画は 歌川 國貞 (三代豊國)
天明6年(1786年) ~ 元治元年(1865年)
号は、香蝶楼・一雄齋・五渡亭など 作
「おふさ 岩井杜若」 「半時九郎兵衛 市川海老蔵」
「お祭り佐七 尾上菊五郎」 です。
☆晴れたり曇ったり、寒い。
荒れ始めましたねw
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201603130000/
櫻井ジャーナル 2016.03.13
◎演説が妨害されてシークレット・サービスが壇上へ駆け上がる事態になった後、
トランプ批判の嵐
アメリカの大統領選で共和党の候補者指名争いでリードしている
ドナルド・トランプに対する攻撃が激しくなりつつある。
3月11日にはイリノイ州シカゴで開かれた集会で演説が妨害され、
シークレット・サービスのエージェントがトランプを守るために
壇上へ駆け上がるという事態になった。
☆https://www.youtube.com/watch?v=hNelSuoHzlI
Donald Trump Has Close Call in Dayton, Secret Service Steps in to Protect
トランプはエージェントを制して演説を続けたが、
その抗議を行ったのはムーブオンという団体で、
☆https://www.change.org/p/macy-s-donald-trump-stop-doing-business-
with-donald-trump-an-open-public-bigot-now
投機家のジョージ・ソロスから資金を得ているという。
この団体ではトランプが女性や少数派への平等な権利を否定していると主張、
「金曜日にシカゴで起こった暴力的な抗議活動」は、
政敵を撤退させ、ヒラリー・クリントンかバーニー・サンダースを大統領にするために
彼らがこれから行う同じような行動の前兆になるかもしれないとしている。
この団体は自らの行動を「暴力的」と表現しているが、
ライバル候補は一斉にトランプを非難、メディアも同調している。
「暴力的な抗議活動」を実行した団体ではなく、
その対象になった人物を攻撃しているわけだ。
もし、戦争に反対している団体なら「テロリスト」だというタグを付けられ、
家宅捜索、メンバー逮捕ということになっていても不思議ではない。
ムーブオンが容認しているヒラリー・クリントンは
軍需企業や金融資本を後ろ盾にしている人物で、政策は好戦的。
アメリカ軍が直接侵略するだけでなく、アル・カイダ系武装集団や
そこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)を
手先として利用して破壊と殺戮を展開する戦略を支持、
「カオスの女王」と呼ばれている。
そうした好戦的なヒラリーを批判する人は少なくない。
2011年2月にはCIAで分析官を務めた経験のあるレイ・マクガバンは
☆https://www.youtube.com/watch?v=uSiBpqk_93U
彼女がイラクやアフガニスタンへの軍事侵略をに賛成したことに抗議するため
静かに立ち上がったところ、殴打された上、逮捕されてしまった。
暴力を振るわれた痕跡はアザとして残っていた。
勿論、このときにヒラリーに対し、有力メディアは批判らしい批判をしていない。
この「二重基準」を批判する声もある。
トランプは「デマゴーグ」だと批判されている。
「計算尽くの罵詈雑言」で人気を獲得したことは事実だろうが、
政治家は多かれ少なかれそうした側面はある。
その対象がロシア、イラン、イラク、シリア、中国といった国々や
その首脳部だった場合、問題にならないだけだ。
庶民の権利を主張する人たちへの攻撃も西側では容認されてきた。
現在、アメリカでトランプを最も警戒しているのはネオコン/シオニストだ。
そのネオコンで中心グループに属しているロバート・ケーガン、
つまりビクトリア・ヌランド米国務次官補の夫は
民主党のヒラリー・クリントンを支援している。
ネオコンは以前から大きな影響力は持っていたが、
ホワイトハウスで主導権を握ったのは2001年9月11日の出来事以来。
その「9/11」とジョージ・W・ブッシュをトランプは絡めて語る。
この攻撃をアフガニスタンの洞窟にいた人びとが実行した
とする公式見解を信じていない人は少なくない。
アメリカの一部支配層がサウジアラビアやイスラエルと手を組んで実行した
と考えているひともいる。
しかも、トランプの外交政策は元DIA(国防情報局)局長の
マイケル・フリンがアドバイスしているという。
☆http://www.reuters.com/article/
us-usa-election-trump-advisor-idUSMTZSAPEC2Q6G3JRH
フリンが局長だった2012年8月にDIAはシリア情勢に関する報告書を政府に提出、
その中で反シリア政府軍の主力はサラフ主義者(ワッハーブ派)、ムスリム同胞団、
そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)であり、
西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けているとされている。
☆https://www.judicialwatch.org/wp-content/uploads/2015/05/Pg.-291-Pgs.-287-293-
JW-v-DOD-and-State-14-812-DOD-Release-2015-04-10-final-version11.pdf
しかも、退役後にフリン中将はアル・ジャジーラのに対し、
ダーイッシュの勢力が拡大したのはオバマ政権が決めた政策によると語った。
☆https://www.youtube.com/watch?t=675&v=SG3j8OYKgn4
「9/11」を利用し、アメリカの一部支配層は
1980年代に始めたCOGプロジェクトを顕在化(ファシズム化)させ、
1991年にネオコンが計画した軍事侵略を開始した。
その過程でアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュを、ある時は過激な「敵役」、
ある時は穏健な「味方」として利用してきた。
トランプはこの流れを示唆している。
こうしたことに加え、ネオコンにとってトランプが厄介なのは、
彼が富豪で買収が難しいということ。 立場としては鳩山由紀夫と似ている。
残された手段は脅し、そして最終手段は暗殺だろうが、
トランプには軍や情報機関の一部、恐らく支配層の一部がついている可能性があり、
簡単ではない。
國貞、二枚目、
「名妓三十六佳撰 勝山 十一」です。
沈黙は鉛でしかない、
◆http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48104
週刊現代 2016年03月10日(木)
◎小保方晴子さんに「読者からの手紙」続々
~『あの日』が26万部のベストセラーに!
