画は 落合 芳幾 (おちあい よしいく)
天保4年(1833年) 〜 明治37年(1904年)
歌川國芳の門下で、月岡芳年とは兄弟弟子。
画姓は歌川、画号は一恵齋など。 作
「芋喰僧正 魚説法」です。
『芋喰僧正魚説法』 (錦絵、芳幾戯画、山本平吉、安政六年十二月改)
「填詞 (てんし)\
此 (この)入道 (にうだう)の漢名 (かんめう)を。絡蹄 (こくてい)といひ
形容 (かたち)をさして海藤花 (かいとうげ)と称 (となふ)。
花洛 (みやこ)にてハ十夜鮹 (じゆうやだこ)。
又海和尚 (かいおしやう)ともいふといへり、
然 (しか)るに當時 (たうじ)人界 (にんかい)に。
持 (もて)奏 (はやさる)ると聞 (きく)ものから、
許夛 (あまた)の魚類 (うろくず)是 (これ)をうらやみ。
龍宮城 (りうくうじやう)に集會 (あつまり)て
蛸魚 (たここ)に對 (むかひ)て故 (ゆへ)を問 (とふ)、
入道 (にうたう)例 (れい)の口を鋒 (とがら)せ。
渠 (かれ)等 (ら)に答 (こたへ)て説 (とけ)るやう。
善哉々々 (ぜんざい/\)我 (われ)ハ乍麼 (そも)
藥師 (やくし)如来 (によらひ)の化身 (けしん)にして
圓頂 (ゑんてう)赤衣 (しやくえ)ハ即身即佛 (そくしんそくぶつ)
八足 (はつそく)に八葉 (はちえう)の蓮華 (れんげ)をかたどり
八功 (はつく)徳水 (とくすい)自在 (じざい)を行 (ぎやう)とす、
智力 (ちりき)を論 (あけ)なバ但馬 (たじま)の大鮹 (おほたこ)
松 (まつ)に纏 (まとひ)し巴蛇 (うはばみ)を。
根 (ね)ぐる蒼海 (うみ)へ引汐 (ひきしほ)の。
調理 (ちやうり)ハ御身 (おみ)等 (ら)が腹 (はら)にほふむり、
万葉集 (まんえうしう)の妹 (いも)許 (がり)も
芋 (いも)を堀 (ほる)との雅言 (みやひこと)
將 (はた)近来 (ちかごろ)の童謡 (こうた)にも。
蛸 (たこ)の因縁 (いんえん)報 (むくひ)きて。
おてらがならてと唄 (うたひ)しハ
欲 (よく)を離 (はなれ)た悟 (さとり)にして。
足袋 (たび)八足 (そく)の入費 (いりめ)を厭 (いとは)ぬ。
珎宝 (ちんぼう)休位 (きうゐ)清淨 (しやう%\)無垢 (むく)。
しかハあれども折々 (をり/\)ハ
浮気 (うはき)の浪 (なみ)に乗 (のり)がきて
生 (うま)れながらに酢 (す)いな身 (み)と。
我 (われ)から身 (み)を喰 (くひ)足 (あし)をくふ。
破戒 (はかい)の罪 (つみ)を侵 (をか)せしゆへ
此程 (このほど)市場 (いちば)辻街 (つぢ/\)に、
身 (み)を起臥 (をきふし)の優 (うき)つとめ
火 (くわ)宅の釜 (かま)にゆであけられ。煮 (に)られて
喰 (くは)るゝ堕獄 (だごく)の苛責 (かしやく)。
必 (かなら)ずうらやむことなかれと。
床 (ゆか)を叩 (たゝひ)て諭 (さと)せしハ
實 (げ)に百日の説法 (せつはう)も。
芋 (いも)の放屁 (はうひ)にきゆるといへる。
電光 (でんくわう)朝露 (ちやうろ)のお文 (ふみ)さま。
(蓮如上人「御文章」 一帖の十一 電光朝露)
あら/\ゆで蛸 (たこ)、疣 (あな)かしこ/\\
作者卵割\二代の蘖\ 忍川市隠 岳亭春信 戲誌」
「天蓋を身の\袈裟ころも八葉の\蓮華に坐せる\蛸の入道」
「みなそこに\こそりてありか鯛ひらめ\すくひ給へや\南無あみの目に\ 假名垣 魯文」
蛸入道の周囲に「あまだい・かつを・みのがめ・まご九郎・ふぐ・あんかう・
なまづ・たい・人魚・めばる・おとひめ・いなせ」が集まって
説法を聞いている様子が描かれている。
☆曇り。
明日より陋屋に補修工事が入るので(土台、屋根葺き替え等)、
明日、明後日は更新は難しいと思います。
手前はデスクトップのみのPC環境でノートもスマホもありませんw
悪しからずご了承ください。
まずは、ユダ米の宣伝攻勢が凄まじいが、
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201407210000/
櫻井ジャーナル 2014.07.21
◎ MH17が撃墜された日までNATOが黒海で軍事演習、
イージス艦やAWACSが参加して撃墜を監視
7月7日から17日にかけて、つまりマレーシア航空17便がウクライナ東部の交戦地帯上空で
撃墜された日までNATOは 黒海で軍事演習「ブリーズ2014」を実施、
この「偶然」が注目されている。
☆http://www.voanews.com/content/reu-nato-black-sea-war-games-end/1959529.html
演習にはアメリカ海軍のイージス艦「ベラ・ガルフ」、AWACS(早期警戒管制機)の「E-3」、
電子戦機の「EA-18G」も参加、民間機も監視していたはず。
当然、MH17の動きもモニター、
MH17が航路を逸脱してミサイルに撃墜される様子を黙って見ていたことになる。
