画は Maurice de Vlaminck モーリス(モリス)・ド・ヴラマンク
1876年~1958年 / フランス / フォーヴィスム(野獣派) 作
「Still Life 静物 with Knife, 1910」です。
☆曇り、暑さ一服。
よろずユダ米の指示、売国と破壊の果ての断末魔、
◆http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/abeseihuhaiikagennisiro.html
長周新聞 2017年7月7日付
安倍政府はいいかげんにしろ
東京都議選を経て潮目は変化
奢りと私物化への憤激
東京都議選の結果は、安倍晋三率いる自民党政府に対する国民的憤激を
象徴するものとなった。
単純に小池百合子の都民ファーストが支持を集めたという代物ではなく、
自民党を叩きのめすという有権者の強い意志を反映した選挙となった。
安倍政府の再登板から四年、国会では「安倍一強体制」といわれる状態が続き、
そのもとで「戦争できる国」づくりに向けてさまざまな法律を整備してきた。
一方では「一強」に奢り高ぶった者たちが恥ずかしげもなく
国家の私物化をやり始め、首相周辺のお友達ばかりが
税金にたかる様が暴露されるなど、日本社会を「オレのもの」だと勘違いしている
ことも明るみに出てきた。
都議選の結果は、こうした腐敗政治に鉄槌を食らわせる力が強烈に働いた
ことを示しており、いまや情勢は潮目が変わっている
ことを物語った。
記者座談会で特徴を論議した。
☆米国いいなりで戦時体制作り進めた4年 次期衆院選に向け反撃の狼煙
A 自民党が改選前の57議席から23議席へと転落したことが
山口県内でも大話題になっている。「東京都民が反撃の狼煙を上げてくれた」
「次期衆院選に全国が続いていかなければならない」「胸がスッキリした」等等、
みなの表情が晴れやかなのがとても印象的だ。
自民党支持者でも、この間のモリ&カケについてはさすがに
問題視している人が多く、「思い上がりすぎている」
「自民党は一度粛清されなければ、安倍晋三のもとでおかしな方向に向かっている」
と口にする人もいる。
公明党の応援がなければ、所詮あの程度の議席しかないこともわかった。
D 豊洲問題とか東京五輪もあるが、首都決戦の最大の争点は自民党への審判だった。
見事な大惨敗で、これは次期衆院選への影響は必至だ。
しかし、よく見てみると民進党やその他の政党も受け皿になり得ておらず、
威張れる結果ではない。そこを都民ファがさらっていった格好だ。
有権者からすると、さしあたり持って行き場がないことから
雪崩を打ったようにも見える。都民ファがいかなる勢力であるかは置いておいて、
そのような投票行動になった。
B 今回の選挙では公明党が早くから都民ファに乗り換えていた。
自民党を見限って新しい都政のリーダー、つまり与党に与するという判断だ。
与党大好きの政党として、その辺りの嗅覚だけは鋭い。
C 早くから自民党では保たないという財界なり背後勢力の判断が動いている
ことを伺わせている。自民党が陥落する際には、
必ずみんなの党とか維新の会といった勢力が引き継ぎ要員として登場してきた。
支配の側にとって緩やかに体制を維持したいという意志が働く。
都民ファについても、そのために目先の異なる小池百合子が持ち上げられてきた
関係だろう。都政のドン・内田との対決なども小泉劇場とそっくりの劇場型だ。
それで自民党東京都連とは対決するが、安倍政府とは上手に付き合う
という形で区別して対応していたが、今回の都議選では
小池が衝突を避けてきた安倍政府そのものへの審判が下された。
維新が第二自民党であることはすっかりバレてしまったが、
今度は都民ファで急場を凌ごうという大きな力が働いている。
それを察知して、自民党や民進党崩れなどが投機的な野心を持って乗り換えている
のも特徴だ。しかし、これらが都政の大半を占めたからといって
好き勝手できるわけではない。
D 都民ファをどう見るかもあるが、まず第一に「一強」体制で奢り高ぶった
自民党を引きずり降ろした選挙だった。
東京都民だけでなく全国的に「ちょっと酷すぎる…」という世論が
鬱積していたなかで、その憤激が直接反映した。
これは首都圏に限定されるものではなく普遍的な空気だ。
だから秋葉原の乱みたいなものが全国的に大話題になる。
B 秋葉原の演説で「安倍辞めろ!」 「帰れ!帰れ!」のコールをくらって
「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と安倍晋三がムキになって叫んだ
のが問題になっているが、本人からすると
街頭演説から逃げていたのを「逃げている」といわれて悔しかったから、
勇気を振り絞って最終日に出てきたのだろう。
そこを組織動員であれ自然発生的であれ狙い撃ちされて、あんな事態になっている。
首相がヤジに対してムキになって反論する姿についてみっともない…
と思う人も多いが、批判されることに慣れてない育ちがそうさせるのだろう。
国会で「やい、日教組!」みたいなヤジを投げかける自分については問題なくて、
他人が自分にヤジを飛ばすのは許し難い行為だと怒る。
このダブルスタンダードもどうかと思うが、そんな男なのだと思うしかない。
しかし、あの映像を見た人人は「ホントに小心者だなぁ…」
「器が小っちぇーな…」とつくづく思うわけだ。
C 権力者を街頭で迎え撃つという斬新な行動で、仕掛けた人間も
大概のユーモアセンスだなと思わせた。それで暴力行為をするわけでもなく、
日の丸を振って「安倍帰れ!」と叫んで丁丁発止を煽っている。
そこに籠池が「どうしてもお金を返したい」と例の如くひょうひょうとあらわれて、
一緒になって「嘘をつくな!」とか叫んでいる。
案の定、安倍晋三が堪えきれずに「こんな人たち」呼ばわりした。
演説は黙って聞くだけでなく、街頭でヤジを飛ばすことも自由だ。
聞く耳のない暴走をするから、せめて街頭に出てきた時くらいは
権力者に叫びを聞かせてやろう、あんた嫌われてるんだよ! と教えてやろう
といった感じだ。今回の都議選を象徴する出来事だった。
選挙戦を盛り上げるという意味では一役買ったのではないか。
煽ったらすぐに乗っていくというのも短絡的で、結果的に、
感情をコントロールできない男の烙印を公衆の面前で押されたようなものだ。
A 要するに安倍政府が追い込まれている。
共謀罪を裏技で強行採決してしまったが、あれも動機はモリ&カケ問題の追及から
逃亡するためだった。しかし、批判されることや「逃げ回っている」といわれる
ことは我慢ならないから、逃亡しているくせに中途半端に出てきて
「こんな人たち」とかいってしまう。
逃げるならさっさと辞職してしまえばよいのに、未練たらたらで
しがみつくから中途半端になる。そして、みずから火に油を注いでいる。
正正堂堂とモリ&カケの疑惑解明に応じない限り、
全国民的にも噴飯を買っている状況はおさまらない。
潔く対応して、仮に首相の関与が明白になったら
首相だけでなく議員も辞めると自分で主張した通りに実行しなければならないが、
それをやらない。ズルズルやっているうちに傷口が広がって、