2年近い沈黙を破って、突如として世に問われた小保方さんの手記。
彼女を信じていた人も、そうでない人も、
「この本がきわめて重要な証言だ」という点は一致している。
あなたなら、どう読むか。
☆「読み終えると同時に涙があふれました」
「あの日に戻れるよ、と神様に言われたら、
私はこれまでの人生のどの日を選ぶだろうか。
一体、いつからやり直せば、
この一連の騒動を起こすことがなかったのかと考えると、
自分が生まれた日さえも、呪われた日のように思えます」
こう書き出された、小保方晴子さんの手記『あの日』が世に出て、
早くも1ヵ月が経った。
発行部数は26万部を超える勢いで、いまだに大きな反響が止んでいない。
「これは、現代の『魔女狩り』である」(青森県の男性)
「この一連の騒動に感じていた”違和感”の答えがわかったように思います」
(沖縄県の40代男性)
「読み終えると同時に涙があふれました。
よく頑張った、生きていてよかったと思いました」(50代女性)
2月21日付朝日新聞朝刊掲載の『あの日』の広告で紹介された、読者の声だ。
本書の担当部署のもとには、今も連日、
膨大な数のハガキや手紙、メールが届き続けている。
実は、そうした読者の声のうち、95%以上は、
「小保方さんには、今おかれた辛い状況を乗り越え、研究者として再起してほしい」
「これまで、いかに一方的な報道にもとづいて
小保方さんが断罪されてきたのか、よくわかった」
そして、
「なぜ本書の中で小保方さんに名指しで非難されている共同研究者らは、
何も話そうとしないのか」
といった、小保方さんの境遇に共感を寄せるものや、
「STAP細胞」をめぐる騒動の真相究明を願うものである。
手記を刊行する以前、小保方さんが受けていた大バッシングはいったい何だったのか、
と見紛うほどに、彼女を肯定する意見が圧倒的多数を占めるのだ。
小保方さんがその中心にいた、'14年1月以降のいわゆる「STAP騒動」のときには、
日本中が歓喜の頂点から絶望のどん底へ突き落とされた。
同年8月、小保方さんの上司にあたる
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター副センター長の
笹井芳樹氏が自殺を遂げると、追及はいっそう小保方さんに集中した。
しかし、そんな狂騒の中で、内心、少なからぬ人がこう思っていた。
小保方さんのことを、少なくとも一度は、日本中が信じたはずではなかったのか。
彼女は捏造を繰り返し、研究者としてのし上がることだけを考えて行動してきた、
本当にどうしようもない「悪人」なのだろうか――。
『あの日』の刊行まで、小保方さんは体調不良を理由に口を閉ざしてきた。
彼女の肉声を待ちわびていた人々が、本書を読んで「わが意を得たり」と叫ぶ声は、
ネット上でも数多く寄せられている。
ネット書店最大手・Amazonにおける『あの日』のレビュー数は、
2月25日時点で574件で、そのうち330件以上が最高評価の「☆5つ」。
一部を紹介しよう(以下、山カッコの中はAmazonレビューより。すべて原文ママ)。
〈 この本に書かれている内容に対して、理研・若山さん・ジャーナリストの皆さんは
きちんと説明する必要があると思います。
その回答が、この本を読んで不信を抱いている大勢の方達を納得させるものでなければ、
その大勢の方達は、この本を信じることになるでしょう。僕もその1人です 〉
〈 一気に読みました。最後は涙が止まりませんでした。
過酷で、理不尽で、救いがありません。あまりの無念さに胸が痛くなりました 〉
☆叩く人たちの心理
レビューの中で多くの読者が言及しているのが、
「事件以後、小保方さん一人にすべての罪を負わせようとした、
日本社会の異常さ」についてだ。
〈 著者に対する誹謗中傷は、常軌を逸してました。
そこまで攻撃する権利が、あるのでしょうか。
まるで、日頃のうっぷんや人生に対するうらみつらみを、
彼女一人にぶつけているように見えました 〉
〈 善にみなされると徹底的に善とされ、悪にみなされると徹底的に悪とされる。
(中略)初めは善と思い込んでいたものに疑いがかかると、
手のひらを返して叩きまくる 〉
確かにこうした傾向は、小保方さんに対してだけでなく、
スキャンダルの渦中にはまりこんだ著名人に対して、
近年顕著にみられるようになった。
著書に『他人を非難してばかりいる人たち』(幻冬舎新書)がある、
精神科医の岩波明氏が言う。
「小保方さんは、割烹着を着て研究室で撮影を受けていたときから、
理研が『アイドル』として売り出そうとしているのが透けて見えました。
ですから彼女のことを、世間は科学者ではなく芸能人やタレントの枠で
とらえてしまったのでしょう。
彼女のことを叩いている人の多くは、本職の研究者の方々を除けば、
小保方さんに本気で怒っているわけではない。
ただ彼女を断罪することで快感を得て、『自分は何を言っても許される』
『自分には有名人を裁く権利がある』という万能感に浸っているだけです」
事実、Amazonのレビューで、330件超の「☆5つ」に次いで多いのは、
最低評価の「☆1つ」、約130件である。
『あの日』の評価が、読む人によって「最高の本」と「最低の本」の
両極端に分かれるというのは、何とも興味深い現象だ。
☆全肯定か、全否定か
もちろん「☆1つ」をつけた読者の中には、理研による検証論文や
他の文献と『あの日』を比較し、論理的に矛盾を指摘している人もいる。
「小保方さんは手記ではなく、科学論文で自らの正当性を示すべきではないのか」
という声も、うなずける。
しかしながら、「読む価値もない」「虚言癖の人物が妄想を綴った本」
「すべてが作り話」といった、小保方さんと本書を全否定するような意見も散見される。
脳科学者の茂木健一郎氏は、こう違和感を語った。
「僕自身は、『科学史を振り返ると、たった一人が唱えていた異説が
革新的発見だったこともある』という事実を踏まえて、
小保方さんを全否定はできないという立場です。
しかし、なぜか多くの人が、小保方さんに対しては感情的に反応してしまう。
だから、『全肯定か、全否定か』というように両極端に意見が分かれてしまうのでしょう」
