画は 川瀬 巴水(かわせ はすい)
1883年(明治16年)~ 1957年(昭和32年)
大正・昭和期の版画家、「昭和の広重」などと呼ばれる。 作
「鎌倉 妙本寺」です。
☆晴れ。
今日は籠池三題、
◆http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/510.html
投稿者: 赤かぶ 日時: 2017 年 3 月 17 日 kNSCqYLU
◎籠池証人喚問の行方は…本紙独占“安倍寄付”証言の全容<上>
菅野氏が本紙に語った籠池「100万円」証言の核心部分とその真偽
▼http://asyura.x0.to/imgup/d6/5795.jpg
☆https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201687
日刊ゲンダイ 2017年3月17日
■菅野氏が本紙に語った籠池「100万円」証言の核心部分とその真偽
「内閣が2つくらい飛ぶ」――。
宣言通りの“巨大爆弾”が炸裂した。
きのう(16日)、森友学園の籠池泰典理事長の立ち会いのもと、
参院予算委員会の議員団が大阪府豊中市にある
「瑞穂の國記念小學院」の用地を視察。
そこで籠池理事長が「安倍首相から、昭恵夫人を通じて100万円もらった」
と明言したのだ。
籠池理事長は集まったメディアの前で「すべては国会で話す」とも宣言。
これを受け、急転直下、23日の「証人喚問」が決まった。
あれほど国会招致を拒絶していた自公が、参考人どころか「証人」として呼ぶ
ことを提案したのである。
そこにどんな思惑があるのか。そして喚問では何が飛び出すのか。
“共鳴”していたはずの同志の逆襲に、安倍政権は絶体絶命だ。
◇ ◇ ◇
笑ってしまうのは、「首相から100万円寄付」という籠池発言を受けた
安倍官邸の慌てっぷりだ。
菅官房長官は、「総理に確認したところ、総理は自分では寄付はしていない。
昭恵夫人、事務所など、第三者を通じても寄付はしていない」
とすかさず完全否定してみせたが、
その後、ビミョーに軌道修正して「夫人個人で行ったかどうかを現在、確認している」
と含みを残した。
逃げを打ったつもりだろうが、悪あがきになるだけじゃないか。
本当に安倍首相は100万円を出したのか―─。
「日本会議の研究」の著者・菅野完氏は15日夜、籠池理事長から
現金授受の詳細をハッキリ聞いている。
その受け渡しシーンはとにかくナマナマしい。
「あの夜は4時間ほど籠池氏にインタビューし、寄付の話はその中で飛び出しました。
昭恵夫人は15年9月5日に森友学園の塚本幼稚園で講演しています。
籠池氏によると、講演後、『これ、主人からです』と
昭恵夫人から紙包みを渡されたそうです。中を確認すると現金100万円が入っていた。
『小学校の建設費用に充てて欲しい』と言われたといいます。
籠池氏は『領収書を出します』と昭恵夫人に申し出たそうですが、やんわりと断られ、
結局、籠池氏の妻が森友学園の名義で森友学園の口座に振り込んだと聞きました。
念のため、籠池氏に森友学園の預金通帳を見せてもらうと、確かに、
講演があった2日後の9月7日に100万円の入金記録が確認できた。
それをもってすなわち現金授受の動かぬ証拠にはなりませんが、
自分から自分に寄付するなんて不自然だし、籠池氏の話はディテールがしっかりしている。
私は信憑性が高いと思っています」(菅野完氏)
断っておくが、安倍が右翼小学校に寄付したとしても、
そのこと自体が違法性に問われるわけではない。
安倍はこれまでに国会で「私や妻が(国有地売却や学校認可に)関係していた
ことになれば首相も国会議員もやめる」
「籠池氏と個人的な関係は全くない」と言い切った。
それなのに“ズブズブの関係”だった疑いが浮上していることが問題なのだ。
しかも、100万円の寄付だけでなく、安倍と籠池夫妻の“個人的な関係”を
裏付ける決定的な証拠がこれから次々に出てくるという。
「安倍首相は国会で虚偽答弁を繰り返した稲田防衛相を擁護しました。
それ自体が国会軽視で問題なのですが、首相本人の虚偽答弁が明らかになれば、
内閣総辞職をして責任を取らなくてはいけません」
(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
第2、第3の籠池爆弾が炸裂するのは時間の問題。
安倍官邸がトボけていられるのも今のうちだ。
■参考人招致も拒否から一転、証人喚問の裏に何があったのか
「国会の場でお話ししたい。それがすべてです」
16日夕方、野党議員と自宅で面談した籠池理事長は、報道陣の前でこう言って、
国会の参考人招致に応じる姿勢を示した。
それからわずか数時間、急転直下で籠池理事長の証人喚問が決まった。
23日に衆参両院の予算委員会で行われる予定だ。
これまで自民党は「民間人の招致は慎重にしなければいけない」とか言って、
野党が求める籠池理事長の参考人招致を拒否し続けてきた。
どんな爆弾発言が飛び出すか分からないからだ。
それが一転、招致に応じたウラには何があるのか。
しかも、参考人招致ではなく、いきなり偽証罪にも問われる証人喚問に格上げである。
「これだけの騒ぎになってしまった以上、いつまでも
籠池氏の国会招致を拒否していると、自民党に疑いの目が向けられる。
安倍政権が疑惑を隠蔽しているように見られて、世論の反発を招くだけです。
この問題に区切りをつけるためにも、籠池氏を国会に呼ぶ必要が出てきた。
ただし、籠池氏が何を言い出すか分からないのは事実です。
いい加減なことを言えないよう、証人喚問にハードルを上げたのでしょう」
(政治評論家・有馬晴海氏)
学園に“コンニャク”を寄付していたと暴露され、
籠池理事長との個人的な関係を否定してきた安倍首相の国会答弁の信用性が
揺らいだことも大きな原因だ。
「カネの話で名前を出されて、総理は“戦闘モード”になっている。
向こうが国会に呼べと言うなら来てもらおうじゃないか、
国会の場で白黒つけると闘志をたぎらせている」(官邸関係者)
招致を決めた自民党の竹下国対委員長も
「首相に対する侮辱ですから。しっかりたださなければならない」
と語気を強めていたが、首相を侮辱したから証人喚問なんて、
一体どこの独裁国家か。
証人喚問は、真相を解明するために行うのであって、
安倍を侮辱した人物をつるし上げる場ではない。
巴水、二枚目、
「伊豆 湯ヶ島」です。
◆http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/515.html
投稿者: 赤かぶ 日時: 2017 年 3 月 17 日 kNSCqYLU
◎籠池証人喚問の行方は…本紙独占“安倍寄付”証言の全容<下>
知りすぎた男、籠池理事長が“消される”懸念(日刊ゲンダイ)
▼http://asyura.x0.to/imgup/d6/5797.jpg
☆https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201688
日刊ゲンダイ 2017年3月17日
■知りすぎた男、籠池理事長が“消される”懸念
籠池理事長の証人喚問に安倍首相はイケイケのようだが、
政権内には慎重意見も根強い。