現在、アメリカやイギリスでは政府やメディアが
撃墜の責任をロシアへ押しつけようと大キャンペーンを張っているが、
証拠らしい証拠は提示されていない。
反ファシスト軍の交信と称する録音(英語版、ロシア語版)は
いくつかの無関係な会話をつなげたものだということする解析結果が明らかにされている。
☆http://www.youtube.com/watch?v=BbyZYgSXdyw
SSU, radio interception of conversations between terrorists,
"Boeing-777" plane crash
☆http://www.youtube.com/watch?v=NwtxBA1m9x8
Переговоры террористов о сбитом Боинге
会話の中に出てくる地名は撃墜現場から100キロメートルほど離れた場所であり、
作成されたのは事故の前日だという指摘もある。
☆http://gmorder.livejournal.com/1113736.html
イージス艦、AWACS、電子戦機だけでなく、アメリカにはスパイ衛星があり、
ウクライナを宇宙から監視しつづけているはず。
今年春、アメリカ政府はロシア軍がウクライナとの国境近くに
4万名程度の部隊を集結させている証拠だとする写真を公表し、
ロシア側から昨年8月に行われた軍事演習のときに撮られたものだと
反論されると言うことがあった。
今回、アメリカの有力メディアはロシアとの戦争を煽るキャンペーンを続けているが、
自国政府に対し、衛星写真など証拠を示せとは求めていない。
イラクの「大量破壊兵器」やシリアの「化学兵器」と同じように、
戦争を始めるための嘘だと自覚、政府を困らせたくないのだろう。
(中略)
MH17の撃墜に関し、ロシア政府は国際機関による公正な調査を求めてきた。
調査を嫌がっているのはキエフ政権側。
現地に調査団が到着するのとタイミングを合わせるかのように
キエフ軍はドネツクへの攻撃を激化させている。
1980年代にニカラグアの反革命ゲリラ「コントラ」の麻薬取引を暴き、
有力メディアの世界から追い出されたジャーナリストのロバート・パリーによると、
アメリカの情報機関はMH17を撃墜したミサイルが発射される映像を保有、
そこにはウクライナ軍の制服を着た兵士が写っているという。
現在、「西側」ではブークをロシアから運び、
それを持ち帰ったということにされているが、
これは大きなシステムで、これを隠して移動することは不可能。
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201407210001/
櫻井ジャーナル 2014.07.21
◎露国防省が記者会見を開き、Su-25がMH17の近くを飛行、
ブーク防空システムも現場に配備と説明
ロシア国防省は7月21日に記者会見を開き、
マレーシア航空17便の撃墜について情報を開示した。
☆http://www.youtube.com/watch?v=4bNPInuSqfs
キエフのボリスピリ国際空港の管制官がスペイン語で行っていたツイッターとされているもの、
☆http://slavyangrad.wordpress.com/2014/07/18/spanish-air-controller-
kiev-borispol-airport-ukraine-military-shot-down-boeing-mh17/
あるいは現地住民の証言で旅客機のそばを戦闘機が飛行していたと言われていたが、
ロシア政府もこの事実を確認した。
MH17と同じコースを同じ高度で近接航空支援機のSu-25が飛行していたと
映像を交えて説明している。
この戦闘機と旅客機との距離は3から5キロメートルだったという。
撃墜に使われたと言われているブーク防空システムをロシアから運び込み、
撃墜後に戻したとキエフの治安当局は主張している。
同じ政権のビタリー・ヤレマ検事総長は軍からの情報として
反キエフ軍がこうしたミサイルを奪取したことはないと発表しているので、
☆https://www.kyivpost.com/content/ukraine/ukrainian-prosecutor-general-says-
militants-did-not-seize-ukrainian-air-defense-launchers-356619.html
そう言わざるをえないのだが、
それを裏付ける証拠をキエフ政権もアメリカ政府も提示していない。
それに対し、7月4日にAPはキエフ軍がスラビヤンスクからブークを移動させている様子を
撮影した写真を配信している。
キエフ軍が制圧作戦にブーク防空システムを持ち込んでいることは間違いない。
撃墜の当日、3から4基のブーク防空システムをルガンスクから8キロメートルの地点に
キエフ軍は配備していたとロシア国防省は写真付きで主張している。
以下、ご参照!