では、その理由は何だろうか。茂木氏が続ける。
「人は感情的になると、自分の意見に合う証拠だけを見て、
自分に有利な解釈をするようになる。
小保方さんに関しても、多くの人は、最初に『感情』があるのだと思います。
例えば、最初の印象で『女であることを武器にして出世した、けしからんやつだ』
という評価を固めた人は、それに合致する情報だけを集めてしまい、
当の小保方さんが語ることに耳を貸さなくなっている。
ネット社会の今は、冷静な意見が潰され、極端な意見ばかりが目立つ世の中です。
『極端な意見が多数派を占めているように見え、中庸な人まで流されて極端な意見になる』
という現象が起きているのだと思います」
『あの日』の中では、あくまで「小保方さんの視点から」ではあるが、
彼女の上司であり共同研究者だった、若山照彦・山梨大学教授が、
STAP細胞の実験・論文作成においていかに大きな役割を果たしていたか、
そしてSTAP細胞捏造疑惑の浮上後、いかに責任を逃れようとしたかも
具体的に記されている。
例えば、STAP細胞に関する論文を撤回するか否か、
関係者が協議を進める箇所の描写だ。
「撤回理由書は笹井先生が用意してくれた。しかし、その後若山先生から、
『エラーの修正で済んでしまいそうな表現なので、撤回の必要性が弱い気がします。
すこし僕の思ったことを追加してみます』との連絡が入った。
一体なぜ修正で済んでしまってはいけないのか理解できず、
必死に撤回しようとする若山先生を見て、
一緒に実験をしていた日々を思い出し悲しかった。
(中略)
(若山氏のメールの)内容は、
STAP幹細胞が 若山研にはいなかったマウスの系統で作製されたものだったなど、
私がまったく知らない情報が大量に盛り込まれており、
驚きのあまり言葉を失うものだった」
こうした事実関係についての記述を読むかぎり、
「小保方さんだけがウソをついている」とは考えにくい。
関係者の多くが実名で登場している以上、その中の誰かが反論すれば、
彼女の証言は崩れてしまうはずだからだ。
しかし若山氏をはじめ、事件の核心を知る人々はいまだ沈黙を守り、
説明責任を果たしていない。
☆読む人の心を映す鏡
前出の岩波氏も、小保方さんのみに責任を負わせる風潮に、
医師の視点から異論を述べた。
「ふつう、論文の共著者には、不祥事があった場合は連帯責任があります。
『私はこの実験のここからここまでしかやっていないので、不正については知りません』
という言い訳は通りませんから、若山氏らからも何らかの説明が必要でしょう。
それに、『世紀の発見』といわれた科学論文が、再現性が認められずボツになる、
というのは、『ネイチャー』に載るようなレベルでも決して珍しいことではありません。
精神医学界でもしばしば『自閉症の原因遺伝子が見つかった』といった
画期的論文が発表されますが、大半は再現できず、消えていきます。
世間が小保方さんに過剰な期待を寄せ、『STAP=小保方さん』という図式を
作り上げてしまったことが、そのまま過剰なバッシングに
形を変えていったのではないでしょうか」
小保方さん自身、STAP細胞に関する研究論文での画像の切り貼りや、
早稲田大学に提出した博士論文での「コピペ」に関して、
『あの日』の中で否定しているわけではない。
彼女の行為を、許せない人もいるだろう。
それでも、『あの日』が多くの読者の心を強く揺さぶるのは、
「彼女一人を、スケープゴートにしていいのか」という、
誰もが心の奥底で感じている「疾しさ」を、本書が呼び起こすからではないか。
最後にもう一つ、読者の声を紹介したい。
〈 小保方さんの本を読んだ話を何人かの知人に話したが、みんな一様に反応は厳しい。
小保方さんの「人となり」に対するバッシングがすごくて
本の話をすること自体がむずかしい。
もう科学者としての道具をすべて剥ぎ取られ消された人だ。
(中略)
どうして、こんなに本気でやっつける必要があるのかな。
小保方さんの何が、人をこんなに不安にさせるんだろう 〉
『あの日』は、読む人の心を映す鏡のような本だ。
本書を虚心坦懐に読まずして、STAP騒動を語ることはできない。
國貞、三枚目、
「五節句之内 弥生 与三郎 於富」です。
トランプが勝つw
◆http://melma.com/backnumber_45206_6341503/
宮崎正弘の国際ニュース・早読み 発行日:3/14
かくも夥しき「反ヒラリー」票。「反トランプ」票のゆくえ
二大政党は周期的再編期にはいった
****************************************
民主党のなかの反ヒラリー勢力は、想像以上に強い。
もしサンダースが正式に候補者になれないと判明すれば、
かれらはトランプへ流れるか、第三候補を擁立するか。
いずれにしてもバーニー・サンダースがユダヤ人であるという人種的要因は、
全体の流れには無関係である。
民主党の最大の支持母体で、労組の牙城でもあり、党の中枢を担ったミシガン州で、
ヒラリーが惜敗する番狂わせがおきた。
近未来の民主党の運命をシンポライズしているようである。
また民主党員は前回選挙から30%、その登録員数が減少している。
民主党支持者の構造的激変はリベラリズムへの疑問、
グローバリズムへの反撥が拡がったという事由もあるが、
どうやら最大の理由は若者の民主党離れである。
最たるものは大学授業料で、平均5万ドル、ハーバード大学の大学院は7万ドル。
富裕層ならいざ知らず、一般家庭ではまかないきれない額である。
奨学金、学生ローンが花盛りとなり、しかし就労しても、返済に時間がかかる。
ローンが支払えない世代が急増した。
これが最大のネック、だから大学授業料の減額をとなえるヒラリーより、
「無料化」を叫ぶサンダースへ票が流れる。
イスラムの排斥、メキシコの不法移民を取り締まれと叫ぶトランプへ
大量の批判票がでるのはヒスパニック、チカノ(メキシコ系アメリカ人)
の多いカリフォルニアでの予備選である。
ならば大票田のニューヨークやニュージャージー州はいかなる反応をするだろうか。
「反知性主義」としてトランプを非難するリベラルなメディア、
ならびに共和党主流派によって構成される「反トランプ」勢力は、