やはり、何が飛び出すか分からないリスクがあるし、
自分の名前が出されるんじゃないかとビクビクしている議員も少なくないのだ。
証人喚問までの1週間は3連休を挟み、19日からは欧州外遊で安倍が不在になる。
その間にも、政権サイドの暗闘が繰り広げられるだろう。
安倍政権に不利な証言をしないよう、口裏合わせの説得工作に乗り出すのか、
あるいは口封じに走る可能性もある。
パクるか、消すか、だ。
実際に大阪府は籠池理事長の刑事告発を検討している。
小学校の建築費をめぐって、23億円、15億円、7億5000万円と
金額の異なる3つの契約書がそれぞれ国交省、関西エアポート、大阪府に
提出されていた件で、森友学園が虚偽申請をした疑いがあるとされている。
身柄を拘束するのが目的だから、容疑は何でも構わない。
「籠池氏を面白おかしく取り上げれば数字が稼げるから、
すっかりテレビメディアのオモチャにされていますが、これも怖い。
デタラメばかりのオッサン、おかしな家族というイメージが先行すれば、
彼が何を話しても信用されないし、もし逮捕されても、見せ物ショーになってしまう。
問題の核心が忘れられてしまいます」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
きのう、報道陣の前に共産党や社民党などの野党と並び立った籠池理事長
の姿を見て、自民党のあるベテラン秘書は
「左翼と組んだと思われたら、頭に血がのぼった
“愛国右翼”が天誅を下すかもしれんね」と物騒なことを言って心配していた。
安倍はきのう夜、公邸で参院国対メンバーと会食した際も、
籠池理事長のことを「変な人だよね」と言い、冷たく突き放していたという。
こんな非情な男をかばい立てする必要はない。自分の身を守るためにも、
籠池理事長は知っていることを洗いざらい話すべきだ。
こうなったら、“死なば森友”である。
■証人喚問するなら財務省も松井知事も呼ばなきゃダメだ
籠池理事長の証人喚問だけでは事実は解明されない。
そもそも、森友学園をめぐる疑惑の発端は国有地の格安払い下げだ。
この怪しい仕組みには財務省、国交省、大阪府が絡んでいる。
籠池理事長ひとりの聴取だけで全体像が浮かび上がるわけがないし、
ヘタをしたら、右翼思想に凝り固まった大阪弁の
おかしなオッチャンの暴走で片づけられてしまうだろう。
野党は籠池理事長のほかに、官僚5人の参考人招致を求めている。
なぜこの5人もセットで証人喚問しないのか。
払い下げ当時の責任者だった財務省の迫田英典理財局長(現国税庁長官)、
武内良樹近畿財務局長(現国際局長)。
それに、森友学園サイドが不可解な値下げ交渉を引き出したとされる
近畿財務局での打ち合わせに参加した財務省国有財産管理官2人と、
国交省大阪航空局の空港部補償課跡地調整係長。
大阪府の橋下、松井の歴代両知事の喚問も必須だ。
学園が当初進めていた小学校用地の定期借地契約で、
賃料ダウンに応じた当時の冨永哲夫近畿財務局長(現国交省政策統括官)も
説明する必要がある。
政治学者の五十嵐仁氏はこう言う。
「森友疑惑に登場するすべての関係者を国会に呼ばなければダメです。
野党が求める招致はもちろん、籠池理事長から陳情を受けて
私学小学校の設置基準緩和の号令をかけた大阪府の橋下前知事、
それを実行した松井知事。『認可適当』をスピード審査した私学審議会メンバー、
それを所管する私学課長。
“安倍晋三小学校”の名誉校長を引き受け、寄付金を手渡したとされる
安倍首相夫人の昭恵氏。
安倍首相は口を極めて関与を否定していますが、安倍夫妻の存在感が
官僚の忖度を促した可能性は完全に否定できていません。
それに学園の代理人を務め、教育方針を絶賛していた稲田防衛相もそうです。
参考人招致も証人喚問も国政調査権の発動であって、
有罪か無罪かを争う法廷ではない。
関与を否定するのであれば、国会で身の潔白を証明すればいいのです」
世間は一連の疑惑に疑問を抱いている。
朝日新聞の世論調査では、国有地の格安払い下げについて
「妥当ではない」が81%に達し、
安倍内閣の「違法性はない」との説明に「納得できない」が71%を占めた。
毎日新聞では昭恵氏の名誉校長就任について
「辞退したが問題は残る」が58%に上った。
松井知事は「僕を呼べばいい」と言っているのだから、すぐにセッティングすればいい。
関係者総ざらいの徹底追及をしなければ国民は納得できない。
■この証人喚問では終わらない安倍「日本会議」内閣の絶体絶命
安倍官邸は籠池理事長の証人喚問で今度こそ疑惑に幕引きしようと焦っているが、
むしろ政権幕引きの引き金になる。
「共産党と朝日新聞が組んで事態が勃発した」とまで罵った籠池ファミリーが、
共産を含む野党4党に背中を押されるように、自ら国会招致に名乗りを上げた。
真相解明のため、野党は徹底追及する。
籠池理事長がハラを決め、安倍夫妻との関係やコトの経緯を
洗いざらいブチまければオダブツ必至である。
安倍首相と籠池理事長を結びつけたのは、ともに信奉するカルト的右翼組織「日本会議」
の存在だ。
集団的自衛権の行使容認、憲法改正、愛国心教育、自虐史観の排除、
戦後レジームからの脱却――。
安倍が力を入れるこうした政策は日本会議が提言してきたものだ。
だから、安倍は当初、「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしい
という話を聞いている」と国会答弁し、学園での講演会も検討していた。
そして、安倍内閣の大半が日本会議議連のメンバーだ。
学園の幼稚園で行われている教育勅語の暗唱を絶賛した稲田防衛相。
講演に行き、「思想的にもワシに合うなと思った」と言った鴻池元防災担当相は、
麻生財務相の派閥に属す。
その麻生はまさに森友問題の“メーン舞台”である財務省のトップだ。
他にも、右翼団体に連なる閣僚たちへ、まだまだ森友問題は波及していくだろう。
「これほど国政を私物化している政権はないでしょう。
森友疑惑で名前が上がる政治家はおしなべて日本会議とのつながりを指摘されている。
とりわけ問題なのが、稲田防衛相です。
南スーダンPKOの日報廃棄問題で何枚もイエローカードを食らい、
森友疑惑でもメチャクチャな答弁を繰り返しています。
安全保障を担う防衛大臣が自身の問題で身動きが取れないのでは、お話になりません。
もはやレッドカードです」(五十嵐仁氏=前出)
第1次安倍政権は辞任ドミノで幕を下ろした。
一寸先は闇。 政権の命運はアッという間に尽きる。
巴水、三枚目、
「錦帯橋乃 春宵」です。
面白いw 薄情な愛国似非右翼、
◆https://news.yahoo.co.jp/byline/akazawatatsuya/20170315-00068712/
赤澤竜也 | 作家 編集者 3/15(水)
◎稲田朋美防衛大臣虚偽答弁スクープの裏側 -
森友学園・籠池泰典理事長独占インタビュー顛末記
稲田朋美氏の虚偽答弁騒動を巻き起こした作家・菅野完さんによる
「籠池泰典氏緊急独占インタビュー」。
この取材が行われた長い一日を随伴者として同行した立場から書き起こしてみる。
まずは以下のサイトの菅野さんの投稿を読んでもらいたい。
☆https://hbol.jp/133139
【森友学園問題】籠池泰典氏 緊急独占インタビュー!
