こっていなかっただろうし、
違った形の歴史もあったのではないか。興味をそそられる話です。
今の日本(2012年1月)は円高で大変だ、と大騒ぎ。でも、
本当に怖いのは極端な円安です。
この「大君の通貨」を読み終わって感じたことであり、
日ごろから「円高の方が、円安よりもいいだろう」と思っていた私の感想。
今の日本は円という世界最強通貨と言ってもいい「資源」「武器」をもっています。
この資源や武器を有効に使うか、使わないかは、
ひとえに「個々の日本人の裁量」に任されていると言っていいはずです。
リスクはあるけど円高という武器を手に、世界に打って出ていく日本であって欲しいし、
有り余る程(使い切れない程)の円資産をもっている高齢者も、
海外に打って出る日本人や日本企業を積極的に後押しして欲しいものです。
そうしないと、いずれ来るだろう「極端な円安」に対応できないし、
そもそも積極的に海外進出して「配当」「投資収益所得」を円に交換していけば、
「極端な円安」は防止できるはず。
本当に怖いのは「円高」ではなく、「極端な円安」。
このことは肝に銘じておくべきことだと思います。
↑
まさに「TPP」は平成の「日米修好通商条約」ですよ。
「アベノリスク」は意図的な窮乏化政策です、安倍には井伊直弼ほどの教養はない、
「成長力」の「成」の字も書き間違えるレベルだからねぇw
天保10年(1839年)〜明治25年(1892年)
号は一魁齋、 のち大蘇芳年(たいそよしとし) 作
「安政五戌午年三月三日於イテ 桜田御門外ニ水府脱士之輩会盟シテ
雪中ニ大老彦根侯ヲ襲撃之圖 壱&弐」です。(合成しました)
☆曇り、気温上がらず。
昨日の午後、BS日テレで『桜田門外ノ変』(2010年、東映、演者:大沢たかお)
主人公は関 鉄之介:(せき てつのすけ)文政7年(1824年)〜 文久2年(1862年)。
幕末の勤王志士で、水戸藩士。
桜田門外の変における実行部隊の指揮者で、桜田十八士の一人。
を見ておりました。
殺陣シーンは血煙が上がり、なかなか実写風で迫力ありましたなw
脚本上、井伊直弼が悪玉で、徳川斉昭を善玉とする偏向はあるのですが。
水戸斉昭が「徳川の主人は朝廷ぞ」と言うセリフはおかしいし。
Wikipediaの「桜田門外ノ変」、その経緯など ご参照あれ!
そもそも「鎖国」は朝廷とは無関係に始められたものであり、
慣例上、条約締結に勅許は必ずしも必要ではなかった、とか。
朝廷が大名に直接指令するという事態は、江戸幕府始まって以来前代未聞であったため、
幕閣は大いに狼狽した、など。
毎度申し上げておリますが、まさに「米帝」は日本とっては「吸血鬼にして死神」。
ペリーの「恫喝砲艦外交」から死人の山が築かれてゆく、
奴らは醜夷・悪魔のごときもので、いまだに続いておる。
画は、画は歌川芳艶(よしつや)
文政5年(1822年)〜 慶応2年(1866年)、号は一英齋 作
左、「近世明義伝」 「有村治左衛門」
「薩州の藩有村隼人の養子なり径史を好ミ頗る撃剣を極め常に幕府の暴政を憤り
脱藩して水府浪士と供に#を計り庚申の三月三日井伊家登城の供先へ切込終に中将を突
然れども重創痛ミ辰の口にて咽を貫いて死す(以下欠)」
右、「山口辰之助 二十九才」
「水府の臣にて嘉永六年外船渡来の頃より攘夷を唱へ
屡々其策を企ると#も幕吏これを拒ミ#成らすして
専ら暴政の募るを憤り庚申の春同志と倶に
さくらた門外に元老井伊殿を討て身に重創を蒙り
惜むべし命はあわ雪とゝも消行けるとなん」 (合成しました)
当ブログ、既報ですが、一部再掲です、
◆http://nueq.exblog.jp/20399943/
nueq lab 2013年 05月 07日
◎ザビエル 〜 黒船 〜 TPP
安倍晋三 = 井伊直弼
ザビエル 〜 黒船 〜 TPP
より抜粋、
挙句が、2007年にアメリカ側に仕込まれた潰瘍性大腸炎(癌)の悪化で