もしトランプが正式候補となれば、急先鋒のネオコンなどは、ヒラリーへ一部が流れ、
ほかはどうするか。
棄権か、あるいは独自候補を茶会は立てるだろうか。
いずれにしても均衡状況がつづいた二大政党は不安定な均衡に陥る。
▼政党間のスィング現象は周期的におきている
民主党と共和党という二大政党は、その組織構成員が周期的に大きく変動する。
げんにヒラリーは学生時代に共和党支持者だったし、
トランプは一時期、民主党だった。
政治状況の激変により、周期的に
両党の支持勢力、支持基盤にスィング現象が起こるのだ。
どだい、現有共和党の党員は 半世紀前には民主党支持者が多かった。
大量に民主党から共和党への鞍替えが起きたのだ。
1932年、世界大恐慌のあおりを受けて共和党員が民主党へ鞍替えした。
共和党が強かったニューイングランドは、カソリックの強力な地盤でもあったが、
労働者の多くが民主党へ投票した。
特徴は同一の人種が集中する地域、階級的にも似通った人々が集中する選挙区で、
このようなパターンが繰り返される。
第二次世界大戦のあと、共和党へ復帰する民主党員が目立った。
これは戦争や大不況という情況に遭遇したときに
イデオロギー的要素によって、スィング現象がおこりうるもので、
1950年代に、周期的回帰でもあるかのように政党支持が変わる。
1960年代、市民権をめぐる論争で、南部、北部の白人集中した選挙区では
ごっそりと民主党支持者が共和党へ流れ、ニクソン政権が実現する。
70年代の反戦、ヒッピー運動は、逆に共和党人気にかげりがでた。
同じように2001年9月11日のNYテロは、
社会の安定と秩序をいう共和党に有利に作用したし、
その後のイラク、アフガニスタンへの介入と失敗は
民主党支持者を増やしたものの、長続きはしなかった。
こんかいの大統領選挙は、従来的な政党に色分けも イデオロギー的要素も、
階級、所得格差、外国への不満 という党派を超えた要素によって 大きく左右されている。
◆書評
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国人の歴史家が古代から残忍な国民性をあばく
たとえば明は「ごろつき王朝」であった事実の検証
♪
張宏傑『中国国民性の歴史的変遷(専制主義と名誉意識)』(集広舎)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
浩瀚な書物なので、翻訳者は四人いる。
小林一美、夛田狷介、土屋紀義、藤谷浩悦の各氏、何れも中国学者だ。
中国人の国民性というのは多用多彩であり、
そもそも中国は国家ではなく、王朝であり、地域的特徴が強すぎるため、
総括的な国民性というのは存在しない筈である。
だから評者(宮崎)などは『出身地でわかる中国人』(PHP新書)や
『出身地を知らないと中国人は分からない』(ワック)などといった本を書いた。
北京は愛国という概念が唯一通じる特殊地域で、
『愛国』なる商売もみごとに成り立つ。
上海は、国際感覚があり、つねに反北京である。
この上海人脈が過去二十年にわたり中国を壟断した。
だから拝金主義が蔓延したのである。
広東人は朝から晩まで金儲けにしか関心がない。
湖南は乱暴者が多く、安徽省はやや正直な人も目立つ。
四川省は独立不羈の根性があるなどと、地域別の色分けをしたのが拙著だったが、
うってかわって本書は「中国人の国民性」という、
つかみ所のない領域に足を踏み入れて、名誉とか品位とか、
かれらにとって架空の概念を論じているのだから、反面で興味をそそられた。
著者の張氏は、これを古代からの「専制主義」にもとめ、
近代になって梁啓超、魯迅、胡適、孫文から蒋介石、毛沢東へと繋がる
政治思想を再検討してゆくなかで、
「名誉」を意識する動機、あるいは「品位」を意識した考え方を検証している。
梁啓超、魯迅、胡適、孫文、蒋介石、毛沢東と、
いずれの人物も「岩波新書」が列伝を出したような有名人である。
ま、それはそれとして、「明」を、著者がいかに位置づけるか。
それがじつに面白いのである。
すなわち明とは「ごろつき王朝」だと断言するのだから、
うすうすそうだろうとは思っていたが
(ついでにいえば現在の毛沢東王朝後期もごろつき集団の独裁である)、
中国人歴史家から、断定されると、二重に納得がいく。
「明代の国民性」は「ごろつき」「ならず者」で、
最大の特徴と言えば「殆どの全ての社会階層が『ゴロツキ』の様相を呈していた」
永楽帝は「表面的には正義感があり仁愛を装って
唐の太宗を大いに真似ていたが、実は骨の髄からのならず者だった」
その子孫たちも侵略、略奪、燎奪を繰り返し、
恐怖の政治を加速させ、そして縦横にスパイ機関をつくって官吏を監視した。
それが「錦衣衛」である。
*錦衣衛(きんいえい)は、明朝の秘密警察・軍事組織。
本書は詳細にわたり、かれらが行った略奪、拷問、殺戮、そして大虐殺のさまを描く。
小説家がえがく架空の話ではなく、日本人からみれば想像を絶する残虐性が、
リアルに語られている。
蛇足だが翻訳者を代表する解説を読んで驚いた。
自虐史観の持ち主のようで、現実を無視したイデオロギー的解釈で
日中関係を議論されている。
とここまで書いてきた新聞をみたら
次期駐北京大使は外務省チャイナスクールから撰ばれた由である。
↑
おぞまし、々。
天明6年(1786年) ~ 元治元年(1865年)
号は、香蝶楼・一雄齋・五渡亭など 作
「おふさ 岩井杜若」 「半時九郎兵衛 市川海老蔵」
「お祭り佐七 尾上菊五郎」 です。
☆晴れたり曇ったり、寒い。
荒れ始めましたねw
◆http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201603130000/
櫻井ジャーナル 2016.03.13
◎演説が妨害されてシークレット・サービスが壇上へ駆け上がる事態になった後、
トランプ批判の嵐
アメリカの大統領選で共和党の候補者指名争いでリードしている
ドナルド・トランプに対する攻撃が激しくなりつつある。
3月11日にはイリノイ州シカゴで開かれた集会で演説が妨害され、
シークレット・サービスのエージェントがトランプを守るために