あの会見で語れなかったこと
☆不倶戴天の敵同士が醸し出す不思議な雰囲気
今回の森友学園問題で常に取材の先頭を走ってきた菅野さん。
批判の筆鋒はするどく、彼がメディアに提供した
塚本幼稚園の軍国主義的教育の映像は数週間にわたってワイドショーを賑わした。
そんな菅野さんが森友学園の創立者である森友寛氏の仏前で手を合わせている。
その横には御年82歳となる未亡人の佐代子さんがちょこんと座り、
その前には籠池泰典理事長の長男・佳茂さんがあぐらをかいている。
本来なら刺し違えてもおかしくない2人。
なぜか同じ空間で静かに座っている。なかなかシュールな光景だった。
森友学園問題の取材を続けるなか、僕は主に塚本幼稚園での
人権問題にフォーカスして記事を書いてきた。
取材対象は菅野さんから紹介してもらった元保護者の方々だ。
お話を聞かせてもらった5人はいずれも魅力的でパワフルな人ばかり。
物証があるうえ、証言も極めて具体的であり、信憑性は高かった。
事の次第を確かめるため籠池泰典理事長に取材を申し込んだものの、
受けてはもらえなかった。
仕方なく2月17日の午前7時半、自宅前で直撃。
その後、報道合戦が過熱していくと、さらに聞きたいことがでてきたため、
再度自宅前で張り込んだ。
3月9日の「瑞穂の國 記念小学院」の視察立ち会いの際は、
ほかのメディアとともに敷地内で籠池理事長にボイスレコーダーを向けた。
そんな僕もずっと追い続けていた籠池家の人たちと同じ空間でお茶を飲んでいる。
不思議な感じがした。
☆八方ふさがりの出口戦略
「ちょっと、ご相談があります」
菅野さんから電話をもらったのは3月11日の夜だった。
私はそれまでの取材に際し、菅野さんから数多くの情報提供を受けていた。
ネットメディアから彗星のように論壇へのデビューを果たした菅野さんは
既存メディア出身の記者のように情報を囲い込まない。
ひたすら出して出して出し続けることにより、
彼のもとに最新の情報が集まってくる。まったく新しいタイプの書き手である。
とはいうものの、もらうばかりでは申し訳ない。
少しは恩返しがしたいと思っていた矢先だったので
「喜んで手伝わせてもらいたい」と答えたのだった。
その夜は籠池理事長の長男である佳茂さんと三人で会った。
前日、父親と並んで「瑞穂の國記念小學院の認可申請取り下げ」
の記者会見場に登壇し、目もくらむほどのフラッシュを浴びた佳茂さんは
さすがに疲労困憊の様子だった。
これまでずっと表に出て来ていなかった佳茂さん。
「結婚相手のことで、親と仲がよくなかったという報道は事実です。
でも、もうこういう事態に立ち至ったからにはほっとけませんから……」
悲壮な決意が感じられた。
翌日12日の朝10時、今度は佳茂さんのほか経営コンサルタント・川田裕介さんを
交えて四人で懇談した。
川田さんは3月2日発売の週刊文春にて「安倍晋三記念小学校"口利き"したのは私です」
と実名告白した人物だ。
当初、川田さんは国有地8億円値引きの問題から安倍首相を引き離すため、
官邸サイドの意向のもと記事作成に協力したとにらんでいた。
タイトルには安倍晋三と打っているものの、中身を読んでみると
「鳩山邦夫事務所 参与」の名刺で統括国有財産管理官に会った
ということになっている。
まさに死人に口なし。政治的な意図を持った告白記事だという認識だった。
ところが川田さんの話を伺っていると、彼の目的はまったく違うところにあった
ことが判明する。
彼はマスコミの集中砲火から籠池家を守るため、
あえて火中の栗を拾いにいっていたのである。
「私には小さい子どもも妻もいます。それにこんなことをしても何の得にもなりません。
そりゃあ、随分迷いましたよ」
川田さんの説明は極めて合理的であった。
強い信念に基づいた行動であったと知り、みずからの不明を恥じた。
会合では森友学園がどうなっていくのか、今後どうすべきなのかについて話し合った。
小学校の開校はさておき、経営する幼稚園や保育園でも補助金の返還問題が
取りざたされている。
予想されるであろう事態は暗いものばかりなので、重たい雰囲気が漂っていた。
☆テレビ的にはもう終わりですかね
そもそも9日の「瑞穂の國 記念小学院」の籠池理事長による視察立ち会いは
完全な見世物と化していた。
ワイドショーの時間帯に姿を現した籠池理事長は数多くの疑念には答えることなく
自説を開陳。その様子は派手なナレーションとともにお茶の間に流された。
夜のニュースでは、視察の際の映像の後、大阪府私学課の吉本課長が
「同席していた籠池氏の妻が『マスコミに情報を流出させたのはあなたか』と
職員のひとりを指さし、カメラ付き携帯電話で撮影。
やめるよう何度も求めたが応じなかった」と話す様子が続く。
奇矯な性格の夫婦が引き起こした混乱劇。
誰もが「こんな人たちに学校経営などできるはずがない」と感じただろう。
確かにわかりやすい。
そして次の日の森友学園側による「認可取り下げ」記者会見。
こちらの方もまた100人を超えるマスコミが集まり、生中継された。
籠池理事長は「マスコミに袋だたきにされ、報道が加熱して
園児や保護者のプライバシーに危険が及ぶと感じた」とメディアへの恨み節を開陳。
さらに独特の歴史観も披露するなど、こちらの方も視聴者に特異な印象を残してしまう。
会見が終わってから某テレビ局のディレクターはこういった。
「今回はなかなか、おいしい取材でした。
でもテレビ的にはもう終わりって感じですかね」
おいおい、ちょっと待てや。
そりゃあ、視聴率が大事なんはわかるでぇ。民放やもんね。
でも、今回の件って森友学園だけが糾弾されて終わる話なん?
責めを負うべきは籠池夫妻だけなん?
もっともっと隠された大事なことがあるんとちゃうのん……。
☆創立者、森友寛の霊に突き動かされて
冒頭の部分に戻る。
川田さんが所要のため、抜けた後、われわれ三人は佳茂さんの祖母、
森友佐代子さん宅へと移動していた。
藍綬褒章を受賞するなど、地域の幼児教育に多大なる功績を残した
森友学園創立者・森友寛の暮らした家でもある。
籠池佳茂さんは祖父の思い出を語る。
「いまの僕はずっとおじいちゃんにつき動かされているんです。
僕はやっとわかりました。今日のこの日のために僕はいままで生きてきたんです」。
籠池家を、そして幼稚園を守ることこそ自分の天命なのだというのだ。
さらに森友佐代子さんが先代との長い長い年月を語った。
暗かった晩年の寛氏のことや、籠池泰典理事長と諄子夫人のなれそめなど、
興味深いヒストリーについては菅野さんの筆を待とう。
午後3時を回ったころ、佳茂さんは立ち上がり、
「親父の話、菅野さんしか理解できへんかも。豊中、行こ」と言い放つ。
そしてわれわれは佳茂さんの運転する車に乗って豊中の籠池邸へと向かったのだった。
自宅へ乗り込むと、菅野さんの記事にあるよう、押し問答が繰り広げられる。
理事長は「君はなんの権利があってあそこまでするんだ、
いくらなんでもやりすぎだろう」と叫んだ。
ようやく両者が椅子に座り、話し合いが始まる。
ここからが菅野さんの真骨頂。
あれほど激しく攻撃をしていた籠池理事長の懐に飛び込み、いけしゃあしゃあと、
いや胸襟を開いて説得にあたる。
次第に心を開いていく理事長夫妻。だんだん丸め込まれて、いや理解を示していく。
その胆力と人たらしの能力には瞠目せざるを得ない。
さらに籠池夫妻をメディアから守るための様々な秘策を伝授。
その語り口調は同行者である僕でさえ引き込まれてしまう。
「菅野さん、怖いやっちゃなー」と思っていた矢先、
塚本幼稚園の副園長である諄子夫人は叫ぶ。
「あんた、ホンマに悪知恵が働く男やなー」。思わず僕も同調する。
「ホンマにそうですねん」
☆もしかしてスクープ?