追: 11:35AM
☆http://japanese.ruvr.ru/news/2014_07_22/274939689/
ロシアの声 2014 7月 22日
◎マレー機事件のロシア公開データー、キエフ当局に多くの疑問を投げかける
ロシア軍部は21日のブリーフィングで、
事故の起きる前のウクライナ、ドネツク州の状況を示した
客観的なコントロールのデーターを発表した。
ロシア国防省の準備した資料は欧州先進諸国およびマレーシアの専門家らに手渡される。
資料へのアクセスは自由に行える。
マレーシア機の航空路のずれ
ブリーフィングで発言したロシア空軍参謀本部第1作戦部部長のアンドレイ・カルタポロフ中将によれば、
ドネツクまでマレーシア航空機は通常決められた航空路をたどっていた。
ところがドネツク以後は航路を北方向に曲げている。
軍機は空中で何をしていたのか?
ロシア軍の有するデーターでは、
マレー機の墜落事件当時現場付近にはウクライナ空軍機はなかったというキエフ当局の声明が覆される。
カルタポロフ中将によれば、事件の前、
マレー機から3−5キロメートルの地点にウクライナ軍の戦闘爆撃機Su25が確認できる。
なんのために「ブーク」が移動したのか?
カルタポロフ中将によれば、墜落機はウクライナ軍の地対空ミサイル「ブーク」の行動ゾーンにあった。
中将はマレー機の飛行スキームを示し、
「スキームでは航空路が分かるほか、同機の墜落したとされる場所が
ウクライナ軍の地対空ミサイル『ブーク』の稼働ゾーンと一致していることが分かる」と語っている。
米国の人工衛星には全てが見えていたか?
カルタポロフ中将によれば、事件の起きた時刻にちょうど、ウクライナ上空を米国の人工衛星が通過している。
「これが偶然なのか、それとも違うのか。
だがマレー機の事件の発生時刻と米国の人工衛星がウクライナ領域を観測していた時刻が一致している」
芳幾、二枚目、
「当世四天王」 「倶利伽羅の権」 「白虎の市」 「毛亀の嘉吉」 「朱雀の福」です。
戦争の狂犬ども、
◆http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-77d9.html
植草一秀の『知られざる真実』
2014年7月22日 (火)
◎誰がウクライナや中東の戦乱を創作するのか
より抜粋、
要するに、安倍晋三氏は、日本を米国の属国としたいのである。
安倍晋三氏は、日本の自衛隊を米国軍の配下に置き、
米国の指令に従って日本が軍隊を出動させる体制を構築したいのである。
つまり、安倍政権の集団的自衛権行使容認のなしくずし改憲により、日本は、
米国が創作する戦争に積極加担する国に転じることになるのだ。
愚かな選択、愚かな行動と言わざるを得ない。
米国の軍事支出は年間5000〜6000億ドルに達する。
1ドル=100円換算で50〜60兆円の規模ということになる。
このうち、武器弾薬等の兵器支出だけで20〜23兆円を占める。
日本の巨大な原子力ムラの経済規模が年間約2兆円であるから、
米国軍事産業のとてつもない巨大さがよく分かる。
死の産業と言ってよい米国軍事産業は、世界最大の規模を有する超巨大産業なのである。
この超巨大産業を維持するために必要不可欠な存在が「戦争」である。
「戦争」が発生する最大の理由がここにある。
20兆円を超える超巨大産業を維持させるには、ある程度の大規模戦争が常に必要不可欠なのだ。
これが戦争の本質である。
戦争は必然で生じるものでない。人為によって生じるものなのだ。
そして、戦争で犠牲になるのは、末端の兵士と戦場の市民である。
戦争を創作する者は、常に安全な場所に身を置く。
戦争は軍産複合体の利益のためだけに創作されている。
ウクライナ情勢が混迷を深めている。
他方、イスラエルによるガザ地区での大量殺戮行為がエスカレートしている。
マレーシア航空機が墜落して298名の乗客、乗員が絶望視されているが、
イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの激しい攻撃で540名近い死者が発生している。
安倍政権は2018年度までに、危険な巨大ヘリコプタ−・オスプレイを
17機導入する方針を示しているが、オスプレイは1機100億円以上するものだ。
これだけで1700億円もの金額になる。
危険極まりないオスプレイを日本が購入するのは、米国による押し付け販売によるものだが、
こうした兵器商談を通じて巨大なマネーが利権政治屋を含む
ハゲタカ、ハイエナ、シロアリの間に流れ込んでゆく。
安倍晋三氏は利権まみれの防衛産業を巨大化しようとしている。
最大の背景は、米国の産軍複合体が兵器生産の販路拡大を求めていることにあるが、
同時に、こうしたビジネス拡大が日本の利権政治屋にとっての裏収入拡大の方策なのである。
ウクライナの混迷は深まり、紛争は長期化する可能性が高い。