壇上へ駆け上がるという事態になった。
☆https://www.youtube.com/watch?v=hNelSuoHzlI
Donald Trump Has Close Call in Dayton, Secret Service Steps in to Protect
トランプはエージェントを制して演説を続けたが、
その抗議を行ったのはムーブオンという団体で、
☆https://www.change.org/p/macy-s-donald-trump-stop-doing-business-
with-donald-trump-an-open-public-bigot-now
投機家のジョージ・ソロスから資金を得ているという。
この団体ではトランプが女性や少数派への平等な権利を否定していると主張、
「金曜日にシカゴで起こった暴力的な抗議活動」は、
政敵を撤退させ、ヒラリー・クリントンかバーニー・サンダースを大統領にするために
彼らがこれから行う同じような行動の前兆になるかもしれないとしている。
この団体は自らの行動を「暴力的」と表現しているが、
ライバル候補は一斉にトランプを非難、メディアも同調している。
「暴力的な抗議活動」を実行した団体ではなく、
その対象になった人物を攻撃しているわけだ。
もし、戦争に反対している団体なら「テロリスト」だというタグを付けられ、
家宅捜索、メンバー逮捕ということになっていても不思議ではない。
ムーブオンが容認しているヒラリー・クリントンは
軍需企業や金融資本を後ろ盾にしている人物で、政策は好戦的。
アメリカ軍が直接侵略するだけでなく、アル・カイダ系武装集団や
そこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)を
手先として利用して破壊と殺戮を展開する戦略を支持、
「カオスの女王」と呼ばれている。
そうした好戦的なヒラリーを批判する人は少なくない。
2011年2月にはCIAで分析官を務めた経験のあるレイ・マクガバンは
☆https://www.youtube.com/watch?v=uSiBpqk_93U
彼女がイラクやアフガニスタンへの軍事侵略をに賛成したことに抗議するため
静かに立ち上がったところ、殴打された上、逮捕されてしまった。
暴力を振るわれた痕跡はアザとして残っていた。
勿論、このときにヒラリーに対し、有力メディアは批判らしい批判をしていない。
この「二重基準」を批判する声もある。
トランプは「デマゴーグ」だと批判されている。
「計算尽くの罵詈雑言」で人気を獲得したことは事実だろうが、
政治家は多かれ少なかれそうした側面はある。
その対象がロシア、イラン、イラク、シリア、中国といった国々や
その首脳部だった場合、問題にならないだけだ。
庶民の権利を主張する人たちへの攻撃も西側では容認されてきた。
現在、アメリカでトランプを最も警戒しているのはネオコン/シオニストだ。
そのネオコンで中心グループに属しているロバート・ケーガン、
つまりビクトリア・ヌランド米国務次官補の夫は
民主党のヒラリー・クリントンを支援している。
ネオコンは以前から大きな影響力は持っていたが、
ホワイトハウスで主導権を握ったのは2001年9月11日の出来事以来。
その「9/11」とジョージ・W・ブッシュをトランプは絡めて語る。
この攻撃をアフガニスタンの洞窟にいた人びとが実行した
とする公式見解を信じていない人は少なくない。
アメリカの一部支配層がサウジアラビアやイスラエルと手を組んで実行した
と考えているひともいる。
しかも、トランプの外交政策は元DIA(国防情報局)局長の
マイケル・フリンがアドバイスしているという。
☆http://www.reuters.com/article/
us-usa-election-trump-advisor-idUSMTZSAPEC2Q6G3JRH
フリンが局長だった2012年8月にDIAはシリア情勢に関する報告書を政府に提出、
その中で反シリア政府軍の主力はサラフ主義者(ワッハーブ派)、ムスリム同胞団、
そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)であり、
西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けているとされている。
☆https://www.judicialwatch.org/wp-content/uploads/2015/05/Pg.-291-Pgs.-287-293-
JW-v-DOD-and-State-14-812-DOD-Release-2015-04-10-final-version11.pdf
しかも、退役後にフリン中将はアル・ジャジーラのに対し、
ダーイッシュの勢力が拡大したのはオバマ政権が決めた政策によると語った。
☆https://www.youtube.com/watch?t=675&v=SG3j8OYKgn4
「9/11」を利用し、アメリカの一部支配層は
1980年代に始めたCOGプロジェクトを顕在化(ファシズム化)させ、
1991年にネオコンが計画した軍事侵略を開始した。
その過程でアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュを、ある時は過激な「敵役」、
ある時は穏健な「味方」として利用してきた。
トランプはこの流れを示唆している。
こうしたことに加え、ネオコンにとってトランプが厄介なのは、
彼が富豪で買収が難しいということ。 立場としては鳩山由紀夫と似ている。
残された手段は脅し、そして最終手段は暗殺だろうが、
トランプには軍や情報機関の一部、恐らく支配層の一部がついている可能性があり、
簡単ではない。
國貞、二枚目、
「名妓三十六佳撰 勝山 十一」です。
沈黙は鉛でしかない、
◆http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48104
週刊現代 2016年03月10日(木)
◎小保方晴子さんに「読者からの手紙」続々
~『あの日』が26万部のベストセラーに!