面談のなかで稲田朋美大臣の話がでた際のこと。
「まあ、稲田先生はうちの顧問弁護士でもあったし」
「えっ」
「顧問弁護士やったし」
「龍示さんでしょ」
「まあ、両方やな」
「紙、ありますのん?」
「ここにはないけど、幼稚園にあるよ」
われわれは目が点になった。こりゃ大変や。ビッグニュースやがな!
菅野さんは動画でのインタビューを提案した。
彼のロジックはこういうものだった。
かつて塚本幼稚園で講演してその教育を絶賛していた鴻池祥肇参議院議員は
悪し様に「オバハンオバハン」と諄子副園長を罵った。
昨年の10月22日に感謝状を贈っていた稲田朋美防衛相は森友学園問題が浮上すると、
「面識はもちろんありましたけど、10年ほど前、大変失礼なことをされた
ということがありまして、それ以来、
私は関係を絶ってきているということでございます」と突き放した。
今まで褒めそやしていた仲間がいざ窮地に陥ると、後ろ足で砂をかけて去って行く。
平気で水に落ちた犬を打つ。
そんな人間たちが「美しい日本」などとカッコイイことをのたまっている。
このままでは「籠池夫妻という特異なキャラクターがしでかした混乱劇」
という形での幕引きとなってしまうのではないか?
事件を矮小化して責任をすべて森友学園に押しつける気ではないのか?
このまま全部ドロを被って静かに隠遁生活するおつもりなのか?
籠池泰典理事長は事態を少しでもいい方向に展開させるため、
持論を述べた方がいいだろうと判断し、インタビューを受けることを納得してくれた。
☆森友学園の"女帝"の素顔
豊中のご自宅にわれわれが滞在している間、理事長は常に静かに話していた。
その一方、諄子副園長のテンションは高かった。
とにかく声が大きい。僕の前に「これ、食べ」と言って
マドレーヌを持ってきてくれるのだが、手をつけないとわざわざ袋を開けて
「はい、食べ」と促してくれる。ありがたくいただくと、
また5分後には「これ、食べ」といってマドレーヌの袋を開けてくれる。
数十分後には私の前にマドレーヌの空き袋が散乱していた。
親切の押し売りと言うか、とにかく愛情表現過多なのだ。
佳茂氏は「愛の爆弾」と表現していたが、マンガみたいな人である。
面談の最中でもちょいちょい面白コメントを挟んでくる。
「菅野さんって常識ある人やねんなぁ。わざとアホみたいになっとったんやね」とか、
「鴻池さん、オバハン、オバハンって、そりゃ私はオバハンやけど、
言い方が気に喰わんねん。アンタ、なに笑ってんねん」バシっとぶったたいたり、
菅野さんが「忙しすぎて、この鴻池先生の面談記録の処理ができなんだ」と言うと、
「私を追及するのに忙しすぎてな」と突っ込んできたり……。
菅野さんは籠池理事長とインタビューのコンテについて打ち合わせに入った。
その間、僕は諄子副園長との雑談タイムを持つことができた。
3月9日売りの週刊文春
「安倍晋三記念小学校『無礼オバハン籠池諄子夫人』と昭恵夫人の嘘」の記事を見せると
「見てこのブサイクな顔、わたしこんな変な顔?
むちゃくちゃ悪者になってるねん。ひどいわぁ」と大声を上げる。
記事を読みながら「あー、これウソ、これウソやで、
私が警察署で2日間勾留されたって書いてるけど、ホンマは18日間やねん」、
「あー、年齢も間違ってる。なにが57歳や、60やがな」
と自分が不利になるような情報でも平気で開陳する。
僕が「妻は(近畿財務局で)表情を一変させ、突然机をバンバン叩きながら
『話になんないわ!』と怒鳴るなんて書いてありますよ」と言うと、
「うん、確かに机を叩いて言うたった。だって腹立つねんもん」。
とにかく開けっぴろげでいちいち面白い。
直情的というか、直球しか投げられない人なのだ。
僕は塚本幼稚園を強制的に退園させられた元保護者の方々の話を聞いている。
先にも書いたよう、誰もが園の仕打ちに対して心から怒っていて、
その言葉には説得力があった。
一方、目の前にいる諄子副園長が悪人であるようには見えない。
感情の起伏は激しいようなので、もしかしたら怒りモードになると、
フルスロットルで炸裂してしまうのだろうか?。
諄子副園長の様子を見ていると、塚本幼稚園でなにが起こっていたのか、
より一層わけがわからなくなってきた。
☆いよいよインタビュー開始
8時半を過ぎ、いよいよ撮影開始の段になった。
お嬢さんが櫛を使って理事長の髪を整える。
そして諄子副園長と手を握り合って菅野さんの第一声を待った。
その姿は誇りに思う夫、そして父親を気遣う仲の良い家族のものだった。
自宅にお邪魔する前、菅野さんはこんなことを言っていた。
「籠池理事長が奥さんを見るときは目つきが必ず優しくなる」と。
そして、実際にそうだった。「夫婦相和シ」を実践していることだけは確かなようだ。
教育勅語を推奨しながらも、政治資金を愛人に突っ込んで逮捕された
元航空幕僚長とは大違いである。
それほど大きくはない豊中の家の前には常にマスコミが張り込んでいる。
前日までは僕も向こう側にいた。
あらためて、衆人環視のなか部屋に閉じこもりながら
新聞テレビでの連日の報道を目にせざるを得ない立場をおもんばかった。
僕は加害者の側なので、こんなことを言う資格などまったくないのだが、
それでもメディアスクラムに押しつぶされるご家族の心痛、
親御さんを守らなければならないという子どもたちの悲壮な決意を
実感せざるを得なかった。
理事長夫妻が命がけで取り組んできた小学校開設が風前の灯火となり、
母体である塚本幼稚園は櫛の歯が欠けるように園児が去っていっている。
森友学園は籠池泰典理事長が退任し、長女の町浪(ちなみ)さんが
後継者になると発表した。課題は多かろう。
訴訟案件にもなっている元保護者とのトラブルを一日も早く解決し、
正常化することはできるのだろうか?