こうした紛争の拡大と長期化こそ、米国の産軍複合体が希求する状況なのである。
イスラエルは中東和平を破壊し、中東地域での永遠の戦争を繰り広げるが、
この行為自体が、産軍複合体の利益動機に基くものである。
国を守る、守らないの次元の話ではない。
産軍複合体の利潤追求の行為が戦争を人為的に創作しているのであって、
その費用は国民の血税によって賄われ、
戦争で犠牲になるのは、常に末端の兵士と罪なき戦場の市民なのである。
芳幾、三枚目、
「今様擬源氏 四」 「夕顔」 「武智光秀」です。
寄りてこそ それかとも見め たそかれに
ほのぼの見つる 花の夕顔
いい記事だ、
◆http://takedanet.com/2014/07/5_91d7.html
武田邦彦 (平成26年7月8日)
◎科学の楽しみ(5) 厳しくはチェックしないが、少しは仲間でチェックしよう
☆http://takedanet.com/files/5gakkaisi201407131108.mp3
自然を研究して、自分の意思で自由に発表したり、論文を書いたりする。
発表するにも論文を書くにもお金がいるし
(発表はおおよそ交通費、宿泊費、参加費などで5万円から10万円、
論文は印刷代を含めて7万円ぐらい)、見返りはないのだから、
そんなことでケチをつけられたり、批判されたらたまらない。
面倒だから発表などしたくない・・・という人が歴史的にもいて、
ニュートンの時代のイギリス貴族のキャビンディッシュである。
彼は偉大な発見をいくつもしたが、世間との関係ができるのをいやがって生涯、
一つも発表しなかったという剛の者である。
でも普通の人は自分のやったことを自慢したいこともあり、仲間に批判されたい
(そうしないと独善に陥るから研究が進まない)という気持ちもあって発表する。
学会発表なら面と向かうので、それで良いが論文は一方向なので、
「査読」をしようじゃないかということになった。
学会が論文の査読委員を選んで、その人達に提出された論文を審査する。
昔はベテランの学者が選ばれたが、最近では若い人もやっている。
審査の目的は「あらを探す」とか「再現性のないものはダメ」ということではなく、
「最低の記述がされて、論理性があるか」と言うことぐらいをチェックする。
その時に誤字脱字なども見てくれる。
なにしろ、論文を出す人も無償、査読委員も無償
(少なくとも私は数10年、報酬をいただいたことはない)の世界だから、
悪いこともしないし、批判もほどほどである。
仕事としてやっているわけでもなく、単なる興味のグループがすることなのだから。
この手続きを踏んだ論文を「査読つき論文」という。
だから「科学的に正しい」ということではない。
地球温暖化が話題になったとき、「査読つき論文」という言葉が流行った。
「査読つき論文を多く出している人は信用できる」と科学と関係の無い人が言って、
困った物だった。査読つき論文など簡単で、自分たちで「温暖化学会」のような物を作り、
そこに論文を出せば、いくらでも「査読つき論文」などできるからだ
ところで、20世紀も過ぎてくると、学問も商業的になり、
ネイチャーのような「商業誌」が「学会誌」より偉くなる。
というのは学会誌は儲けなどに関係がないので、
「皆が注目するかどうか」に関係なく論文を掲載する。
それに対して商業誌は「売れるかどうか」で論文を決めるようになった。
そうなるとその方が面白いので、だんだん商業誌が有名になる。
STAP事件も商業誌だ。
仲間内で論文をチェックして、科学の道を究めようというのはずいぶん変質した。
でも現在でも変質しているのは、普通の学者ではなく、
文科省のお金や地位を狙っている御用学者、賞を取りたいと名誉欲が非常に強い学者などであり、
一般の学者は学問的興味で一所懸命に研究している人が多い。
でも、新聞記者とおつきあいをしている学者はおおむね、名誉欲が強く、
ワインが好きな場合が多い。
科学に興味の無い人は、「報酬がなくて努力するはずはない」と確信しているが、そうでもない。
多くの学者は報酬とは関係なく、興味に基づいて研究をしている。
私の感じでは、世間が学問の世界に入ってくると、
まさに「悪貨、良貨を駆逐する」という具合に、悪い学者が指導層にいって、
ますます学問の世界が汚れ、それだけ進歩しなくなる。
それは「自由な魂」と「謙虚な気持ち」を失うからに他ならない。
私は32歳の時、ふとした機会に「自分は外に飲みに行くより、
部屋で論文を読んでいた方が楽しい」という自分の奇妙な性格に気がついたことで、
学者としての人生を歩んできた。
今でも、知らないことを知り、判らないナゾが解けることに無常の喜びを感じる。
この世には音楽を聴くのが楽しくて仕方が無い、小説を読むのが好きでたまらない
という人はいないのだろうか?? 誰もが儲かるため、名誉を得るために
音楽を聴き、小説を読み、スポーツをしているのだろうか?