2年近い沈黙を破って、突如として世に問われた小保方さんの手記。
彼女を信じていた人も、そうでない人も、
「この本がきわめて重要な証言だ」という点は一致している。
あなたなら、どう読むか。
☆「読み終えると同時に涙があふれました」
「あの日に戻れるよ、と神様に言われたら、
私はこれまでの人生のどの日を選ぶだろうか。
一体、いつからやり直せば、
この一連の騒動を起こすことがなかったのかと考えると、
自分が生まれた日さえも、呪われた日のように思えます」
こう書き出された、小保方晴子さんの手記『あの日』が世に出て、
早くも1ヵ月が経った。
発行部数は26万部を超える勢いで、いまだに大きな反響が止んでいない。
「これは、現代の『魔女狩り』である」(青森県の男性)
「この一連の騒動に感じていた”違和感”の答えがわかったように思います」
(沖縄県の40代男性)
「読み終えると同時に涙があふれました。
よく頑張った、生きていてよかったと思いました」(50代女性)
2月21日付朝日新聞朝刊掲載の『あの日』の広告で紹介された、読者の声だ。
本書の担当部署のもとには、今も連日、
膨大な数のハガキや手紙、メールが届き続けている。
実は、そうした読者の声のうち、95%以上は、
「小保方さんには、今おかれた辛い状況を乗り越え、研究者として再起してほしい」
「これまで、いかに一方的な報道にもとづいて
小保方さんが断罪されてきたのか、よくわかった」
そして、
「なぜ本書の中で小保方さんに名指しで非難されている共同研究者らは、
何も話そうとしないのか」
といった、小保方さんの境遇に共感を寄せるものや、
「STAP細胞」をめぐる騒動の真相究明を願うものである。
手記を刊行する以前、小保方さんが受けていた大バッシングはいったい何だったのか、
と見紛うほどに、彼女を肯定する意見が圧倒的多数を占めるのだ。
小保方さんがその中心にいた、'14年1月以降のいわゆる「STAP騒動」のときには、
日本中が歓喜の頂点から絶望のどん底へ突き落とされた。
同年8月、小保方さんの上司にあたる
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター副センター長の
笹井芳樹氏が自殺を遂げると、追及はいっそう小保方さんに集中した。
しかし、そんな狂騒の中で、内心、少なからぬ人がこう思っていた。
小保方さんのことを、少なくとも一度は、日本中が信じたはずではなかったのか。
彼女は捏造を繰り返し、研究者としてのし上がることだけを考えて行動してきた、
本当にどうしようもない「悪人」なのだろうか――。
『あの日』の刊行まで、小保方さんは体調不良を理由に口を閉ざしてきた。
彼女の肉声を待ちわびていた人々が、本書を読んで「わが意を得たり」と叫ぶ声は、
ネット上でも数多く寄せられている。
ネット書店最大手・Amazonにおける『あの日』のレビュー数は、
2月25日時点で574件で、そのうち330件以上が最高評価の「☆5つ」。
一部を紹介しよう(以下、山カッコの中はAmazonレビューより。すべて原文ママ)。
〈 この本に書かれている内容に対して、理研・若山さん・ジャーナリストの皆さんは
きちんと説明する必要があると思います。
その回答が、この本を読んで不信を抱いている大勢の方達を納得させるものでなければ、
その大勢の方達は、この本を信じることになるでしょう。僕もその1人です 〉
〈 一気に読みました。最後は涙が止まりませんでした。
過酷で、理不尽で、救いがありません。あまりの無念さに胸が痛くなりました 〉
☆叩く人たちの心理
レビューの中で多くの読者が言及しているのが、
「事件以後、小保方さん一人にすべての罪を負わせようとした、
日本社会の異常さ」についてだ。
〈 著者に対する誹謗中傷は、常軌を逸してました。
そこまで攻撃する権利が、あるのでしょうか。
まるで、日頃のうっぷんや人生に対するうらみつらみを、
彼女一人にぶつけているように見えました 〉
〈 善にみなされると徹底的に善とされ、悪にみなされると徹底的に悪とされる。
(中略)初めは善と思い込んでいたものに疑いがかかると、
手のひらを返して叩きまくる 〉
確かにこうした傾向は、小保方さんに対してだけでなく、
スキャンダルの渦中にはまりこんだ著名人に対して、
近年顕著にみられるようになった。
著書に『他人を非難してばかりいる人たち』(幻冬舎新書)がある、
精神科医の岩波明氏が言う。
「小保方さんは、割烹着を着て研究室で撮影を受けていたときから、
理研が『アイドル』として売り出そうとしているのが透けて見えました。
ですから彼女のことを、世間は科学者ではなく芸能人やタレントの枠で
とらえてしまったのでしょう。
彼女のことを叩いている人の多くは、本職の研究者の方々を除けば、
小保方さんに本気で怒っているわけではない。
ただ彼女を断罪することで快感を得て、『自分は何を言っても許される』
『自分には有名人を裁く権利がある』という万能感に浸っているだけです」
事実、Amazonのレビューで、330件超の「☆5つ」に次いで多いのは、
最低評価の「☆1つ」、約130件である。
『あの日』の評価が、読む人によって「最高の本」と「最低の本」の
両極端に分かれるというのは、何とも興味深い現象だ。
☆全肯定か、全否定か
もちろん「☆1つ」をつけた読者の中には、理研による検証論文や
他の文献と『あの日』を比較し、論理的に矛盾を指摘している人もいる。
「小保方さんは手記ではなく、科学論文で自らの正当性を示すべきではないのか」
という声も、うなずける。
しかしながら、「読む価値もない」「虚言癖の人物が妄想を綴った本」