14日になって大阪府が刑事告発を検討しているとの報道も飛び込んできた。
しかし、ここは要注意である。
大阪府の私学審議会は誰が見てもおかしな認可のプロセスを踏んでいる。
その部分の闇が解明されぬまま、
「籠池ファミリーという風変わりな人達の引き起こした学園事件」
というフレーミングされた形での幕引きを図ろうとするのは許されない。
政治家がかんでいるのであれば、その政治家の、もしそうでないのであれば、
みずからの覚えがめでたくなるよう忖度した役人の責任が問われなくてはならないのだ。
ビデオの収録を終えると諄子副園長が食事を用意してくれた。
温かいにゅうめんは美味しかった。
いざ辞去する段になると、諄子副園長は玄関先に土下座し、
床板に顔をこすりつけながら「ありがとうございます。よろしくお願いします」と叫んだ。
最後までオーバーリアクションは健在だった。
収録前に籠池理事長の放った言葉が印象に残っている。
「日本会議のバッジ、ほら、してないだろ。外したよ」
↑
回心はいくつになっても遅くはない。
洗いざらい正直に話してもらいたい、それがまことの愛国です。
1883年(明治16年)~ 1957年(昭和32年)
大正・昭和期の版画家、「昭和の広重」などと呼ばれる。 作
「鎌倉 妙本寺」です。
☆晴れ。
今日は籠池三題、
◆http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/510.html
投稿者: 赤かぶ 日時: 2017 年 3 月 17 日 kNSCqYLU
◎籠池証人喚問の行方は…本紙独占“安倍寄付”証言の全容<上>
菅野氏が本紙に語った籠池「100万円」証言の核心部分とその真偽
▼http://asyura.x0.to/imgup/d6/5795.jpg
☆https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201687
日刊ゲンダイ 2017年3月17日
■菅野氏が本紙に語った籠池「100万円」証言の核心部分とその真偽
「内閣が2つくらい飛ぶ」――。
宣言通りの“巨大爆弾”が炸裂した。
きのう(16日)、森友学園の籠池泰典理事長の立ち会いのもと、
参院予算委員会の議員団が大阪府豊中市にある
「瑞穂の國記念小學院」の用地を視察。
そこで籠池理事長が「安倍首相から、昭恵夫人を通じて100万円もらった」
と明言したのだ。
籠池理事長は集まったメディアの前で「すべては国会で話す」とも宣言。
これを受け、急転直下、23日の「証人喚問」が決まった。
あれほど国会招致を拒絶していた自公が、参考人どころか「証人」として呼ぶ
ことを提案したのである。
そこにどんな思惑があるのか。そして喚問では何が飛び出すのか。
“共鳴”していたはずの同志の逆襲に、安倍政権は絶体絶命だ。
◇ ◇ ◇
笑ってしまうのは、「首相から100万円寄付」という籠池発言を受けた
安倍官邸の慌てっぷりだ。
菅官房長官は、「総理に確認したところ、総理は自分では寄付はしていない。
昭恵夫人、事務所など、第三者を通じても寄付はしていない」
とすかさず完全否定してみせたが、
その後、ビミョーに軌道修正して「夫人個人で行ったかどうかを現在、確認している」
と含みを残した。
逃げを打ったつもりだろうが、悪あがきになるだけじゃないか。
本当に安倍首相は100万円を出したのか―─。
「日本会議の研究」の著者・菅野完氏は15日夜、籠池理事長から
現金授受の詳細をハッキリ聞いている。
その受け渡しシーンはとにかくナマナマしい。
「あの夜は4時間ほど籠池氏にインタビューし、寄付の話はその中で飛び出しました。
昭恵夫人は15年9月5日に森友学園の塚本幼稚園で講演しています。
籠池氏によると、講演後、『これ、主人からです』と
昭恵夫人から紙包みを渡されたそうです。中を確認すると現金100万円が入っていた。
『小学校の建設費用に充てて欲しい』と言われたといいます。
籠池氏は『領収書を出します』と昭恵夫人に申し出たそうですが、やんわりと断られ、
結局、籠池氏の妻が森友学園の名義で森友学園の口座に振り込んだと聞きました。
念のため、籠池氏に森友学園の預金通帳を見せてもらうと、確かに、
講演があった2日後の9月7日に100万円の入金記録が確認できた。
それをもってすなわち現金授受の動かぬ証拠にはなりませんが、
自分から自分に寄付するなんて不自然だし、籠池氏の話はディテールがしっかりしている。
私は信憑性が高いと思っています」(菅野完氏)
断っておくが、安倍が右翼小学校に寄付したとしても、
そのこと自体が違法性に問われるわけではない。
安倍はこれまでに国会で「私や妻が(国有地売却や学校認可に)関係していた
ことになれば首相も国会議員もやめる」
「籠池氏と個人的な関係は全くない」と言い切った。
それなのに“ズブズブの関係”だった疑いが浮上していることが問題なのだ。
しかも、100万円の寄付だけでなく、安倍と籠池夫妻の“個人的な関係”を
裏付ける決定的な証拠がこれから次々に出てくるという。
「安倍首相は国会で虚偽答弁を繰り返した稲田防衛相を擁護しました。
それ自体が国会軽視で問題なのですが、首相本人の虚偽答弁が明らかになれば、
内閣総辞職をして責任を取らなくてはいけません」
(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
第2、第3の籠池爆弾が炸裂するのは時間の問題。
安倍官邸がトボけていられるのも今のうちだ。
■参考人招致も拒否から一転、証人喚問の裏に何があったのか
「国会の場でお話ししたい。それがすべてです」
16日夕方、野党議員と自宅で面談した籠池理事長は、報道陣の前でこう言って、
国会の参考人招致に応じる姿勢を示した。
それからわずか数時間、急転直下で籠池理事長の証人喚問が決まった。
23日に衆参両院の予算委員会で行われる予定だ。
これまで自民党は「民間人の招致は慎重にしなければいけない」とか言って、
野党が求める籠池理事長の参考人招致を拒否し続けてきた。
どんな爆弾発言が飛び出すか分からないからだ。
それが一転、招致に応じたウラには何があるのか。
しかも、参考人招致ではなく、いきなり偽証罪にも問われる証人喚問に格上げである。
「これだけの騒ぎになってしまった以上、いつまでも
籠池氏の国会招致を拒否していると、自民党に疑いの目が向けられる。
安倍政権が疑惑を隠蔽しているように見られて、世論の反発を招くだけです。
この問題に区切りをつけるためにも、籠池氏を国会に呼ぶ必要が出てきた。
ただし、籠池氏が何を言い出すか分からないのは事実です。
いい加減なことを言えないよう、証人喚問にハードルを上げたのでしょう」
(政治評論家・有馬晴海氏)
学園に“コンニャク”を寄付していたと暴露され、
籠池理事長との個人的な関係を否定してきた安倍首相の国会答弁の信用性が
揺らいだことも大きな原因だ。
「カネの話で名前を出されて、総理は“戦闘モード”になっている。
向こうが国会に呼べと言うなら来てもらおうじゃないか、
国会の場で白黒つけると闘志をたぎらせている」(官邸関係者)
招致を決めた自民党の竹下国対委員長も
「首相に対する侮辱ですから。しっかりたださなければならない」
と語気を強めていたが、首相を侮辱したから証人喚問なんて、
一体どこの独裁国家か。
証人喚問は、真相を解明するために行うのであって、
安倍を侮辱した人物をつるし上げる場ではない。
巴水、二枚目、
「伊豆 湯ヶ島」です。
◆http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/515.html
投稿者: 赤かぶ 日時: 2017 年 3 月 17 日 kNSCqYLU
◎籠池証人喚問の行方は…本紙独占“安倍寄付”証言の全容<下>