東京都議選の大敗北まできた。次は衆院選に歴史的惨敗を持ち込むつもりなのかだ。
☆自民党は存亡の危機に 「一強」の脆さ暴露
B 粘れば粘るほど、道連れになる子分たちの数が増幅していく。
界隈もろとも撃沈する可能性がある。しかし、今の状況で辞職すると
スキャンダルがむしろ暴き立てられて袋叩きになりかねない。
どっちに転んでも泥沼だ。引くに引けないが、引いて権力から離れると
なおコントロールを離れてしまうから怖い――
という心境がそうさせるのだろう。
それで最終的に私物化に関与していたことが明らかになったのなら、
尊敬するお爺ちゃんと同じように巣鴨の拘置所あたりに放り込んだらよいではないか。
歴史的に大衆の恨みを買った権力者の末路というのは悲惨なものがある。
そうでもしないと統治が崩壊して、大衆的憤激を収めることができないとなったとき、
その処遇は必然的に厳しいものになる。
見せしめ的なものにもなる。大衆的憤激のガス抜きの標的として
「全部アイツが悪いんです!」と指をさされて引きずり出されるという例は
いくつもある。最終的にどんな事態が待ち受けているのかは想像がつかないが、
小手先でどうこうなる局面ではないことは確かだ。
当たり前に考えると、都議選まできて「安倍政府は終わった」
と見なすのが普通だろう。
A 自民党にとっては存亡の危機だ。昔から行き詰まれば首相の首くらいすげ替えて、
目先を変えて次の首相を担ごうとする動きになっていたものだ。
そんな動きにならないこと自体が異常だ。
このまま安倍晋三やお友達と共に泥沼に沈んでいくもよし、好きにすればいい。
国会の3分の2以上を占める「一強」が実は
脆(もろ)い存在であることを暴露している。
安倍晋三を擁護して自民党もろともぶっつぶれるのか、
私物化等等を公然と批判して、自民党自身は是是非非で進むのだと
態度を示して目先を誤魔化すか、選択は限られている。
ズルッと逃げることなどできない。
D モリ&カケにしても、既に大概のことは暴露されているのに
開き直るから世論は激怒している。
今治に建設している獣医学部の総工費は192億円で、
そのうち県と市が96億円を補助金で出すという。
坪単価150万円ともいわれる高値の建設事業を請け負ったのは、
加計学園がある岡山選出の逢沢一郎衆院議員の親族企業である
ことも最近暴露された。下村元文科相の関わりであったり、
芋づる式で新事実が暴露されている。
世間一般から見るといい逃れできないだろうと思っているのに、
手練手管で逃げ回るから、余計にでも疑いの眼差しは強まる。
B しかし逃げ回っているのに開き直っている。
文科省では、松野大臣が「総理のご意向」を記した行政文書について
「個人のメモを共有した」という理由で次官以下の三人を厳重注意したという。
首相へのおべんちゃらをしていた元TBS記者の山口敬之による準強姦疑惑
のもみ消しに加担したといわれる北村内閣情報官も栄達だそうだ。
森友学園問題で国会に登場した財務省の佐川理財局長も国税庁長官に出世したそうだ。
税の公平性に疑義が生じているのにこんな者がトップについて
税を徴収できるのだろうかと思わせている。
納税者が激怒するような人事を平然とやる。
それも含めて、国の形がぶっ壊れているような光景に世間は唖然としている。
「美しい国」ではなく汚れきった国の姿を感じている。
「これはさすがにまずいだろう」と自民党支持者でも痺(しび)れている。
☆対米従属で政治が劣化 私物化意識が蔓延
C 政治がなぜこれほど荒廃しているのか考えたとき、
それは支配の側全体の荒廃と切り離すことなどできない。
安倍晋三とか政治家というのは日米独占資本の代理人みたいなもので、
個人的な能力が優れていると思っている者は一人もいない。
あんなもんでも首相が務まる国になった――と捉える方が正解だ。
安倍晋三が日本社会において絶対的な権力者などと思うこと自体がバカげている。
戦後の日本社会ではアメリカに忠誠を誓う者だけが為政者のポストを与えられ、
対米従属構造に縛られて政治、経済などすべてが機能してきた。
これが新自由主義政策が花盛りになった今、
公共性とか社会的な利益、国民全体の幸福であるとかを公然と否定して、
独占大企業からして社会的に生み出した富は全て「オレのもの」といって
握って離さない。その隅っこで安倍晋三界隈までが真似して
「オレのもの」をやっている関係だ。
A 私物化が支配的イデオロギーとしてあり、当たり前と思っているわけだ。
強欲資本主義という言葉があるが、まさにこのイデオロギーとぴったり符号する。
規制緩和とかが連続して、社会的規制であったり規範までみな緩めてきた結果、
政治もしまりのないものになっている。
終いには選挙で選ばれたわけでもない安倍昭恵みたいなものまでが勘違いしている。
秘書を使って財務省に問い合わせを入れたり、厚かましいの一言に尽きる。
世間的基準では彼らの「オレのもの」イデオロギーは異質なもので、
みなは公共性であったり社会的な利益を基準に考えている。
ところが支配の側は「オレのもの」が当たり前と思っている。
この認識の乖離も甚だしい。
世間一般が捉えている常識と非常識がひっくり返っている。
そうして行政が歪められ、統治全体に私物化意識が蔓延して今日に到っている。
C 深刻なる政治不信が蔓延していることを逆手にとって、
低投票率で自民党・公明党が組織票で勝ち抜ける構図が続いてきた。
その下で再登板した安倍政府がもっとも熱心に進めてきたのは、
集団的自衛権の行使を認めた安保法制、
米軍指揮下で自衛隊が地球の裏側まで出動することを定めた日米ガイドラインの改定、
国家権力の秘密が暴露されることを恐れた特定秘密保護法、
国民弾圧とつながったNSC設置、共謀罪の強行採決など、
一連の戦争体制づくりだった。
メディアへの圧力もこれまでにない攻撃性を持ったものだった。
憲法解釈の変更等等先行して体制整備を進め、改憲は実質的に後付けのような格好で
やろうというものだ。
D この改憲の任を負った安倍政府が目指しているのはどのような国か。
「戦争ができる国」にせよというのは第一にアメリカの要望だ。
グローバル化・新自由主義の破綻に瀕して内政も外交も行き詰まっているアメリカが、
「世界の警察」として軍事力を展開する力を急速に失っている。
そのような事情を反映して中東やアフリカなどの紛争地帯に
「自衛隊を送り込んだらいいじゃないか」と鉄砲玉にしようとしている。
要するにアメリカが引き揚げる地域に自衛隊が出かけ、
あるいは海外進出した多国籍企業の海外権益を守るために、
命をかけて兵站も含めた最前線任務を担う関係にほかならない。
そのために日米合同訓練をくり広げてきたし、自衛隊と米軍の総合司令部を
横田基地に置き、陸海空が連動して作戦を展開する体制も秘密裏に進めてきた。
学問分野でも軍学共同を強め、研究費を締め上げて
軍事面の研究開発に科学者たちを動員していく方向が露骨なものになった。
A 安倍政府は追い詰められているが、大慌てで改憲の前倒しや
緊急事態条項とも関わった首相権限の強化を打ち出したりしている。
安倍晋三の権限を強化したら、余計にでも私物化政治がはびこるだろうが!