「すべてが作り話」といった、小保方さんと本書を全否定するような意見も散見される。
脳科学者の茂木健一郎氏は、こう違和感を語った。
「僕自身は、『科学史を振り返ると、たった一人が唱えていた異説が
革新的発見だったこともある』という事実を踏まえて、
小保方さんを全否定はできないという立場です。
しかし、なぜか多くの人が、小保方さんに対しては感情的に反応してしまう。
だから、『全肯定か、全否定か』というように両極端に意見が分かれてしまうのでしょう」
では、その理由は何だろうか。茂木氏が続ける。
「人は感情的になると、自分の意見に合う証拠だけを見て、
自分に有利な解釈をするようになる。
小保方さんに関しても、多くの人は、最初に『感情』があるのだと思います。
例えば、最初の印象で『女であることを武器にして出世した、けしからんやつだ』
という評価を固めた人は、それに合致する情報だけを集めてしまい、
当の小保方さんが語ることに耳を貸さなくなっている。
ネット社会の今は、冷静な意見が潰され、極端な意見ばかりが目立つ世の中です。
『極端な意見が多数派を占めているように見え、中庸な人まで流されて極端な意見になる』
という現象が起きているのだと思います」
『あの日』の中では、あくまで「小保方さんの視点から」ではあるが、
彼女の上司であり共同研究者だった、若山照彦・山梨大学教授が、
STAP細胞の実験・論文作成においていかに大きな役割を果たしていたか、
そしてSTAP細胞捏造疑惑の浮上後、いかに責任を逃れようとしたかも
具体的に記されている。
例えば、STAP細胞に関する論文を撤回するか否か、
関係者が協議を進める箇所の描写だ。
「撤回理由書は笹井先生が用意してくれた。しかし、その後若山先生から、
『エラーの修正で済んでしまいそうな表現なので、撤回の必要性が弱い気がします。
すこし僕の思ったことを追加してみます』との連絡が入った。
一体なぜ修正で済んでしまってはいけないのか理解できず、
必死に撤回しようとする若山先生を見て、
一緒に実験をしていた日々を思い出し悲しかった。
(中略)
(若山氏のメールの)内容は、
STAP幹細胞が 若山研にはいなかったマウスの系統で作製されたものだったなど、
私がまったく知らない情報が大量に盛り込まれており、
驚きのあまり言葉を失うものだった」
こうした事実関係についての記述を読むかぎり、
「小保方さんだけがウソをついている」とは考えにくい。
関係者の多くが実名で登場している以上、その中の誰かが反論すれば、
彼女の証言は崩れてしまうはずだからだ。
しかし若山氏をはじめ、事件の核心を知る人々はいまだ沈黙を守り、
説明責任を果たしていない。
☆読む人の心を映す鏡
前出の岩波氏も、小保方さんのみに責任を負わせる風潮に、
医師の視点から異論を述べた。
「ふつう、論文の共著者には、不祥事があった場合は連帯責任があります。
『私はこの実験のここからここまでしかやっていないので、不正については知りません』
という言い訳は通りませんから、若山氏らからも何らかの説明が必要でしょう。
それに、『世紀の発見』といわれた科学論文が、再現性が認められずボツになる、
というのは、『ネイチャー』に載るようなレベルでも決して珍しいことではありません。
精神医学界でもしばしば『自閉症の原因遺伝子が見つかった』といった
画期的論文が発表されますが、大半は再現できず、消えていきます。
世間が小保方さんに過剰な期待を寄せ、『STAP=小保方さん』という図式を
作り上げてしまったことが、そのまま過剰なバッシングに
形を変えていったのではないでしょうか」
小保方さん自身、STAP細胞に関する研究論文での画像の切り貼りや、
早稲田大学に提出した博士論文での「コピペ」に関して、
『あの日』の中で否定しているわけではない。
彼女の行為を、許せない人もいるだろう。
それでも、『あの日』が多くの読者の心を強く揺さぶるのは、
「彼女一人を、スケープゴートにしていいのか」という、
誰もが心の奥底で感じている「疾しさ」を、本書が呼び起こすからではないか。
最後にもう一つ、読者の声を紹介したい。
〈 小保方さんの本を読んだ話を何人かの知人に話したが、みんな一様に反応は厳しい。
小保方さんの「人となり」に対するバッシングがすごくて
本の話をすること自体がむずかしい。
もう科学者としての道具をすべて剥ぎ取られ消された人だ。
(中略)
どうして、こんなに本気でやっつける必要があるのかな。
小保方さんの何が、人をこんなに不安にさせるんだろう 〉
『あの日』は、読む人の心を映す鏡のような本だ。
本書を虚心坦懐に読まずして、STAP騒動を語ることはできない。
國貞、三枚目、
「五節句之内 弥生 与三郎 於富」です。
トランプが勝つw
◆http://melma.com/backnumber_45206_6341503/
宮崎正弘の国際ニュース・早読み 発行日:3/14
かくも夥しき「反ヒラリー」票。「反トランプ」票のゆくえ
二大政党は周期的再編期にはいった
****************************************
民主党のなかの反ヒラリー勢力は、想像以上に強い。
もしサンダースが正式に候補者になれないと判明すれば、
かれらはトランプへ流れるか、第三候補を擁立するか。
いずれにしてもバーニー・サンダースがユダヤ人であるという人種的要因は、
全体の流れには無関係である。
民主党の最大の支持母体で、労組の牙城でもあり、党の中枢を担ったミシガン州で、
ヒラリーが惜敗する番狂わせがおきた。
近未来の民主党の運命をシンポライズしているようである。
また民主党員は前回選挙から30%、その登録員数が減少している。
民主党支持者の構造的激変はリベラリズムへの疑問、