辞任に追い込まれた安倍晋三は、体内に時限爆弾を仕込まれたまま再度首相に就任。
アベノミクス( 日銀の無制限マネーサプライ = 米への貢物 )・TPP・憲法改正と、
アメリカの言うなり首相で、訪米時には晩餐会も昼食会もなし。
テーブルの上には水だけという、一国の首相にはあるまじき丁重なおもてなしを受けたのです。
副総裁兼財務大臣には耶蘇教( バチカン )の麻生太郎が就任。
麻生は4月19日、ジャパン・ハンドラーズの巣窟でもある
CSIS( 米戦略国際問題研究所 )で演説を行い、日本の水道の民営化を公約しました。
同じ4月19日、安倍晋三は日本記者クラブでの講演で保育所の待機児童ゼロを目指す。 と公約。
7月の参議院選挙に向けたアベノミクスによる株価上昇・円安と並ぶ国民向けのあめ玉サービス
と云った感があるが、待機児童ゼロを目指すための方策が株式会社の保育所参入( 保育所の民営化 )。
これは水道民営化と軌を一にしたTPP向けの下準備ともいえるだろう。
7月の参議院選挙では、安倍自民党はおそらくまたしても圧勝するだろう。
これで衆参両院が圧倒的多数となり、「 大政翼賛会 」が完成。
アベノミクスで増刷される日本円は参院選以降は日本にはほとんど流れず、アメリカにそのまま流れ、
憲法改正に依って基本的人権が削除されるという悪夢のような体制へと移行し、
TPPによって「 関税自主権の剥奪 」と「 治外法権 」が、
日米通商条約がおちゃらけに感じてしまう程の凄みをもって導入されることになるのだろう。
TPPの「 関税自主権の剥奪 」と「 治外法権 」については
冒頭項目の?〜?を参照。
ここに、安倍晋三の
TPP = 日米通商条約
憲法の基本的人権削除 = 安政の大獄
の図式が完成する。
つまり、安倍晋三は井伊直弼となるのである。
このように、コーカソイドによる日本植民地化計画は
ザビエル ・・・ 信長・秀吉が撃退
黒船 ・・・・・ 井伊直弼による不平等条約:日米通商条約
TPP ・・・・ 安倍晋三による日本完全奴隷植民地化条約
と、ホップ 〜 ステップ 〜 ジャンプ といよいよ完全奴隷化を目前にしつつあるのである。
↑
「桜田門外ノ変」があるかも?
歌川芳艶、二枚目、
左、「近世明義伝」 「海保喜之助」
「水戸家の臣にして忠義無二の人なり
夷船渡来にこと起り同志十七名のものと盟約し
大老彦根中将を窺ひ終に万延元年庚申の三月三日
さくらたの一挙に及ひ復讐を遂け
花々しき血戦して美名を後代に輝しといふ 行年廿五歳」
右、「近世明義伝」 「佐野竹之助 廿一歳」
「朝日さすわか敷島の道ひらき ますら武夫の胸にそありける
水府の藩にして烈公に事へて小姓役を勤む文武励ミ一時武道試験の節
感賞として有名の短刀を賜り君恩身にあふれ万延元三月同志と供に
彦根の供先へ切り込ミ恩賜の短刀にて仇の首をあけ
蓮田黒沢斉藤の三名と脇坂侯へ自訴し重創を蒙り其夕に死す」 (合成しました)
ハリスとかオールコックらの悪辣さよ、
井伊にここまでの知識はなかったと思うが、これが命取りになった、
◆https://sites.google.com/a/i-shuzo.com/book/book-review/taikun-no-tsuka
book-review > 2012/01/30
◎大君の通貨―幕末「円ドル」戦争
▼大君の通貨―幕末「円ドル」戦争
佐藤雅美
(文藝春秋 2000年改訂版版)
経済や金融に関わっている人には一読の価値ありです。いろいろ考えさせられます。
水野忠徳を中心に幕末の通貨、ドルと両/分/朱の通貨にまつわる話。
当時(江戸時代)の日本は、金を中心とした貨幣制度。
1両=4分、1分=4朱。本来はすべて金貨だった。
しかし幕末になると流通しているのは1分銀や1朱銀などの銀貨。
「金貨の単位なんだけど銀貨」という貨幣。
しかも1分や1朱の「金」に相当する「銀」は含有していない。つまり信用貨幣そのものです。