知りすぎた男、籠池理事長が“消される”懸念(日刊ゲンダイ)
▼http://asyura.x0.to/imgup/d6/5797.jpg
☆https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201688
日刊ゲンダイ 2017年3月17日
■知りすぎた男、籠池理事長が“消される”懸念
籠池理事長の証人喚問に安倍首相はイケイケのようだが、
政権内には慎重意見も根強い。
やはり、何が飛び出すか分からないリスクがあるし、
自分の名前が出されるんじゃないかとビクビクしている議員も少なくないのだ。
証人喚問までの1週間は3連休を挟み、19日からは欧州外遊で安倍が不在になる。
その間にも、政権サイドの暗闘が繰り広げられるだろう。
安倍政権に不利な証言をしないよう、口裏合わせの説得工作に乗り出すのか、
あるいは口封じに走る可能性もある。
パクるか、消すか、だ。
実際に大阪府は籠池理事長の刑事告発を検討している。
小学校の建築費をめぐって、23億円、15億円、7億5000万円と
金額の異なる3つの契約書がそれぞれ国交省、関西エアポート、大阪府に
提出されていた件で、森友学園が虚偽申請をした疑いがあるとされている。
身柄を拘束するのが目的だから、容疑は何でも構わない。
「籠池氏を面白おかしく取り上げれば数字が稼げるから、
すっかりテレビメディアのオモチャにされていますが、これも怖い。
デタラメばかりのオッサン、おかしな家族というイメージが先行すれば、
彼が何を話しても信用されないし、もし逮捕されても、見せ物ショーになってしまう。
問題の核心が忘れられてしまいます」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
きのう、報道陣の前に共産党や社民党などの野党と並び立った籠池理事長
の姿を見て、自民党のあるベテラン秘書は
「左翼と組んだと思われたら、頭に血がのぼった
“愛国右翼”が天誅を下すかもしれんね」と物騒なことを言って心配していた。
安倍はきのう夜、公邸で参院国対メンバーと会食した際も、
籠池理事長のことを「変な人だよね」と言い、冷たく突き放していたという。
こんな非情な男をかばい立てする必要はない。自分の身を守るためにも、
籠池理事長は知っていることを洗いざらい話すべきだ。
こうなったら、“死なば森友”である。
■証人喚問するなら財務省も松井知事も呼ばなきゃダメだ
籠池理事長の証人喚問だけでは事実は解明されない。
そもそも、森友学園をめぐる疑惑の発端は国有地の格安払い下げだ。
この怪しい仕組みには財務省、国交省、大阪府が絡んでいる。
籠池理事長ひとりの聴取だけで全体像が浮かび上がるわけがないし、
ヘタをしたら、右翼思想に凝り固まった大阪弁の
おかしなオッチャンの暴走で片づけられてしまうだろう。
野党は籠池理事長のほかに、官僚5人の参考人招致を求めている。
なぜこの5人もセットで証人喚問しないのか。
払い下げ当時の責任者だった財務省の迫田英典理財局長(現国税庁長官)、
武内良樹近畿財務局長(現国際局長)。
それに、森友学園サイドが不可解な値下げ交渉を引き出したとされる
近畿財務局での打ち合わせに参加した財務省国有財産管理官2人と、
国交省大阪航空局の空港部補償課跡地調整係長。
大阪府の橋下、松井の歴代両知事の喚問も必須だ。
学園が当初進めていた小学校用地の定期借地契約で、
賃料ダウンに応じた当時の冨永哲夫近畿財務局長(現国交省政策統括官)も
説明する必要がある。
政治学者の五十嵐仁氏はこう言う。
「森友疑惑に登場するすべての関係者を国会に呼ばなければダメです。
野党が求める招致はもちろん、籠池理事長から陳情を受けて
私学小学校の設置基準緩和の号令をかけた大阪府の橋下前知事、
それを実行した松井知事。『認可適当』をスピード審査した私学審議会メンバー、
それを所管する私学課長。
“安倍晋三小学校”の名誉校長を引き受け、寄付金を手渡したとされる
安倍首相夫人の昭恵氏。
安倍首相は口を極めて関与を否定していますが、安倍夫妻の存在感が
官僚の忖度を促した可能性は完全に否定できていません。
それに学園の代理人を務め、教育方針を絶賛していた稲田防衛相もそうです。
参考人招致も証人喚問も国政調査権の発動であって、
有罪か無罪かを争う法廷ではない。
関与を否定するのであれば、国会で身の潔白を証明すればいいのです」
世間は一連の疑惑に疑問を抱いている。
朝日新聞の世論調査では、国有地の格安払い下げについて
「妥当ではない」が81%に達し、
安倍内閣の「違法性はない」との説明に「納得できない」が71%を占めた。
毎日新聞では昭恵氏の名誉校長就任について
「辞退したが問題は残る」が58%に上った。
松井知事は「僕を呼べばいい」と言っているのだから、すぐにセッティングすればいい。
関係者総ざらいの徹底追及をしなければ国民は納得できない。
■この証人喚問では終わらない安倍「日本会議」内閣の絶体絶命
安倍官邸は籠池理事長の証人喚問で今度こそ疑惑に幕引きしようと焦っているが、
むしろ政権幕引きの引き金になる。
「共産党と朝日新聞が組んで事態が勃発した」とまで罵った籠池ファミリーが、
共産を含む野党4党に背中を押されるように、自ら国会招致に名乗りを上げた。
真相解明のため、野党は徹底追及する。
籠池理事長がハラを決め、安倍夫妻との関係やコトの経緯を
洗いざらいブチまければオダブツ必至である。
安倍首相と籠池理事長を結びつけたのは、ともに信奉するカルト的右翼組織「日本会議」
の存在だ。
集団的自衛権の行使容認、憲法改正、愛国心教育、自虐史観の排除、
戦後レジームからの脱却――。
安倍が力を入れるこうした政策は日本会議が提言してきたものだ。
だから、安倍は当初、「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしい
という話を聞いている」と国会答弁し、学園での講演会も検討していた。
そして、安倍内閣の大半が日本会議議連のメンバーだ。
学園の幼稚園で行われている教育勅語の暗唱を絶賛した稲田防衛相。
講演に行き、「思想的にもワシに合うなと思った」と言った鴻池元防災担当相は、
麻生財務相の派閥に属す。
その麻生はまさに森友問題の“メーン舞台”である財務省のトップだ。
他にも、右翼団体に連なる閣僚たちへ、まだまだ森友問題は波及していくだろう。
「これほど国政を私物化している政権はないでしょう。
森友疑惑で名前が上がる政治家はおしなべて日本会議とのつながりを指摘されている。
とりわけ問題なのが、稲田防衛相です。
南スーダンPKOの日報廃棄問題で何枚もイエローカードを食らい、
森友疑惑でもメチャクチャな答弁を繰り返しています。
安全保障を担う防衛大臣が自身の問題で身動きが取れないのでは、お話になりません。
もはやレッドカードです」(五十嵐仁氏=前出)
第1次安倍政権は辞任ドミノで幕を下ろした。
一寸先は闇。 政権の命運はアッという間に尽きる。
巴水、三枚目、
「錦帯橋乃 春宵」です。
面白いw 薄情な愛国似非右翼、
◆https://news.yahoo.co.jp/byline/akazawatatsuya/20170315-00068712/
赤澤竜也 | 作家 編集者 3/15(水)
◎稲田朋美防衛大臣虚偽答弁スクープの裏側 -
森友学園・籠池泰典理事長独占インタビュー顛末記
稲田朋美氏の虚偽答弁騒動を巻き起こした作家・菅野完さんによる
「籠池泰典氏緊急独占インタビュー」。
この取材が行われた長い一日を随伴者として同行した立場から書き起こしてみる。
まずは以下のサイトの菅野さんの投稿を読んでもらいたい。
☆https://hbol.jp/133139
【森友学園問題】籠池泰典氏 緊急独占インタビュー!