と世間は驚愕しているが、これをゴリ推しすることで保身をはかろうとしている。
「緊急事態条項」というのは、内閣が必要であると見なせば非常事態を宣言し、
国会やすべての法を超越して国民の権利や経済活動を制限する
という戦前の国家総動員体制の焼き直しだ。
宣言を発した場合は国民は否応なしに従うことを義務付け、
政府の判断如何で、平等権、思想、信仰、学問、集会・結社・表現の自由などの
自由権、生存権、労働基本権などの社会権、請求権、参政権などの
あらゆる人権が制限できるという代物だ。
ただ、モリ&カケで困ったからといって首相権限を強化し、
国民の権利を制限するというのは本末転倒だ。
B 4年前の総選挙をへて再登板した安倍政府は、TPP交渉参加を表明し、
原発再稼働にも踏み込み、集団的自衛権の行使を閣議決定だけで解釈変更し、
特定秘密保護法や日本版NSC設置、集団的自衛権行使を盛り込んだ安保法制、
日米ガイドラインの改定など一連の戦争体制を進め、共謀罪も強行採決した。
これから総仕上げで改憲にとりかかろうとしている。
歴代の政府はみなアメリカいいなりで、対米従属構造こそ諸悪の根源である
ことは疑いないが、このいいなりになる限りにおいてはポストを保障され、
私物化は許されるのか否かだ。
日本社会のなかできっちり落とし前がつけられないほど、
統治機構がすっかり劣化している。
前川事務次官のように官僚としての矜持を持って是是非非をのべる人間がいた
ことは多少の救いかもしれないが 全般として安倍王国に成り下がっている
ことをこの間の騒動は浮き彫りにしてきた。
A 何度もいっているように、安倍晋三界隈に国有財産が無償提供されたり、
補助金がふんだんに注がれるというなら、
納税者は何に対して納税の義務を負っているのか問わないといけない。
その税金を国有地無償提供を擁護する佐川理財局長みたいな男が
とり立てるならなおさらで、誰のために納税しているのか? が問われる。
☆新しい政治勢力を切望 戦争のない社会へ
C 自民党が次期衆院選において大惨敗の道を突っ走るなら、
それは好きにすればよいことだ。一方で、
選挙になると野党も含めて国政政党がみな親米派に成り下がり、
目の前の選挙構図からして期待できるものが何もない現実に
目を向けなければならない。
都議選でも民進党がまったく相手にされなかったことは、
その裏切りへの失望感や怒りを表している。
もともと、自民党の失点で与党になっただけで、棚ぼたともいえた。
そして今度は民主党の失点で自民党が返り咲き、なんだか勘違いして4年が経過した。
アメリカのサンダースであったり、イギリス労働党のコービンであったり、
国民世論をいっきにさらっていくような政治旋風が起こる土壌はあるのに、
政治勢力として目に見える形で登場していない。
その悶悶とした空気のなかで、はしたない私物化政治がくり広げられ、
世論から総スカンを食っている。
B 過渡期といえばそれまでだが、こんな状態は長く続くものではない。
与党であれ、野党であれ、消滅すべきものは消滅の過程をたどればよいし、
それに成り代わる政治勢力の台頭こそが切望されている。
日本社会の進路は、米軍の下請に成り下がったり、
武力参戦して世界で孤立していく道しかないのではない。
非戦の国是を貫かせ、アジア近隣諸国との友好を強め、変わりゆく世界のなかで
反グローバリズム・新自由主義の国際的なうねりが台頭しているのと連帯しながら、
貧困と戦争の連鎖を押しとどめる道を進むべきだ。
個人の小さな幸福とか私物化、いわんや一握りの独占資本や金融資本だけの
幸福社会ではなくて、万人の幸福を実現できる社会に向けて歩みを進める
ことが必要だ。そのために大衆的な世論と運動を強めて政治を下から揺り動かすこと、
個個の政治家たちが抗えないほどの基盤をもって政治構造を縛り上げ、
大衆運動によって国のあり方を決定づけることが問われている。
Vlaminck、二枚目、
「Fishing-port」です。
菅の地元、横浜はカジノか? 中学校に給食か? で大騒ぎらしい、
◆http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/723730-52da.html
植草一秀の『知られざる真実』
2017年7月16日 (日)
◎723仙台 730横浜市長選で 自公候補を落選させる
より抜粋、
7月2日の東京都議選で安倍・下村自民党が大惨敗した。
原発・戦争・格差拡大推進の安倍暴政に対する主権者の反対が根強いことに加えて、
安倍政権の政治腐敗、政治私物化の実態が広く主権者の認識されるところとなり、
安倍政治が終焉の危機に直面している。
こうしたなかで、7月23日には仙台市長選が、
7月30日には横浜市長選が投票日を迎える。
大事なことは、安倍政治に対する主権者のNOという声を絶やさないことだ。
仙台市長選挙では自公プラス日本の心が支持し、宮城県知事の村井嘉浩氏、
前仙台市長の梅原克彦氏が支持する菅原裕典氏に対して、
民進党と社民党が支持し、共産党と自由党が支援する元民進党衆議院議員の
郡和子氏が出馬している。
これ以外に、元自民党衆議院議員の大久保三代氏と元みんなの党衆議院議員の
林宙紀氏が立候補している。
選挙戦序盤の情勢では郡氏がやや先行し、菅原氏がこれを追う展開になっている
と伝えられている。
野党共闘の中核である民進党に対する主権者の支持が弱く、
これが郡氏の弱点になっているが、自公支援候補を勝利させるわけにはいかない。
民進党は早晩解体して、政策を基軸に二つに分離する必要がある。
自公プラス日本の心サイドは、共産党が支援する候補に勝たせるわけには行かない
と主張しているが、共産党が支援する候補を勝たせるべきでないという理由がない。
民進党のなかで共産党とは選挙協力したくない、選挙協力すべきでない
と考える者は、民進党を離れて自民党なり公明党に移籍させてもらえばよい。
原発・戦争・格差という主要問題に対する「政策」が何よりも大事なのであって、
共産党を含む、安倍政治に対峙する政治勢力が基本政策方針で一致するなら、
選挙協力=選挙共闘を否定することがおかしいのである
こうしたなかで、私たちが留意するべきことは、
情報空間を支配するマスメディアの大半が、既得権勢力側に立脚していることだ。
民間メディアは大資本の資金によって存立しているから、
民間メディアが既得権勢力の側に立つことは避けがたいが、
より深刻な問題は、「公共放送」を標榜するNHKが、
既得権勢力の御用報道機関に堕していることだ。
2017年入り後のNHK日曜討論のテーマは次のとおりだ。
(中略)
年初来、NHK日曜討論は27回放送されている。
本来は28回放送のはずだが、4月30日には不自然な放送休止が行われている。
このなかで、8党討論が行われたのは、わずか5回だけだ。
27回放送があったのだから、その半分の13回は
与野党8党での政治討論を行うべきなのだ。
しかし、与野党8党による政治討論を行うと、安倍政治の本質が
主権者の前に明らかにされてしまうため、NHKはこれを妨害している。
北朝鮮、IS、日米関係を議題に11回も放送が行われているのに対して、
8党討論はわずかに5回だけなのである。
政権交代を実現したら、直ちに放送法を改正して、
NHKの抜本改革を実行しなければならない。
その出発点は放送受信契約の任意性への移行である。
NHKと受信契約を締結したい者だけが
NHKと受信契約を締結する制度に変更するべきなのだ。
↑
まったくもってそのとおり!
下痢壺御用=犬HKの大相撲中継、実に不快だ、協会は民放にも中継させろ!
腐れヌルヌル鵬の何が記録なんだよw
張り手・肘打ち・立会変化、モンゴル勢の中盆・ドーピング常習・・・
よくもまぁ、無批判に中継できるもんだわなぁw
こんな屑に懸賞掛ける企業は不買運動ですよ、ネットで公表しろ!
Vlaminck、三枚目、
「The Beautiful Village」です。
マムシの望月w
◆https://www.businessinsider.jp/post-35032?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
BUSINESS INSIDER JAPAN Jul. 16, 2017,
◎子育てしながら権力と対峙する ——
菅官房長官に切り込む東京新聞・望月記者に聞く
菅義偉官房長官の会見で、日々食い下がっている女性記者がいる。
東京新聞社会部の望月衣塑子さん(42)だ。
政権ナンバー2に向けられる長くてしつこい質問は、
整然としていた首相官邸の記者会見場の“ルール“を破壊し、
政権や官邸記者クラブから煙たがられる一方で、読者らの熱い支持も得ている。
「権力の監視役」を自認してきた大手メディアが、
その役割を見失いつつあるようにも見えるいま、
メディアはどう権力と向き合うべきなのだろうか。
霞が関で、望月さんの話を聞いた。
▼https://assets.media-platform.com/bi/dist/images/2017/07/15/
TIMA8078-w1280.jpg
官房長官の記者会見は、原則として月曜から金曜日の午前と午後に開かれている。
出席するのはおもに、首相官邸記者クラブに所属する新聞・テレビなど
主要メディアの政治部の記者である「官房長官番」たちだが、
加計学園問題など政権中枢に関わる疑惑について直接質問する目的で
他部の記者が参加することがある。
曜日によっては、フリーランスの記者も参加できる。
Business Insider Japan(以下、BI):
社会部の記者である望月さんがなぜ官房長官会見に出席することになったのですか?