わたしはそうではないと思う。
でもそんな人が目立って、その世界を破壊しているような気がする。
江戸末期、日本に来た外国人は、日本人の職人が
「それがどのぐらいの儲けになるのか、どのぐらい世間が認めてくれるかとは全く関係なく、
ただ自分が満足するまで一心不乱に作品に取り組み、決して止めない」と記述している。
まさに我々も職人なのだ。
↑
かくありたいものです。
天保4年(1833年) 〜 明治37年(1904年)
歌川國芳の門下で、月岡芳年とは兄弟弟子。
画姓は歌川、画号は一恵齋など。 作
「芋喰僧正 魚説法」です。
『芋喰僧正魚説法』 (錦絵、芳幾戯画、山本平吉、安政六年十二月改)
「填詞 (てんし)\
此 (この)入道 (にうだう)の漢名 (かんめう)を。絡蹄 (こくてい)といひ
形容 (かたち)をさして海藤花 (かいとうげ)と称 (となふ)。
花洛 (みやこ)にてハ十夜鮹 (じゆうやだこ)。
又海和尚 (かいおしやう)ともいふといへり、
然 (しか)るに當時 (たうじ)人界 (にんかい)に。
持 (もて)奏 (はやさる)ると聞 (きく)ものから、
許夛 (あまた)の魚類 (うろくず)是 (これ)をうらやみ。
龍宮城 (りうくうじやう)に集會 (あつまり)て
蛸魚 (たここ)に對 (むかひ)て故 (ゆへ)を問 (とふ)、
入道 (にうたう)例 (れい)の口を鋒 (とがら)せ。
渠 (かれ)等 (ら)に答 (こたへ)て説 (とけ)るやう。
善哉々々 (ぜんざい/\)我 (われ)ハ乍麼 (そも)
藥師 (やくし)如来 (によらひ)の化身 (けしん)にして
圓頂 (ゑんてう)赤衣 (しやくえ)ハ即身即佛 (そくしんそくぶつ)
八足 (はつそく)に八葉 (はちえう)の蓮華 (れんげ)をかたどり
八功 (はつく)徳水 (とくすい)自在 (じざい)を行 (ぎやう)とす、
智力 (ちりき)を論 (あけ)なバ但馬 (たじま)の大鮹 (おほたこ)
松 (まつ)に纏 (まとひ)し巴蛇 (うはばみ)を。
根 (ね)ぐる蒼海 (うみ)へ引汐 (ひきしほ)の。
調理 (ちやうり)ハ御身 (おみ)等 (ら)が腹 (はら)にほふむり、
万葉集 (まんえうしう)の妹 (いも)許 (がり)も
芋 (いも)を堀 (ほる)との雅言 (みやひこと)
將 (はた)近来 (ちかごろ)の童謡 (こうた)にも。
蛸 (たこ)の因縁 (いんえん)報 (むくひ)きて。
おてらがならてと唄 (うたひ)しハ
欲 (よく)を離 (はなれ)た悟 (さとり)にして。
足袋 (たび)八足 (そく)の入費 (いりめ)を厭 (いとは)ぬ。
珎宝 (ちんぼう)休位 (きうゐ)清淨 (しやう%\)無垢 (むく)。
しかハあれども折々 (をり/\)ハ
浮気 (うはき)の浪 (なみ)に乗 (のり)がきて
生 (うま)れながらに酢 (す)いな身 (み)と。
我 (われ)から身 (み)を喰 (くひ)足 (あし)をくふ。
破戒 (はかい)の罪 (つみ)を侵 (をか)せしゆへ
此程 (このほど)市場 (いちば)辻街 (つぢ/\)に、
身 (み)を起臥 (をきふし)の優 (うき)つとめ
火 (くわ)宅の釜 (かま)にゆであけられ。煮 (に)られて
喰 (くは)るゝ堕獄 (だごく)の苛責 (かしやく)。
必 (かなら)ずうらやむことなかれと。
床 (ゆか)を叩 (たゝひ)て諭 (さと)せしハ
實 (げ)に百日の説法 (せつはう)も。
芋 (いも)の放屁 (はうひ)にきゆるといへる。
電光 (でんくわう)朝露 (ちやうろ)のお文 (ふみ)さま。
(蓮如上人「御文章」 一帖の十一 電光朝露)
あら/\ゆで蛸 (たこ)、疣 (あな)かしこ/\\
作者卵割\二代の蘖\ 忍川市隠 岳亭春信 戲誌」
「天蓋を身の\袈裟ころも八葉の\蓮華に坐せる\蛸の入道」
「みなそこに\こそりてありか鯛ひらめ\すくひ給へや\南無あみの目に\ 假名垣 魯文」
蛸入道の周囲に「あまだい・かつを・みのがめ・まご九郎・ふぐ・あんかう・
なまづ・たい・人魚・めばる・おとひめ・いなせ」が集まって
説法を聞いている様子が描かれている。
☆曇り。
明日より陋屋に補修工事が入るので(土台、屋根葺き替え等)、
明日、明後日は更新は難しいと思います。
手前はデスクトップのみのPC環境でノートもスマホもありませんw
悪しからずご了承ください。
まずは、ユダ米の宣伝攻勢が凄まじいが、
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201407210000/
櫻井ジャーナル 2014.07.21
◎ MH17が撃墜された日までNATOが黒海で軍事演習、
イージス艦やAWACSが参加して撃墜を監視
7月7日から17日にかけて、つまりマレーシア航空17便がウクライナ東部の交戦地帯上空で
撃墜された日までNATOは 黒海で軍事演習「ブリーズ2014」を実施、
この「偶然」が注目されている。
☆http://www.voanews.com/content/reu-nato-black-sea-war-games-end/1959529.html
演習にはアメリカ海軍のイージス艦「ベラ・ガルフ」、AWACS(早期警戒管制機)の「E-3」、