あの会見で語れなかったこと
☆不倶戴天の敵同士が醸し出す不思議な雰囲気
今回の森友学園問題で常に取材の先頭を走ってきた菅野さん。
批判の筆鋒はするどく、彼がメディアに提供した
塚本幼稚園の軍国主義的教育の映像は数週間にわたってワイドショーを賑わした。
そんな菅野さんが森友学園の創立者である森友寛氏の仏前で手を合わせている。
その横には御年82歳となる未亡人の佐代子さんがちょこんと座り、
その前には籠池泰典理事長の長男・佳茂さんがあぐらをかいている。
本来なら刺し違えてもおかしくない2人。
なぜか同じ空間で静かに座っている。なかなかシュールな光景だった。
森友学園問題の取材を続けるなか、僕は主に塚本幼稚園での
人権問題にフォーカスして記事を書いてきた。
取材対象は菅野さんから紹介してもらった元保護者の方々だ。
お話を聞かせてもらった5人はいずれも魅力的でパワフルな人ばかり。
物証があるうえ、証言も極めて具体的であり、信憑性は高かった。
事の次第を確かめるため籠池泰典理事長に取材を申し込んだものの、
受けてはもらえなかった。
仕方なく2月17日の午前7時半、自宅前で直撃。
その後、報道合戦が過熱していくと、さらに聞きたいことがでてきたため、
再度自宅前で張り込んだ。
3月9日の「瑞穂の國 記念小学院」の視察立ち会いの際は、
ほかのメディアとともに敷地内で籠池理事長にボイスレコーダーを向けた。
そんな僕もずっと追い続けていた籠池家の人たちと同じ空間でお茶を飲んでいる。
不思議な感じがした。
☆八方ふさがりの出口戦略
「ちょっと、ご相談があります」
菅野さんから電話をもらったのは3月11日の夜だった。
私はそれまでの取材に際し、菅野さんから数多くの情報提供を受けていた。
ネットメディアから彗星のように論壇へのデビューを果たした菅野さんは
既存メディア出身の記者のように情報を囲い込まない。
ひたすら出して出して出し続けることにより、
彼のもとに最新の情報が集まってくる。まったく新しいタイプの書き手である。
とはいうものの、もらうばかりでは申し訳ない。
少しは恩返しがしたいと思っていた矢先だったので
「喜んで手伝わせてもらいたい」と答えたのだった。
その夜は籠池理事長の長男である佳茂さんと三人で会った。
前日、父親と並んで「瑞穂の國記念小學院の認可申請取り下げ」
の記者会見場に登壇し、目もくらむほどのフラッシュを浴びた佳茂さんは
さすがに疲労困憊の様子だった。
これまでずっと表に出て来ていなかった佳茂さん。
「結婚相手のことで、親と仲がよくなかったという報道は事実です。
でも、もうこういう事態に立ち至ったからにはほっとけませんから……」
悲壮な決意が感じられた。
翌日12日の朝10時、今度は佳茂さんのほか経営コンサルタント・川田裕介さんを
交えて四人で懇談した。
川田さんは3月2日発売の週刊文春にて「安倍晋三記念小学校"口利き"したのは私です」
と実名告白した人物だ。
当初、川田さんは国有地8億円値引きの問題から安倍首相を引き離すため、
官邸サイドの意向のもと記事作成に協力したとにらんでいた。
タイトルには安倍晋三と打っているものの、中身を読んでみると
「鳩山邦夫事務所 参与」の名刺で統括国有財産管理官に会った
ということになっている。
まさに死人に口なし。政治的な意図を持った告白記事だという認識だった。
ところが川田さんの話を伺っていると、彼の目的はまったく違うところにあった
ことが判明する。
彼はマスコミの集中砲火から籠池家を守るため、
あえて火中の栗を拾いにいっていたのである。
「私には小さい子どもも妻もいます。それにこんなことをしても何の得にもなりません。
そりゃあ、随分迷いましたよ」
川田さんの説明は極めて合理的であった。
強い信念に基づいた行動であったと知り、みずからの不明を恥じた。
会合では森友学園がどうなっていくのか、今後どうすべきなのかについて話し合った。
小学校の開校はさておき、経営する幼稚園や保育園でも補助金の返還問題が
取りざたされている。
予想されるであろう事態は暗いものばかりなので、重たい雰囲気が漂っていた。
☆テレビ的にはもう終わりですかね
そもそも9日の「瑞穂の國 記念小学院」の籠池理事長による視察立ち会いは
完全な見世物と化していた。
ワイドショーの時間帯に姿を現した籠池理事長は数多くの疑念には答えることなく
自説を開陳。その様子は派手なナレーションとともにお茶の間に流された。
夜のニュースでは、視察の際の映像の後、大阪府私学課の吉本課長が
「同席していた籠池氏の妻が『マスコミに情報を流出させたのはあなたか』と
職員のひとりを指さし、カメラ付き携帯電話で撮影。
やめるよう何度も求めたが応じなかった」と話す様子が続く。
奇矯な性格の夫婦が引き起こした混乱劇。
誰もが「こんな人たちに学校経営などできるはずがない」と感じただろう。
確かにわかりやすい。
そして次の日の森友学園側による「認可取り下げ」記者会見。
こちらの方もまた100人を超えるマスコミが集まり、生中継された。
籠池理事長は「マスコミに袋だたきにされ、報道が加熱して
園児や保護者のプライバシーに危険が及ぶと感じた」とメディアへの恨み節を開陳。
さらに独特の歴史観も披露するなど、こちらの方も視聴者に特異な印象を残してしまう。
会見が終わってから某テレビ局のディレクターはこういった。
「今回はなかなか、おいしい取材でした。
でもテレビ的にはもう終わりって感じですかね」
おいおい、ちょっと待てや。
そりゃあ、視聴率が大事なんはわかるでぇ。民放やもんね。
でも、今回の件って森友学園だけが糾弾されて終わる話なん?
責めを負うべきは籠池夫妻だけなん?
もっともっと隠された大事なことがあるんとちゃうのん……。
☆創立者、森友寛の霊に突き動かされて
冒頭の部分に戻る。
川田さんが所要のため、抜けた後、われわれ三人は佳茂さんの祖母、
森友佐代子さん宅へと移動していた。
藍綬褒章を受賞するなど、地域の幼児教育に多大なる功績を残した
森友学園創立者・森友寛の暮らした家でもある。
籠池佳茂さんは祖父の思い出を語る。
「いまの僕はずっとおじいちゃんにつき動かされているんです。
僕はやっとわかりました。今日のこの日のために僕はいままで生きてきたんです」。
籠池家を、そして幼稚園を守ることこそ自分の天命なのだというのだ。
さらに森友佐代子さんが先代との長い長い年月を語った。
暗かった晩年の寛氏のことや、籠池泰典理事長と諄子夫人のなれそめなど、
興味深いヒストリーについては菅野さんの筆を待とう。
午後3時を回ったころ、佳茂さんは立ち上がり、
「親父の話、菅野さんしか理解できへんかも。豊中、行こ」と言い放つ。
そしてわれわれは佳茂さんの運転する車に乗って豊中の籠池邸へと向かったのだった。
自宅へ乗り込むと、菅野さんの記事にあるよう、押し問答が繰り広げられる。
理事長は「君はなんの権利があってあそこまでするんだ、
いくらなんでもやりすぎだろう」と叫んだ。
ようやく両者が椅子に座り、話し合いが始まる。
ここからが菅野さんの真骨頂。
あれほど激しく攻撃をしていた籠池理事長の懐に飛び込み、いけしゃあしゃあと、
いや胸襟を開いて説得にあたる。
次第に心を開いていく理事長夫妻。だんだん丸め込まれて、いや理解を示していく。
その胆力と人たらしの能力には瞠目せざるを得ない。
さらに籠池夫妻をメディアから守るための様々な秘策を伝授。
その語り口調は同行者である僕でさえ引き込まれてしまう。
「菅野さん、怖いやっちゃなー」と思っていた矢先、
塚本幼稚園の副園長である諄子夫人は叫ぶ。
「あんた、ホンマに悪知恵が働く男やなー」。思わず僕も同調する。
「ホンマにそうですねん」
☆もしかしてスクープ?