望月:現在の私の取材テーマは軍学共同と武器輸出で、あとは散発的に、
事件などの発生ものをヘルプしています。2人目の子どもを産んで、
復職したあとに 武器輸出を解禁する「防衛装備移転三原則」が決まり
(編集部注:2014年4月1月閣議決定)、そのときに、子どもがいると
取材先への朝回りと夜回り
( 編集部注:記者が、職場以外で政治家や行政職員、検察官などに接触を試みる)
ができないので、上司から「なにかテーマをもって取材をしたほうがいい」
とアドバイスされ、比較的自由に取材をさせてもらっています。
事件取材が長いので疑惑系のニュースには関心があって、
森友学園問題や加計学園問題についても、自分から手を挙げて入っていきました。
その流れで、官房長官会見に出席するようになりました。
☆「この問題を放っておいてはいけない」
BI:初めての官房長官との“対決”は6月6日でしたね。
望月:加計学園問題の取材を進めているうちに、「総理のご意向」と書かれた文書
が出てきて、いつも淡々と返す菅さんが、
「出所不明で調査にあたらない」と発言して、彼にしては、
珍しく怒っているなとテレビの会見映像を見て思ったのです。
その流れの中で、前川さん(編集部注:前川喜平・前文科省事務次官)の
出会い系バー通いの報道が読売新聞に出たんですね。
読売がこの段階で出すということは、将来、これは事件にでもなるのかな?
と一瞬思いましたが、現在でも何の動きもありません。
正直、読売新聞の事件報道は、「固い」という印象があったので、
記者としてショックを受けました。
その後、実名で文書の存在を証言した前川さんにようやくアクセスでき、
6月1日に3時間ほどインタビューをしました。
一方で、安倍晋三首相と関係が深いと言われている元TBSのワシントン支局長で、
フリージャーナリストの山口敬之氏から、性的な被害を受けたと訴えている
フリージャーナリストの詩織さんにもインタビューをしました。
山口氏の逮捕に至らなかったことについて、政権の関与や官邸と関係の深い
警察幹部の配慮が働いた可能性があるではないかと考えて、
この問題を放っておいてはいけないと思っています。
BI:6月8日には官房長官に対して、1人で20分間、質問を23回されました。
望月:知り合いのテレビのディレクターからも官房長官の会見は、
追及が甘いんだよねということを聞いていました。
それまで会見は、テレビを見るか、新聞でコメントを読むぐらいでした。
記者が一度質問をして、官房長官が「そんな事実はありません」と
答えたらそれで終わりという感じで、なぜ畳み掛けないのかと思っていました。
社会部記者の感覚からすると、畳み掛ける質問はわりと当たり前ですが、
政治部は一言聴くだけです。
一方で、稲田朋美防衛相の失言などは、さまざまな角度から質問が出ますから、
記者としてのアンテナの立ち方が政治部と社会部では違うのかな
と思うことはあります。失言は辞任に直結するという意識もあるのでしょう。
古い政治記者に聞くと、昔はもうちょっと緊張感があったとも聞きますが、
いまは、そういうものとは、異質なものになっている。
政治部も自分たちで疑惑を取材していれば、もっと違うのかもしれませんね。
☆「空気を破っているよね」という雰囲気はあった
BI:なぜ、他の記者は“疑惑”について突っ込んだ質問をしないんでしょうか?
望月:政治記者は日々、北朝鮮によるミサイルの発射や災害など
幅広い出来事について日本政府のコメントを引き出すことを日常的にやっていて、
自分とは立場が違う。であれば、自分で聞くしかないと思っています。
政権を敵に回すだろうなとも思いましたが。
ただ、最近はジャパン・タイムズや朝日新聞の記者が続いて質問してくれる
ことがあって、心強いです。
BI:6月8日に望月さんが20分以上質問をしていた時の周囲の記者の雰囲気は。
望月:空気を破っているよね、みたいな雰囲気はありました。
こういう状況が続くようであれば、質問を短くされるとか、
会見そのものが短くされるとかいった懸念があるという意見を、
私に伝えようという動きが官邸の記者クラブ内にあったと聞いています。
私は質問する際、状況を説明し始めると長くなりがちで、
そこは反省をしています。6月8日以降、会見の司会役からは、
「質問は手短にお願いします」と連発されるようにはなりました。
それでも菅官房長官は、私が手を挙げていて、無視することは絶対にない。
その点はさすがだなと思います。
ほかの大臣は公務を理由に全ての質問に答えず、会見を打ち切ってしまう
ことありますが。菅官房長官は、きっちりやり取りはしてくれている。
あの場での受け答えで政権がどう考えているかは分かりますから、
非常に重要な場です。
その後も、社内外の記者から「質問を短く」とか、「ルールを守れ」と
言われることもありますが、疑惑があっても追及をしない姿勢に違和感がある
から続けています。週刊誌で菅官房長官に関する疑惑が報道されても、
政治部の記者はだれも追及しない状況は続いています。
☆基本は9時から6時。表でどんどん聞いていく
▼https://assets.media-platform.com/bi/dist/images/2017/07/15/
TIMA8141-w960.jpg
BI:時の政権を敵に回す、権力と真っ向から対峙する。怖くないですか。
望月:政権側に批判的な質問をする出る杭ですから、打ちたいという思いはあるでしょう。
多くの人に今の状況を理解してもらって、万が一、自分が潰された時にも、
そういうふうにメディアに圧力をかけるのかという動きが出てくればいいな
と覚悟はしています。自分の質問がテレビで報道されたことで、
会社に応援のメールや手紙、電話をたくさんいただきました。
発言をしていくことが自分を守ることにもつながるのかなとも思っています。
私以上に、詩織さんの声も伝え続けないといけません。
胃がキリキリすることもありますが、疑惑がある限りは質問し続けます。
BI:政治部、社会部を問わず、会見で問わず、情報は朝や夜やオフレコ懇談などで
取ろうという発想になりがちです。オープンな場でどんどん質問をする望月さん
のような人はあまりいなかったのかもしれません。
望月:2人の子どもがいて、同業者の夫も単身赴任中ですから、
時間に制約がある中では、時間をかけて裏に回ってという手法が取れません。
一方で、武器輸出の取材を通じて、
表でどんどん聞いて書いていくやり方もあるなということが分かってきました。
遅くなる日もありますが、午前9時に仕事を始めて午後6時ぐらいには切り上げ、
子どもを迎えに行くというサイクルで働いています。
一線を引いて言うべきことを言えないような関係が、
政治記者と政治家の間にあるのではないかと思っています。
(編集部注:政権への影響力が強いと言われる
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の)渡辺恒雄さんの本を読んでいても、
かつての政治記者はもっと政治家に厳しかったのに、
いまの政治記者にはそれを感じません。
アメリカのホワイトハウスみたいに、もっと丁丁発止でやればいい。
すこしでも政治、そして日本がいい方向に向かうといいと思っています。
________________________________________
望月衣塑子(もちづき・いそこ):1975年東京生まれ。東京新聞社会部記者。