電子戦機の「EA-18G」も参加、民間機も監視していたはず。
当然、MH17の動きもモニター、
MH17が航路を逸脱してミサイルに撃墜される様子を黙って見ていたことになる。
現在、アメリカやイギリスでは政府やメディアが
撃墜の責任をロシアへ押しつけようと大キャンペーンを張っているが、
証拠らしい証拠は提示されていない。
反ファシスト軍の交信と称する録音(英語版、ロシア語版)は
いくつかの無関係な会話をつなげたものだということする解析結果が明らかにされている。
☆http://www.youtube.com/watch?v=BbyZYgSXdyw
SSU, radio interception of conversations between terrorists,
"Boeing-777" plane crash
☆http://www.youtube.com/watch?v=NwtxBA1m9x8
Переговоры террористов о сбитом Боинге
会話の中に出てくる地名は撃墜現場から100キロメートルほど離れた場所であり、
作成されたのは事故の前日だという指摘もある。
☆http://gmorder.livejournal.com/1113736.html
イージス艦、AWACS、電子戦機だけでなく、アメリカにはスパイ衛星があり、
ウクライナを宇宙から監視しつづけているはず。
今年春、アメリカ政府はロシア軍がウクライナとの国境近くに
4万名程度の部隊を集結させている証拠だとする写真を公表し、
ロシア側から昨年8月に行われた軍事演習のときに撮られたものだと
反論されると言うことがあった。
今回、アメリカの有力メディアはロシアとの戦争を煽るキャンペーンを続けているが、
自国政府に対し、衛星写真など証拠を示せとは求めていない。
イラクの「大量破壊兵器」やシリアの「化学兵器」と同じように、
戦争を始めるための嘘だと自覚、政府を困らせたくないのだろう。
(中略)
MH17の撃墜に関し、ロシア政府は国際機関による公正な調査を求めてきた。
調査を嫌がっているのはキエフ政権側。
現地に調査団が到着するのとタイミングを合わせるかのように
キエフ軍はドネツクへの攻撃を激化させている。
1980年代にニカラグアの反革命ゲリラ「コントラ」の麻薬取引を暴き、
有力メディアの世界から追い出されたジャーナリストのロバート・パリーによると、
アメリカの情報機関はMH17を撃墜したミサイルが発射される映像を保有、
そこにはウクライナ軍の制服を着た兵士が写っているという。
現在、「西側」ではブークをロシアから運び、
それを持ち帰ったということにされているが、
これは大きなシステムで、これを隠して移動することは不可能。
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201407210001/
櫻井ジャーナル 2014.07.21
◎露国防省が記者会見を開き、Su-25がMH17の近くを飛行、
ブーク防空システムも現場に配備と説明
ロシア国防省は7月21日に記者会見を開き、
マレーシア航空17便の撃墜について情報を開示した。
☆http://www.youtube.com/watch?v=4bNPInuSqfs
キエフのボリスピリ国際空港の管制官がスペイン語で行っていたツイッターとされているもの、
☆http://slavyangrad.wordpress.com/2014/07/18/spanish-air-controller-
kiev-borispol-airport-ukraine-military-shot-down-boeing-mh17/
あるいは現地住民の証言で旅客機のそばを戦闘機が飛行していたと言われていたが、
ロシア政府もこの事実を確認した。
MH17と同じコースを同じ高度で近接航空支援機のSu-25が飛行していたと
映像を交えて説明している。
この戦闘機と旅客機との距離は3から5キロメートルだったという。
撃墜に使われたと言われているブーク防空システムをロシアから運び込み、
撃墜後に戻したとキエフの治安当局は主張している。
同じ政権のビタリー・ヤレマ検事総長は軍からの情報として
反キエフ軍がこうしたミサイルを奪取したことはないと発表しているので、
☆https://www.kyivpost.com/content/ukraine/ukrainian-prosecutor-general-says-
militants-did-not-seize-ukrainian-air-defense-launchers-356619.html
そう言わざるをえないのだが、
それを裏付ける証拠をキエフ政権もアメリカ政府も提示していない。
それに対し、7月4日にAPはキエフ軍がスラビヤンスクからブークを移動させている様子を
撮影した写真を配信している。
キエフ軍が制圧作戦にブーク防空システムを持ち込んでいることは間違いない。
撃墜の当日、3から4基のブーク防空システムをルガンスクから8キロメートルの地点に
キエフ軍は配備していたとロシア国防省は写真付きで主張している。
以下、ご参照!