面談のなかで稲田朋美大臣の話がでた際のこと。
「まあ、稲田先生はうちの顧問弁護士でもあったし」
「えっ」
「顧問弁護士やったし」
「龍示さんでしょ」
「まあ、両方やな」
「紙、ありますのん?」
「ここにはないけど、幼稚園にあるよ」
われわれは目が点になった。こりゃ大変や。ビッグニュースやがな!
菅野さんは動画でのインタビューを提案した。
彼のロジックはこういうものだった。
かつて塚本幼稚園で講演してその教育を絶賛していた鴻池祥肇参議院議員は
悪し様に「オバハンオバハン」と諄子副園長を罵った。
昨年の10月22日に感謝状を贈っていた稲田朋美防衛相は森友学園問題が浮上すると、
「面識はもちろんありましたけど、10年ほど前、大変失礼なことをされた
ということがありまして、それ以来、
私は関係を絶ってきているということでございます」と突き放した。
今まで褒めそやしていた仲間がいざ窮地に陥ると、後ろ足で砂をかけて去って行く。
平気で水に落ちた犬を打つ。
そんな人間たちが「美しい日本」などとカッコイイことをのたまっている。
このままでは「籠池夫妻という特異なキャラクターがしでかした混乱劇」
という形での幕引きとなってしまうのではないか?
事件を矮小化して責任をすべて森友学園に押しつける気ではないのか?
このまま全部ドロを被って静かに隠遁生活するおつもりなのか?
籠池泰典理事長は事態を少しでもいい方向に展開させるため、
持論を述べた方がいいだろうと判断し、インタビューを受けることを納得してくれた。
☆森友学園の"女帝"の素顔
豊中のご自宅にわれわれが滞在している間、理事長は常に静かに話していた。
その一方、諄子副園長のテンションは高かった。
とにかく声が大きい。僕の前に「これ、食べ」と言って
マドレーヌを持ってきてくれるのだが、手をつけないとわざわざ袋を開けて
「はい、食べ」と促してくれる。ありがたくいただくと、
また5分後には「これ、食べ」といってマドレーヌの袋を開けてくれる。
数十分後には私の前にマドレーヌの空き袋が散乱していた。
親切の押し売りと言うか、とにかく愛情表現過多なのだ。
佳茂氏は「愛の爆弾」と表現していたが、マンガみたいな人である。
面談の最中でもちょいちょい面白コメントを挟んでくる。
「菅野さんって常識ある人やねんなぁ。わざとアホみたいになっとったんやね」とか、
「鴻池さん、オバハン、オバハンって、そりゃ私はオバハンやけど、
言い方が気に喰わんねん。アンタ、なに笑ってんねん」バシっとぶったたいたり、
菅野さんが「忙しすぎて、この鴻池先生の面談記録の処理ができなんだ」と言うと、
「私を追及するのに忙しすぎてな」と突っ込んできたり……。
菅野さんは籠池理事長とインタビューのコンテについて打ち合わせに入った。
その間、僕は諄子副園長との雑談タイムを持つことができた。
3月9日売りの週刊文春
「安倍晋三記念小学校『無礼オバハン籠池諄子夫人』と昭恵夫人の嘘」の記事を見せると
「見てこのブサイクな顔、わたしこんな変な顔?
むちゃくちゃ悪者になってるねん。ひどいわぁ」と大声を上げる。
記事を読みながら「あー、これウソ、これウソやで、
私が警察署で2日間勾留されたって書いてるけど、ホンマは18日間やねん」、
「あー、年齢も間違ってる。なにが57歳や、60やがな」
と自分が不利になるような情報でも平気で開陳する。
僕が「妻は(近畿財務局で)表情を一変させ、突然机をバンバン叩きながら
『話になんないわ!』と怒鳴るなんて書いてありますよ」と言うと、
「うん、確かに机を叩いて言うたった。だって腹立つねんもん」。
とにかく開けっぴろげでいちいち面白い。
直情的というか、直球しか投げられない人なのだ。
僕は塚本幼稚園を強制的に退園させられた元保護者の方々の話を聞いている。
先にも書いたよう、誰もが園の仕打ちに対して心から怒っていて、
その言葉には説得力があった。
一方、目の前にいる諄子副園長が悪人であるようには見えない。
感情の起伏は激しいようなので、もしかしたら怒りモードになると、
フルスロットルで炸裂してしまうのだろうか?。
諄子副園長の様子を見ていると、塚本幼稚園でなにが起こっていたのか、
より一層わけがわからなくなってきた。
☆いよいよインタビュー開始
8時半を過ぎ、いよいよ撮影開始の段になった。
お嬢さんが櫛を使って理事長の髪を整える。
そして諄子副園長と手を握り合って菅野さんの第一声を待った。
その姿は誇りに思う夫、そして父親を気遣う仲の良い家族のものだった。
自宅にお邪魔する前、菅野さんはこんなことを言っていた。
「籠池理事長が奥さんを見るときは目つきが必ず優しくなる」と。
そして、実際にそうだった。「夫婦相和シ」を実践していることだけは確かなようだ。
教育勅語を推奨しながらも、政治資金を愛人に突っ込んで逮捕された
元航空幕僚長とは大違いである。
それほど大きくはない豊中の家の前には常にマスコミが張り込んでいる。
前日までは僕も向こう側にいた。
あらためて、衆人環視のなか部屋に閉じこもりながら
新聞テレビでの連日の報道を目にせざるを得ない立場をおもんばかった。
僕は加害者の側なので、こんなことを言う資格などまったくないのだが、
それでもメディアスクラムに押しつぶされるご家族の心痛、
親御さんを守らなければならないという子どもたちの悲壮な決意を
実感せざるを得なかった。
理事長夫妻が命がけで取り組んできた小学校開設が風前の灯火となり、
母体である塚本幼稚園は櫛の歯が欠けるように園児が去っていっている。
森友学園は籠池泰典理事長が退任し、長女の町浪(ちなみ)さんが
後継者になると発表した。課題は多かろう。
訴訟案件にもなっている元保護者とのトラブルを一日も早く解決し、
正常化することはできるのだろうか?
14日になって大阪府が刑事告発を検討しているとの報道も飛び込んできた。
しかし、ここは要注意である。
大阪府の私学審議会は誰が見てもおかしな認可のプロセスを踏んでいる。
その部分の闇が解明されぬまま、
「籠池ファミリーという風変わりな人達の引き起こした学園事件」
というフレーミングされた形での幕引きを図ろうとするのは許されない。
政治家がかんでいるのであれば、その政治家の、もしそうでないのであれば、
みずからの覚えがめでたくなるよう忖度した役人の責任が問われなくてはならないのだ。
ビデオの収録を終えると諄子副園長が食事を用意してくれた。
温かいにゅうめんは美味しかった。
いざ辞去する段になると、諄子副園長は玄関先に土下座し、
床板に顔をこすりつけながら「ありがとうございます。よろしくお願いします」と叫んだ。
最後までオーバーリアクションは健在だった。
収録前に籠池理事長の放った言葉が印象に残っている。
「日本会議のバッジ、ほら、してないだろ。外したよ」
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回心はいくつになっても遅くはない。
洗いざらい正直に話してもらいたい、それがまことの愛国です。