千葉、横浜、埼玉の各県警察本部、東京地方検察庁特捜部など事件・裁判を中心に取材。
現在は軍学共同、加計疑惑を主に取材しており、
著書に『武器輸出と日本企業』 (角川新書)
『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(あけび書房) 。2児の母。
↑
下痢壺内閣もあと一歩ですよw
「驕る平家は久しからず」なんだが、破壊が凄まじく再生が一仕事ですなぁ
1876年~1958年 / フランス / フォーヴィスム(野獣派) 作
「Still Life 静物 with Knife, 1910」です。
☆曇り、暑さ一服。
よろずユダ米の指示、売国と破壊の果ての断末魔、
◆http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/abeseihuhaiikagennisiro.html
長周新聞 2017年7月7日付
安倍政府はいいかげんにしろ
東京都議選を経て潮目は変化
奢りと私物化への憤激
東京都議選の結果は、安倍晋三率いる自民党政府に対する国民的憤激を
象徴するものとなった。
単純に小池百合子の都民ファーストが支持を集めたという代物ではなく、
自民党を叩きのめすという有権者の強い意志を反映した選挙となった。
安倍政府の再登板から四年、国会では「安倍一強体制」といわれる状態が続き、
そのもとで「戦争できる国」づくりに向けてさまざまな法律を整備してきた。
一方では「一強」に奢り高ぶった者たちが恥ずかしげもなく
国家の私物化をやり始め、首相周辺のお友達ばかりが
税金にたかる様が暴露されるなど、日本社会を「オレのもの」だと勘違いしている
ことも明るみに出てきた。
都議選の結果は、こうした腐敗政治に鉄槌を食らわせる力が強烈に働いた
ことを示しており、いまや情勢は潮目が変わっている
ことを物語った。
記者座談会で特徴を論議した。
☆米国いいなりで戦時体制作り進めた4年 次期衆院選に向け反撃の狼煙
A 自民党が改選前の57議席から23議席へと転落したことが
山口県内でも大話題になっている。「東京都民が反撃の狼煙を上げてくれた」
「次期衆院選に全国が続いていかなければならない」「胸がスッキリした」等等、
みなの表情が晴れやかなのがとても印象的だ。
自民党支持者でも、この間のモリ&カケについてはさすがに
問題視している人が多く、「思い上がりすぎている」
「自民党は一度粛清されなければ、安倍晋三のもとでおかしな方向に向かっている」
と口にする人もいる。
公明党の応援がなければ、所詮あの程度の議席しかないこともわかった。
D 豊洲問題とか東京五輪もあるが、首都決戦の最大の争点は自民党への審判だった。
見事な大惨敗で、これは次期衆院選への影響は必至だ。
しかし、よく見てみると民進党やその他の政党も受け皿になり得ておらず、
威張れる結果ではない。そこを都民ファがさらっていった格好だ。
有権者からすると、さしあたり持って行き場がないことから
雪崩を打ったようにも見える。都民ファがいかなる勢力であるかは置いておいて、
そのような投票行動になった。
B 今回の選挙では公明党が早くから都民ファに乗り換えていた。
自民党を見限って新しい都政のリーダー、つまり与党に与するという判断だ。
与党大好きの政党として、その辺りの嗅覚だけは鋭い。
C 早くから自民党では保たないという財界なり背後勢力の判断が動いている
ことを伺わせている。自民党が陥落する際には、
必ずみんなの党とか維新の会といった勢力が引き継ぎ要員として登場してきた。
支配の側にとって緩やかに体制を維持したいという意志が働く。
都民ファについても、そのために目先の異なる小池百合子が持ち上げられてきた
関係だろう。都政のドン・内田との対決なども小泉劇場とそっくりの劇場型だ。
それで自民党東京都連とは対決するが、安倍政府とは上手に付き合う
という形で区別して対応していたが、今回の都議選では
小池が衝突を避けてきた安倍政府そのものへの審判が下された。
維新が第二自民党であることはすっかりバレてしまったが、
今度は都民ファで急場を凌ごうという大きな力が働いている。
それを察知して、自民党や民進党崩れなどが投機的な野心を持って乗り換えている
のも特徴だ。しかし、これらが都政の大半を占めたからといって
好き勝手できるわけではない。
D 都民ファをどう見るかもあるが、まず第一に「一強」体制で奢り高ぶった
自民党を引きずり降ろした選挙だった。
東京都民だけでなく全国的に「ちょっと酷すぎる…」という世論が
鬱積していたなかで、その憤激が直接反映した。
これは首都圏に限定されるものではなく普遍的な空気だ。
だから秋葉原の乱みたいなものが全国的に大話題になる。
B 秋葉原の演説で「安倍辞めろ!」 「帰れ!帰れ!」のコールをくらって
「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と安倍晋三がムキになって叫んだ
のが問題になっているが、本人からすると
街頭演説から逃げていたのを「逃げている」といわれて悔しかったから、
勇気を振り絞って最終日に出てきたのだろう。
そこを組織動員であれ自然発生的であれ狙い撃ちされて、あんな事態になっている。
首相がヤジに対してムキになって反論する姿についてみっともない…
と思う人も多いが、批判されることに慣れてない育ちがそうさせるのだろう。
国会で「やい、日教組!」みたいなヤジを投げかける自分については問題なくて、
他人が自分にヤジを飛ばすのは許し難い行為だと怒る。
このダブルスタンダードもどうかと思うが、そんな男なのだと思うしかない。
しかし、あの映像を見た人人は「ホントに小心者だなぁ…」
「器が小っちぇーな…」とつくづく思うわけだ。
C 権力者を街頭で迎え撃つという斬新な行動で、仕掛けた人間も
大概のユーモアセンスだなと思わせた。それで暴力行為をするわけでもなく、
日の丸を振って「安倍帰れ!」と叫んで丁丁発止を煽っている。
そこに籠池が「どうしてもお金を返したい」と例の如くひょうひょうとあらわれて、
一緒になって「嘘をつくな!」とか叫んでいる。
案の定、安倍晋三が堪えきれずに「こんな人たち」呼ばわりした。
演説は黙って聞くだけでなく、街頭でヤジを飛ばすことも自由だ。
聞く耳のない暴走をするから、せめて街頭に出てきた時くらいは
権力者に叫びを聞かせてやろう、あんた嫌われてるんだよ! と教えてやろう
といった感じだ。今回の都議選を象徴する出来事だった。
選挙戦を盛り上げるという意味では一役買ったのではないか。
煽ったらすぐに乗っていくというのも短絡的で、結果的に、
感情をコントロールできない男の烙印を公衆の面前で押されたようなものだ。
A 要するに安倍政府が追い込まれている。
共謀罪を裏技で強行採決してしまったが、あれも動機はモリ&カケ問題の追及から
逃亡するためだった。しかし、批判されることや「逃げ回っている」といわれる
ことは我慢ならないから、逃亡しているくせに中途半端に出てきて
「こんな人たち」とかいってしまう。
逃げるならさっさと辞職してしまえばよいのに、未練たらたらで
しがみつくから中途半端になる。そして、みずから火に油を注いでいる。
正正堂堂とモリ&カケの疑惑解明に応じない限り、
全国民的にも噴飯を買っている状況はおさまらない。