追: 11:35AM
☆http://japanese.ruvr.ru/news/2014_07_22/274939689/
ロシアの声 2014 7月 22日
◎マレー機事件のロシア公開データー、キエフ当局に多くの疑問を投げかける
ロシア軍部は21日のブリーフィングで、
事故の起きる前のウクライナ、ドネツク州の状況を示した
客観的なコントロールのデーターを発表した。
ロシア国防省の準備した資料は欧州先進諸国およびマレーシアの専門家らに手渡される。
資料へのアクセスは自由に行える。
マレーシア機の航空路のずれ
ブリーフィングで発言したロシア空軍参謀本部第1作戦部部長のアンドレイ・カルタポロフ中将によれば、
ドネツクまでマレーシア航空機は通常決められた航空路をたどっていた。
ところがドネツク以後は航路を北方向に曲げている。
軍機は空中で何をしていたのか?
ロシア軍の有するデーターでは、
マレー機の墜落事件当時現場付近にはウクライナ空軍機はなかったというキエフ当局の声明が覆される。
カルタポロフ中将によれば、事件の前、
マレー機から3−5キロメートルの地点にウクライナ軍の戦闘爆撃機Su25が確認できる。
なんのために「ブーク」が移動したのか?
カルタポロフ中将によれば、墜落機はウクライナ軍の地対空ミサイル「ブーク」の行動ゾーンにあった。
中将はマレー機の飛行スキームを示し、
「スキームでは航空路が分かるほか、同機の墜落したとされる場所が
ウクライナ軍の地対空ミサイル『ブーク』の稼働ゾーンと一致していることが分かる」と語っている。
米国の人工衛星には全てが見えていたか?
カルタポロフ中将によれば、事件の起きた時刻にちょうど、ウクライナ上空を米国の人工衛星が通過している。
「これが偶然なのか、それとも違うのか。
だがマレー機の事件の発生時刻と米国の人工衛星がウクライナ領域を観測していた時刻が一致している」
芳幾、二枚目、
「当世四天王」 「倶利伽羅の権」 「白虎の市」 「毛亀の嘉吉」 「朱雀の福」です。
戦争の狂犬ども、
◆http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-77d9.html
植草一秀の『知られざる真実』
2014年7月22日 (火)
◎誰がウクライナや中東の戦乱を創作するのか
より抜粋、
要するに、安倍晋三氏は、日本を米国の属国としたいのである。
安倍晋三氏は、日本の自衛隊を米国軍の配下に置き、
米国の指令に従って日本が軍隊を出動させる体制を構築したいのである。
つまり、安倍政権の集団的自衛権行使容認のなしくずし改憲により、日本は、
米国が創作する戦争に積極加担する国に転じることになるのだ。
愚かな選択、愚かな行動と言わざるを得ない。
米国の軍事支出は年間5000〜6000億ドルに達する。
1ドル=100円換算で50〜60兆円の規模ということになる。
このうち、武器弾薬等の兵器支出だけで20〜23兆円を占める。
日本の巨大な原子力ムラの経済規模が年間約2兆円であるから、
米国軍事産業のとてつもない巨大さがよく分かる。
死の産業と言ってよい米国軍事産業は、世界最大の規模を有する超巨大産業なのである。
この超巨大産業を維持するために必要不可欠な存在が「戦争」である。
「戦争」が発生する最大の理由がここにある。
20兆円を超える超巨大産業を維持させるには、ある程度の大規模戦争が常に必要不可欠なのだ。
これが戦争の本質である。
戦争は必然で生じるものでない。人為によって生じるものなのだ。
そして、戦争で犠牲になるのは、末端の兵士と戦場の市民である。
戦争を創作する者は、常に安全な場所に身を置く。
戦争は軍産複合体の利益のためだけに創作されている。
ウクライナ情勢が混迷を深めている。
他方、イスラエルによるガザ地区での大量殺戮行為がエスカレートしている。
マレーシア航空機が墜落して298名の乗客、乗員が絶望視されているが、
イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの激しい攻撃で540名近い死者が発生している。
安倍政権は2018年度までに、危険な巨大ヘリコプタ−・オスプレイを
17機導入する方針を示しているが、オスプレイは1機100億円以上するものだ。
これだけで1700億円もの金額になる。
危険極まりないオスプレイを日本が購入するのは、米国による押し付け販売によるものだが、
こうした兵器商談を通じて巨大なマネーが利権政治屋を含む
ハゲタカ、ハイエナ、シロアリの間に流れ込んでゆく。
安倍晋三氏は利権まみれの防衛産業を巨大化しようとしている。
最大の背景は、米国の産軍複合体が兵器生産の販路拡大を求めていることにあるが、
同時に、こうしたビジネス拡大が日本の利権政治屋にとっての裏収入拡大の方策なのである。
ウクライナの混迷は深まり、紛争は長期化する可能性が高い。
こうした紛争の拡大と長期化こそ、米国の産軍複合体が希求する状況なのである。
イスラエルは中東和平を破壊し、中東地域での永遠の戦争を繰り広げるが、
この行為自体が、産軍複合体の利益動機に基くものである。
国を守る、守らないの次元の話ではない。