当時の商品としての金と銀の国際的な価格比はおおよそ16:1。
日本のそれはおおよそ11:1ぐらいだったようです。
これぐらいの差なら、それほどの混乱はなかったはずです。
問題の本質は幕末の時代、日本は銀貨による「信用貨幣」の時代だったということ。
それを同種(銀)同量交換として1ドル銀貨と1分銀貨の交換を強制されたらどうなるか。
ここのところが問題の出発点ではないかと思います。
日本における1分銀などの銀貨は、
本来の金貨としての価値(金貨1/4両分の銀)を含有していない「信用貨幣」。
それをアメリカは同種(銀)同量交換を要求し、幕府は日米修好通商条約に盛り込んでしまった。
アメリカのドルはメキシコドル銀貨。
銀の同量交換を適用すると、1ドル銀貨 = 1分銀3枚(3分、本書のなかでも3イチブ)
しかし日本の1分銀は金貨である両の「信用貨幣、補助的な流通貨幣」であり、
日本国内では金貨1/4両の価値があり、それだけの購買力を有する。
極端だが現代の紙幣1万円札を思い浮かべるのが近道かも知れません。
1万円札は「紙」としては1万円相当の価値をもっていない。
しかし中央銀行である日銀、ひいては日本国政府の信用力で「1万円の購買力」を保証されている。
それと同じで、銀として価値は小判1/4には足りないが、
幕府の信用(強制力)で、1/4両分の購買力を保障されているのが1分銀。
これを、ドル銀貨1ドルと同種(銀)同量交換されると、
本来の購買力(金貨1/4両)以上の購買力をドルに与えることになってしまいます。
しかも日本から外国への「金の持ち出し」も規制されていな状況。
今の時代で言うなら「極端な円安状態」を出現させたことになります。
「安いところで大量に買い、高いところで売りさばく」
これが商売の基本。日本で大量に買い込んで、海外で売りさばいたのが、例のハリス。
日米修好通商条約の立役者です。
1ドルあたり1分銀3枚に交換し、この1分銀で小判(コパング)を買いあさり、
海外へ持ち出してドルに換える。
この1サイクルで1ドルが3ドルになった。この影響で、日本から大量の小判(金)が流出した。
一説によると最大で60万枚だとか。
幕府は対策として金貨の価値を引き上げた。
金の価格(小判の価格)を基準に物価がきまる金本位制を敷いていたため、
物価は高騰し猛烈なインフレーションへ。
このインフレが幕府の命運を左右したのではないか、というのが最後の結論です。
もし水野忠徳が主張してたように、1ドル=3分の「同種同量交換」を断固拒否していれば、
幕末の悪性インフレは起こっていなかっただろうし、
違った形の歴史もあったのではないか。興味をそそられる話です。
今の日本(2012年1月)は円高で大変だ、と大騒ぎ。でも、
本当に怖いのは極端な円安です。
この「大君の通貨」を読み終わって感じたことであり、
日ごろから「円高の方が、円安よりもいいだろう」と思っていた私の感想。
今の日本は円という世界最強通貨と言ってもいい「資源」「武器」をもっています。
この資源や武器を有効に使うか、使わないかは、
ひとえに「個々の日本人の裁量」に任されていると言っていいはずです。
リスクはあるけど円高という武器を手に、世界に打って出ていく日本であって欲しいし、
有り余る程(使い切れない程)の円資産をもっている高齢者も、
海外に打って出る日本人や日本企業を積極的に後押しして欲しいものです。
そうしないと、いずれ来るだろう「極端な円安」に対応できないし、
そもそも積極的に海外進出して「配当」「投資収益所得」を円に交換していけば、
「極端な円安」は防止できるはず。
本当に怖いのは「円高」ではなく、「極端な円安」。
このことは肝に銘じておくべきことだと思います。
↑
まさに「TPP」は平成の「日米修好通商条約」ですよ。
「アベノリスク」は意図的な窮乏化政策です、安倍には井伊直弼ほどの教養はない、
「成長力」の「成」の字も書き間違えるレベルだからねぇw