潔く対応して、仮に首相の関与が明白になったら
首相だけでなく議員も辞めると自分で主張した通りに実行しなければならないが、
それをやらない。ズルズルやっているうちに傷口が広がって、
東京都議選の大敗北まできた。次は衆院選に歴史的惨敗を持ち込むつもりなのかだ。
☆自民党は存亡の危機に 「一強」の脆さ暴露
B 粘れば粘るほど、道連れになる子分たちの数が増幅していく。
界隈もろとも撃沈する可能性がある。しかし、今の状況で辞職すると
スキャンダルがむしろ暴き立てられて袋叩きになりかねない。
どっちに転んでも泥沼だ。引くに引けないが、引いて権力から離れると
なおコントロールを離れてしまうから怖い――
という心境がそうさせるのだろう。
それで最終的に私物化に関与していたことが明らかになったのなら、
尊敬するお爺ちゃんと同じように巣鴨の拘置所あたりに放り込んだらよいではないか。
歴史的に大衆の恨みを買った権力者の末路というのは悲惨なものがある。
そうでもしないと統治が崩壊して、大衆的憤激を収めることができないとなったとき、
その処遇は必然的に厳しいものになる。
見せしめ的なものにもなる。大衆的憤激のガス抜きの標的として
「全部アイツが悪いんです!」と指をさされて引きずり出されるという例は
いくつもある。最終的にどんな事態が待ち受けているのかは想像がつかないが、
小手先でどうこうなる局面ではないことは確かだ。
当たり前に考えると、都議選まできて「安倍政府は終わった」
と見なすのが普通だろう。
A 自民党にとっては存亡の危機だ。昔から行き詰まれば首相の首くらいすげ替えて、
目先を変えて次の首相を担ごうとする動きになっていたものだ。
そんな動きにならないこと自体が異常だ。
このまま安倍晋三やお友達と共に泥沼に沈んでいくもよし、好きにすればいい。
国会の3分の2以上を占める「一強」が実は
脆(もろ)い存在であることを暴露している。
安倍晋三を擁護して自民党もろともぶっつぶれるのか、
私物化等等を公然と批判して、自民党自身は是是非非で進むのだと
態度を示して目先を誤魔化すか、選択は限られている。
ズルッと逃げることなどできない。
D モリ&カケにしても、既に大概のことは暴露されているのに
開き直るから世論は激怒している。
今治に建設している獣医学部の総工費は192億円で、
そのうち県と市が96億円を補助金で出すという。
坪単価150万円ともいわれる高値の建設事業を請け負ったのは、
加計学園がある岡山選出の逢沢一郎衆院議員の親族企業である
ことも最近暴露された。下村元文科相の関わりであったり、
芋づる式で新事実が暴露されている。
世間一般から見るといい逃れできないだろうと思っているのに、
手練手管で逃げ回るから、余計にでも疑いの眼差しは強まる。
B しかし逃げ回っているのに開き直っている。
文科省では、松野大臣が「総理のご意向」を記した行政文書について
「個人のメモを共有した」という理由で次官以下の三人を厳重注意したという。
首相へのおべんちゃらをしていた元TBS記者の山口敬之による準強姦疑惑
のもみ消しに加担したといわれる北村内閣情報官も栄達だそうだ。
森友学園問題で国会に登場した財務省の佐川理財局長も国税庁長官に出世したそうだ。
税の公平性に疑義が生じているのにこんな者がトップについて
税を徴収できるのだろうかと思わせている。
納税者が激怒するような人事を平然とやる。
それも含めて、国の形がぶっ壊れているような光景に世間は唖然としている。
「美しい国」ではなく汚れきった国の姿を感じている。
「これはさすがにまずいだろう」と自民党支持者でも痺(しび)れている。
☆対米従属で政治が劣化 私物化意識が蔓延
C 政治がなぜこれほど荒廃しているのか考えたとき、
それは支配の側全体の荒廃と切り離すことなどできない。
安倍晋三とか政治家というのは日米独占資本の代理人みたいなもので、
個人的な能力が優れていると思っている者は一人もいない。
あんなもんでも首相が務まる国になった――と捉える方が正解だ。
安倍晋三が日本社会において絶対的な権力者などと思うこと自体がバカげている。
戦後の日本社会ではアメリカに忠誠を誓う者だけが為政者のポストを与えられ、
対米従属構造に縛られて政治、経済などすべてが機能してきた。
これが新自由主義政策が花盛りになった今、
公共性とか社会的な利益、国民全体の幸福であるとかを公然と否定して、
独占大企業からして社会的に生み出した富は全て「オレのもの」といって
握って離さない。その隅っこで安倍晋三界隈までが真似して
「オレのもの」をやっている関係だ。
A 私物化が支配的イデオロギーとしてあり、当たり前と思っているわけだ。
強欲資本主義という言葉があるが、まさにこのイデオロギーとぴったり符号する。
規制緩和とかが連続して、社会的規制であったり規範までみな緩めてきた結果、
政治もしまりのないものになっている。
終いには選挙で選ばれたわけでもない安倍昭恵みたいなものまでが勘違いしている。
秘書を使って財務省に問い合わせを入れたり、厚かましいの一言に尽きる。
世間的基準では彼らの「オレのもの」イデオロギーは異質なもので、
みなは公共性であったり社会的な利益を基準に考えている。
ところが支配の側は「オレのもの」が当たり前と思っている。
この認識の乖離も甚だしい。
世間一般が捉えている常識と非常識がひっくり返っている。
そうして行政が歪められ、統治全体に私物化意識が蔓延して今日に到っている。
C 深刻なる政治不信が蔓延していることを逆手にとって、
低投票率で自民党・公明党が組織票で勝ち抜ける構図が続いてきた。
その下で再登板した安倍政府がもっとも熱心に進めてきたのは、
集団的自衛権の行使を認めた安保法制、
米軍指揮下で自衛隊が地球の裏側まで出動することを定めた日米ガイドラインの改定、
国家権力の秘密が暴露されることを恐れた特定秘密保護法、
国民弾圧とつながったNSC設置、共謀罪の強行採決など、
一連の戦争体制づくりだった。
メディアへの圧力もこれまでにない攻撃性を持ったものだった。
憲法解釈の変更等等先行して体制整備を進め、改憲は実質的に後付けのような格好で
やろうというものだ。
D この改憲の任を負った安倍政府が目指しているのはどのような国か。
「戦争ができる国」にせよというのは第一にアメリカの要望だ。
グローバル化・新自由主義の破綻に瀕して内政も外交も行き詰まっているアメリカが、
「世界の警察」として軍事力を展開する力を急速に失っている。
そのような事情を反映して中東やアフリカなどの紛争地帯に
「自衛隊を送り込んだらいいじゃないか」と鉄砲玉にしようとしている。
要するにアメリカが引き揚げる地域に自衛隊が出かけ、
あるいは海外進出した多国籍企業の海外権益を守るために、
命をかけて兵站も含めた最前線任務を担う関係にほかならない。
そのために日米合同訓練をくり広げてきたし、自衛隊と米軍の総合司令部を
横田基地に置き、陸海空が連動して作戦を展開する体制も秘密裏に進めてきた。
学問分野でも軍学共同を強め、研究費を締め上げて
軍事面の研究開発に科学者たちを動員していく方向が露骨なものになった。
A 安倍政府は追い詰められているが、大慌てで改憲の前倒しや
緊急事態条項とも関わった首相権限の強化を打ち出したりしている。
安倍晋三の権限を強化したら、余計にでも私物化政治がはびこるだろうが!