産軍複合体の利潤追求の行為が戦争を人為的に創作しているのであって、
その費用は国民の血税によって賄われ、
戦争で犠牲になるのは、常に末端の兵士と罪なき戦場の市民なのである。
芳幾、三枚目、
「今様擬源氏 四」 「夕顔」 「武智光秀」です。
寄りてこそ それかとも見め たそかれに
ほのぼの見つる 花の夕顔
いい記事だ、
◆http://takedanet.com/2014/07/5_91d7.html
武田邦彦 (平成26年7月8日)
◎科学の楽しみ(5) 厳しくはチェックしないが、少しは仲間でチェックしよう
☆http://takedanet.com/files/5gakkaisi201407131108.mp3
自然を研究して、自分の意思で自由に発表したり、論文を書いたりする。
発表するにも論文を書くにもお金がいるし
(発表はおおよそ交通費、宿泊費、参加費などで5万円から10万円、
論文は印刷代を含めて7万円ぐらい)、見返りはないのだから、
そんなことでケチをつけられたり、批判されたらたまらない。
面倒だから発表などしたくない・・・という人が歴史的にもいて、
ニュートンの時代のイギリス貴族のキャビンディッシュである。
彼は偉大な発見をいくつもしたが、世間との関係ができるのをいやがって生涯、
一つも発表しなかったという剛の者である。
でも普通の人は自分のやったことを自慢したいこともあり、仲間に批判されたい
(そうしないと独善に陥るから研究が進まない)という気持ちもあって発表する。
学会発表なら面と向かうので、それで良いが論文は一方向なので、
「査読」をしようじゃないかということになった。
学会が論文の査読委員を選んで、その人達に提出された論文を審査する。
昔はベテランの学者が選ばれたが、最近では若い人もやっている。
審査の目的は「あらを探す」とか「再現性のないものはダメ」ということではなく、
「最低の記述がされて、論理性があるか」と言うことぐらいをチェックする。
その時に誤字脱字なども見てくれる。
なにしろ、論文を出す人も無償、査読委員も無償
(少なくとも私は数10年、報酬をいただいたことはない)の世界だから、
悪いこともしないし、批判もほどほどである。
仕事としてやっているわけでもなく、単なる興味のグループがすることなのだから。
この手続きを踏んだ論文を「査読つき論文」という。
だから「科学的に正しい」ということではない。
地球温暖化が話題になったとき、「査読つき論文」という言葉が流行った。
「査読つき論文を多く出している人は信用できる」と科学と関係の無い人が言って、
困った物だった。査読つき論文など簡単で、自分たちで「温暖化学会」のような物を作り、
そこに論文を出せば、いくらでも「査読つき論文」などできるからだ
ところで、20世紀も過ぎてくると、学問も商業的になり、
ネイチャーのような「商業誌」が「学会誌」より偉くなる。
というのは学会誌は儲けなどに関係がないので、
「皆が注目するかどうか」に関係なく論文を掲載する。
それに対して商業誌は「売れるかどうか」で論文を決めるようになった。
そうなるとその方が面白いので、だんだん商業誌が有名になる。
STAP事件も商業誌だ。
仲間内で論文をチェックして、科学の道を究めようというのはずいぶん変質した。
でも現在でも変質しているのは、普通の学者ではなく、
文科省のお金や地位を狙っている御用学者、賞を取りたいと名誉欲が非常に強い学者などであり、
一般の学者は学問的興味で一所懸命に研究している人が多い。
でも、新聞記者とおつきあいをしている学者はおおむね、名誉欲が強く、
ワインが好きな場合が多い。
科学に興味の無い人は、「報酬がなくて努力するはずはない」と確信しているが、そうでもない。
多くの学者は報酬とは関係なく、興味に基づいて研究をしている。
私の感じでは、世間が学問の世界に入ってくると、
まさに「悪貨、良貨を駆逐する」という具合に、悪い学者が指導層にいって、
ますます学問の世界が汚れ、それだけ進歩しなくなる。
それは「自由な魂」と「謙虚な気持ち」を失うからに他ならない。
私は32歳の時、ふとした機会に「自分は外に飲みに行くより、
部屋で論文を読んでいた方が楽しい」という自分の奇妙な性格に気がついたことで、
学者としての人生を歩んできた。
今でも、知らないことを知り、判らないナゾが解けることに無常の喜びを感じる。
この世には音楽を聴くのが楽しくて仕方が無い、小説を読むのが好きでたまらない
という人はいないのだろうか?? 誰もが儲かるため、名誉を得るために
音楽を聴き、小説を読み、スポーツをしているのだろうか?
わたしはそうではないと思う。
でもそんな人が目立って、その世界を破壊しているような気がする。
江戸末期、日本に来た外国人は、日本人の職人が
「それがどのぐらいの儲けになるのか、どのぐらい世間が認めてくれるかとは全く関係なく、
ただ自分が満足するまで一心不乱に作品に取り組み、決して止めない」と記述している。
まさに我々も職人なのだ。
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かくありたいものです。