と世間は驚愕しているが、これをゴリ推しすることで保身をはかろうとしている。
「緊急事態条項」というのは、内閣が必要であると見なせば非常事態を宣言し、
国会やすべての法を超越して国民の権利や経済活動を制限する
という戦前の国家総動員体制の焼き直しだ。
宣言を発した場合は国民は否応なしに従うことを義務付け、
政府の判断如何で、平等権、思想、信仰、学問、集会・結社・表現の自由などの
自由権、生存権、労働基本権などの社会権、請求権、参政権などの
あらゆる人権が制限できるという代物だ。
ただ、モリ&カケで困ったからといって首相権限を強化し、
国民の権利を制限するというのは本末転倒だ。
B 4年前の総選挙をへて再登板した安倍政府は、TPP交渉参加を表明し、
原発再稼働にも踏み込み、集団的自衛権の行使を閣議決定だけで解釈変更し、
特定秘密保護法や日本版NSC設置、集団的自衛権行使を盛り込んだ安保法制、
日米ガイドラインの改定など一連の戦争体制を進め、共謀罪も強行採決した。
これから総仕上げで改憲にとりかかろうとしている。
歴代の政府はみなアメリカいいなりで、対米従属構造こそ諸悪の根源である
ことは疑いないが、このいいなりになる限りにおいてはポストを保障され、
私物化は許されるのか否かだ。
日本社会のなかできっちり落とし前がつけられないほど、
統治機構がすっかり劣化している。
前川事務次官のように官僚としての矜持を持って是是非非をのべる人間がいた
ことは多少の救いかもしれないが 全般として安倍王国に成り下がっている
ことをこの間の騒動は浮き彫りにしてきた。
A 何度もいっているように、安倍晋三界隈に国有財産が無償提供されたり、
補助金がふんだんに注がれるというなら、
納税者は何に対して納税の義務を負っているのか問わないといけない。
その税金を国有地無償提供を擁護する佐川理財局長みたいな男が
とり立てるならなおさらで、誰のために納税しているのか? が問われる。
☆新しい政治勢力を切望 戦争のない社会へ
C 自民党が次期衆院選において大惨敗の道を突っ走るなら、
それは好きにすればよいことだ。一方で、
選挙になると野党も含めて国政政党がみな親米派に成り下がり、
目の前の選挙構図からして期待できるものが何もない現実に
目を向けなければならない。
都議選でも民進党がまったく相手にされなかったことは、
その裏切りへの失望感や怒りを表している。
もともと、自民党の失点で与党になっただけで、棚ぼたともいえた。
そして今度は民主党の失点で自民党が返り咲き、なんだか勘違いして4年が経過した。
アメリカのサンダースであったり、イギリス労働党のコービンであったり、
国民世論をいっきにさらっていくような政治旋風が起こる土壌はあるのに、
政治勢力として目に見える形で登場していない。
その悶悶とした空気のなかで、はしたない私物化政治がくり広げられ、
世論から総スカンを食っている。
B 過渡期といえばそれまでだが、こんな状態は長く続くものではない。
与党であれ、野党であれ、消滅すべきものは消滅の過程をたどればよいし、
それに成り代わる政治勢力の台頭こそが切望されている。
日本社会の進路は、米軍の下請に成り下がったり、
武力参戦して世界で孤立していく道しかないのではない。
非戦の国是を貫かせ、アジア近隣諸国との友好を強め、変わりゆく世界のなかで
反グローバリズム・新自由主義の国際的なうねりが台頭しているのと連帯しながら、
貧困と戦争の連鎖を押しとどめる道を進むべきだ。
個人の小さな幸福とか私物化、いわんや一握りの独占資本や金融資本だけの
幸福社会ではなくて、万人の幸福を実現できる社会に向けて歩みを進める
ことが必要だ。そのために大衆的な世論と運動を強めて政治を下から揺り動かすこと、
個個の政治家たちが抗えないほどの基盤をもって政治構造を縛り上げ、
大衆運動によって国のあり方を決定づけることが問われている。
Vlaminck、二枚目、
「Fishing-port」です。
菅の地元、横浜はカジノか? 中学校に給食か? で大騒ぎらしい、
◆http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/723730-52da.html
植草一秀の『知られざる真実』
2017年7月16日 (日)
◎723仙台 730横浜市長選で 自公候補を落選させる
より抜粋、
7月2日の東京都議選で安倍・下村自民党が大惨敗した。
原発・戦争・格差拡大推進の安倍暴政に対する主権者の反対が根強いことに加えて、
安倍政権の政治腐敗、政治私物化の実態が広く主権者の認識されるところとなり、
安倍政治が終焉の危機に直面している。
こうしたなかで、7月23日には仙台市長選が、
7月30日には横浜市長選が投票日を迎える。
大事なことは、安倍政治に対する主権者のNOという声を絶やさないことだ。
仙台市長選挙では自公プラス日本の心が支持し、宮城県知事の村井嘉浩氏、
前仙台市長の梅原克彦氏が支持する菅原裕典氏に対して、
民進党と社民党が支持し、共産党と自由党が支援する元民進党衆議院議員の
郡和子氏が出馬している。
これ以外に、元自民党衆議院議員の大久保三代氏と元みんなの党衆議院議員の
林宙紀氏が立候補している。
選挙戦序盤の情勢では郡氏がやや先行し、菅原氏がこれを追う展開になっている
と伝えられている。
野党共闘の中核である民進党に対する主権者の支持が弱く、
これが郡氏の弱点になっているが、自公支援候補を勝利させるわけにはいかない。
民進党は早晩解体して、政策を基軸に二つに分離する必要がある。
自公プラス日本の心サイドは、共産党が支援する候補に勝たせるわけには行かない
と主張しているが、共産党が支援する候補を勝たせるべきでないという理由がない。
民進党のなかで共産党とは選挙協力したくない、選挙協力すべきでない
と考える者は、民進党を離れて自民党なり公明党に移籍させてもらえばよい。
原発・戦争・格差という主要問題に対する「政策」が何よりも大事なのであって、
共産党を含む、安倍政治に対峙する政治勢力が基本政策方針で一致するなら、
選挙協力=選挙共闘を否定することがおかしいのである
こうしたなかで、私たちが留意するべきことは、
情報空間を支配するマスメディアの大半が、既得権勢力側に立脚していることだ。
民間メディアは大資本の資金によって存立しているから、
民間メディアが既得権勢力の側に立つことは避けがたいが、
より深刻な問題は、「公共放送」を標榜するNHKが、
既得権勢力の御用報道機関に堕していることだ。
2017年入り後のNHK日曜討論のテーマは次のとおりだ。
(中略)
年初来、NHK日曜討論は27回放送されている。
本来は28回放送のはずだが、4月30日には不自然な放送休止が行われている。
このなかで、8党討論が行われたのは、わずか5回だけだ。
27回放送があったのだから、その半分の13回は
与野党8党での政治討論を行うべきなのだ。
しかし、与野党8党による政治討論を行うと、安倍政治の本質が
主権者の前に明らかにされてしまうため、NHKはこれを妨害している。
北朝鮮、IS、日米関係を議題に11回も放送が行われているのに対して、
8党討論はわずかに5回だけなのである。
政権交代を実現したら、直ちに放送法を改正して、
NHKの抜本改革を実行しなければならない。
その出発点は放送受信契約の任意性への移行である。
NHKと受信契約を締結したい者だけが
NHKと受信契約を締結する制度に変更するべきなのだ。
↑
まったくもってそのとおり!
下痢壺御用=犬HKの大相撲中継、実に不快だ、協会は民放にも中継させろ!
腐れヌルヌル鵬の何が記録なんだよw
張り手・肘打ち・立会変化、モンゴル勢の中盆・ドーピング常習・・・
よくもまぁ、無批判に中継できるもんだわなぁw
こんな屑に懸賞掛ける企業は不買運動ですよ、ネットで公表しろ!
Vlaminck、三枚目、
「The Beautiful Village」です。
マムシの望月w
◆https://www.businessinsider.jp/post-35032?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
BUSINESS INSIDER JAPAN Jul. 16, 2017,
◎子育てしながら権力と対峙する ——
菅官房長官に切り込む東京新聞・望月記者に聞く
菅義偉官房長官の会見で、日々食い下がっている女性記者がいる。
東京新聞社会部の望月衣塑子さん(42)だ。
政権ナンバー2に向けられる長くてしつこい質問は、
整然としていた首相官邸の記者会見場の“ルール“を破壊し、
政権や官邸記者クラブから煙たがられる一方で、読者らの熱い支持も得ている。
「権力の監視役」を自認してきた大手メディアが、
その役割を見失いつつあるようにも見えるいま、
メディアはどう権力と向き合うべきなのだろうか。
霞が関で、望月さんの話を聞いた。
▼https://assets.media-platform.com/bi/dist/images/2017/07/15/
TIMA8078-w1280.jpg
官房長官の記者会見は、原則として月曜から金曜日の午前と午後に開かれている。
出席するのはおもに、首相官邸記者クラブに所属する新聞・テレビなど
主要メディアの政治部の記者である「官房長官番」たちだが、
加計学園問題など政権中枢に関わる疑惑について直接質問する目的で
他部の記者が参加することがある。
曜日によっては、フリーランスの記者も参加できる。
Business Insider Japan(以下、BI):
社会部の記者である望月さんがなぜ官房長官会見に出席することになったのですか?
望月:現在の私の取材テーマは軍学共同と武器輸出で、あとは散発的に、
事件などの発生ものをヘルプしています。2人目の子どもを産んで、
復職したあとに 武器輸出を解禁する「防衛装備移転三原則」が決まり
(編集部注:2014年4月1月閣議決定)、そのときに、子どもがいると
取材先への朝回りと夜回り
( 編集部注:記者が、職場以外で政治家や行政職員、検察官などに接触を試みる)
ができないので、上司から「なにかテーマをもって取材をしたほうがいい」
とアドバイスされ、比較的自由に取材をさせてもらっています。
事件取材が長いので疑惑系のニュースには関心があって、
森友学園問題や加計学園問題についても、自分から手を挙げて入っていきました。
その流れで、官房長官会見に出席するようになりました。
☆「この問題を放っておいてはいけない」
BI:初めての官房長官との“対決”は6月6日でしたね。
望月:加計学園問題の取材を進めているうちに、「総理のご意向」と書かれた文書
が出てきて、いつも淡々と返す菅さんが、
「出所不明で調査にあたらない」と発言して、彼にしては、
珍しく怒っているなとテレビの会見映像を見て思ったのです。
その流れの中で、前川さん(編集部注:前川喜平・前文科省事務次官)の
出会い系バー通いの報道が読売新聞に出たんですね。
読売がこの段階で出すということは、将来、これは事件にでもなるのかな?
と一瞬思いましたが、現在でも何の動きもありません。
正直、読売新聞の事件報道は、「固い」という印象があったので、
記者としてショックを受けました。
その後、実名で文書の存在を証言した前川さんにようやくアクセスでき、
6月1日に3時間ほどインタビューをしました。
一方で、安倍晋三首相と関係が深いと言われている元TBSのワシントン支局長で、
フリージャーナリストの山口敬之氏から、性的な被害を受けたと訴えている
フリージャーナリストの詩織さんにもインタビューをしました。
山口氏の逮捕に至らなかったことについて、政権の関与や官邸と関係の深い
警察幹部の配慮が働いた可能性があるではないかと考えて、
この問題を放っておいてはいけないと思っています。
BI:6月8日には官房長官に対して、1人で20分間、質問を23回されました。
望月:知り合いのテレビのディレクターからも官房長官の会見は、
追及が甘いんだよねということを聞いていました。
それまで会見は、テレビを見るか、新聞でコメントを読むぐらいでした。
記者が一度質問をして、官房長官が「そんな事実はありません」と
答えたらそれで終わりという感じで、なぜ畳み掛けないのかと思っていました。
社会部記者の感覚からすると、畳み掛ける質問はわりと当たり前ですが、
政治部は一言聴くだけです。
一方で、稲田朋美防衛相の失言などは、さまざまな角度から質問が出ますから、
記者としてのアンテナの立ち方が政治部と社会部では違うのかな
と思うことはあります。失言は辞任に直結するという意識もあるのでしょう。
古い政治記者に聞くと、昔はもうちょっと緊張感があったとも聞きますが、
いまは、そういうものとは、異質なものになっている。
政治部も自分たちで疑惑を取材していれば、もっと違うのかもしれませんね。
☆「空気を破っているよね」という雰囲気はあった
BI:なぜ、他の記者は“疑惑”について突っ込んだ質問をしないんでしょうか?
望月:政治記者は日々、北朝鮮によるミサイルの発射や災害など
幅広い出来事について日本政府のコメントを引き出すことを日常的にやっていて、
自分とは立場が違う。であれば、自分で聞くしかないと思っています。
政権を敵に回すだろうなとも思いましたが。
ただ、最近はジャパン・タイムズや朝日新聞の記者が続いて質問してくれる
ことがあって、心強いです。
BI:6月8日に望月さんが20分以上質問をしていた時の周囲の記者の雰囲気は。
望月:空気を破っているよね、みたいな雰囲気はありました。
こういう状況が続くようであれば、質問を短くされるとか、
会見そのものが短くされるとかいった懸念があるという意見を、
私に伝えようという動きが官邸の記者クラブ内にあったと聞いています。
私は質問する際、状況を説明し始めると長くなりがちで、
そこは反省をしています。6月8日以降、会見の司会役からは、
「質問は手短にお願いします」と連発されるようにはなりました。
それでも菅官房長官は、私が手を挙げていて、無視することは絶対にない。
その点はさすがだなと思います。
ほかの大臣は公務を理由に全ての質問に答えず、会見を打ち切ってしまう
ことありますが。菅官房長官は、きっちりやり取りはしてくれている。
あの場での受け答えで政権がどう考えているかは分かりますから、
非常に重要な場です。
その後も、社内外の記者から「質問を短く」とか、「ルールを守れ」と
言われることもありますが、疑惑があっても追及をしない姿勢に違和感がある
から続けています。週刊誌で菅官房長官に関する疑惑が報道されても、
政治部の記者はだれも追及しない状況は続いています。
☆基本は9時から6時。表でどんどん聞いていく
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BI:時の政権を敵に回す、権力と真っ向から対峙する。怖くないですか。
望月:政権側に批判的な質問をする出る杭ですから、打ちたいという思いはあるでしょう。
多くの人に今の状況を理解してもらって、万が一、自分が潰された時にも、
そういうふうにメディアに圧力をかけるのかという動きが出てくればいいな
と覚悟はしています。自分の質問がテレビで報道されたことで、
会社に応援のメールや手紙、電話をたくさんいただきました。
発言をしていくことが自分を守ることにもつながるのかなとも思っています。
私以上に、詩織さんの声も伝え続けないといけません。
胃がキリキリすることもありますが、疑惑がある限りは質問し続けます。
BI:政治部、社会部を問わず、会見で問わず、情報は朝や夜やオフレコ懇談などで
取ろうという発想になりがちです。オープンな場でどんどん質問をする望月さん
のような人はあまりいなかったのかもしれません。
望月:2人の子どもがいて、同業者の夫も単身赴任中ですから、
時間に制約がある中では、時間をかけて裏に回ってという手法が取れません。
一方で、武器輸出の取材を通じて、
表でどんどん聞いて書いていくやり方もあるなということが分かってきました。
遅くなる日もありますが、午前9時に仕事を始めて午後6時ぐらいには切り上げ、
子どもを迎えに行くというサイクルで働いています。
一線を引いて言うべきことを言えないような関係が、
政治記者と政治家の間にあるのではないかと思っています。
(編集部注:政権への影響力が強いと言われる
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の)渡辺恒雄さんの本を読んでいても、
かつての政治記者はもっと政治家に厳しかったのに、
いまの政治記者にはそれを感じません。
アメリカのホワイトハウスみたいに、もっと丁丁発止でやればいい。
すこしでも政治、そして日本がいい方向に向かうといいと思っています。
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望月衣塑子(もちづき・いそこ):1975年東京生まれ。東京新聞社会部記者。
千葉、横浜、埼玉の各県警察本部、東京地方検察庁特捜部など事件・裁判を中心に取材。
現在は軍学共同、加計疑惑を主に取材しており、
著書に『武器輸出と日本企業』 (角川新書)
『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(あけび書房) 。2児の母。
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下痢壺内閣もあと一歩ですよw
「驕る平家は久しからず」なんだが、破壊が凄まじく再生が一仕事ですなぁ