グローバリズムへの反撥が拡がったという事由もあるが、
どうやら最大の理由は若者の民主党離れである。
最たるものは大学授業料で、平均5万ドル、ハーバード大学の大学院は7万ドル。
富裕層ならいざ知らず、一般家庭ではまかないきれない額である。
奨学金、学生ローンが花盛りとなり、しかし就労しても、返済に時間がかかる。
ローンが支払えない世代が急増した。
これが最大のネック、だから大学授業料の減額をとなえるヒラリーより、
「無料化」を叫ぶサンダースへ票が流れる。
イスラムの排斥、メキシコの不法移民を取り締まれと叫ぶトランプへ
大量の批判票がでるのはヒスパニック、チカノ(メキシコ系アメリカ人)
の多いカリフォルニアでの予備選である。
ならば大票田のニューヨークやニュージャージー州はいかなる反応をするだろうか。
「反知性主義」としてトランプを非難するリベラルなメディア、
ならびに共和党主流派によって構成される「反トランプ」勢力は、
もしトランプが正式候補となれば、急先鋒のネオコンなどは、ヒラリーへ一部が流れ、
ほかはどうするか。
棄権か、あるいは独自候補を茶会は立てるだろうか。
いずれにしても均衡状況がつづいた二大政党は不安定な均衡に陥る。
▼政党間のスィング現象は周期的におきている
民主党と共和党という二大政党は、その組織構成員が周期的に大きく変動する。
げんにヒラリーは学生時代に共和党支持者だったし、
トランプは一時期、民主党だった。
政治状況の激変により、周期的に
両党の支持勢力、支持基盤にスィング現象が起こるのだ。
どだい、現有共和党の党員は 半世紀前には民主党支持者が多かった。
大量に民主党から共和党への鞍替えが起きたのだ。
1932年、世界大恐慌のあおりを受けて共和党員が民主党へ鞍替えした。
共和党が強かったニューイングランドは、カソリックの強力な地盤でもあったが、
労働者の多くが民主党へ投票した。
特徴は同一の人種が集中する地域、階級的にも似通った人々が集中する選挙区で、
このようなパターンが繰り返される。
第二次世界大戦のあと、共和党へ復帰する民主党員が目立った。
これは戦争や大不況という情況に遭遇したときに
イデオロギー的要素によって、スィング現象がおこりうるもので、
1950年代に、周期的回帰でもあるかのように政党支持が変わる。
1960年代、市民権をめぐる論争で、南部、北部の白人集中した選挙区では
ごっそりと民主党支持者が共和党へ流れ、ニクソン政権が実現する。
70年代の反戦、ヒッピー運動は、逆に共和党人気にかげりがでた。
同じように2001年9月11日のNYテロは、
社会の安定と秩序をいう共和党に有利に作用したし、
その後のイラク、アフガニスタンへの介入と失敗は
民主党支持者を増やしたものの、長続きはしなかった。
こんかいの大統領選挙は、従来的な政党に色分けも イデオロギー的要素も、
階級、所得格差、外国への不満 という党派を超えた要素によって 大きく左右されている。
◆書評
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国人の歴史家が古代から残忍な国民性をあばく
たとえば明は「ごろつき王朝」であった事実の検証
♪
張宏傑『中国国民性の歴史的変遷(専制主義と名誉意識)』(集広舎)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
浩瀚な書物なので、翻訳者は四人いる。
小林一美、夛田狷介、土屋紀義、藤谷浩悦の各氏、何れも中国学者だ。
中国人の国民性というのは多用多彩であり、
そもそも中国は国家ではなく、王朝であり、地域的特徴が強すぎるため、
総括的な国民性というのは存在しない筈である。
だから評者(宮崎)などは『出身地でわかる中国人』(PHP新書)や
『出身地を知らないと中国人は分からない』(ワック)などといった本を書いた。
北京は愛国という概念が唯一通じる特殊地域で、
『愛国』なる商売もみごとに成り立つ。
上海は、国際感覚があり、つねに反北京である。
この上海人脈が過去二十年にわたり中国を壟断した。
だから拝金主義が蔓延したのである。
広東人は朝から晩まで金儲けにしか関心がない。
湖南は乱暴者が多く、安徽省はやや正直な人も目立つ。
四川省は独立不羈の根性があるなどと、地域別の色分けをしたのが拙著だったが、
うってかわって本書は「中国人の国民性」という、
つかみ所のない領域に足を踏み入れて、名誉とか品位とか、
かれらにとって架空の概念を論じているのだから、反面で興味をそそられた。
著者の張氏は、これを古代からの「専制主義」にもとめ、
近代になって梁啓超、魯迅、胡適、孫文から蒋介石、毛沢東へと繋がる
政治思想を再検討してゆくなかで、
「名誉」を意識する動機、あるいは「品位」を意識した考え方を検証している。
梁啓超、魯迅、胡適、孫文、蒋介石、毛沢東と、
いずれの人物も「岩波新書」が列伝を出したような有名人である。
ま、それはそれとして、「明」を、著者がいかに位置づけるか。
それがじつに面白いのである。
すなわち明とは「ごろつき王朝」だと断言するのだから、
うすうすそうだろうとは思っていたが
(ついでにいえば現在の毛沢東王朝後期もごろつき集団の独裁である)、
中国人歴史家から、断定されると、二重に納得がいく。
「明代の国民性」は「ごろつき」「ならず者」で、
最大の特徴と言えば「殆どの全ての社会階層が『ゴロツキ』の様相を呈していた」
永楽帝は「表面的には正義感があり仁愛を装って
唐の太宗を大いに真似ていたが、実は骨の髄からのならず者だった」
その子孫たちも侵略、略奪、燎奪を繰り返し、
恐怖の政治を加速させ、そして縦横にスパイ機関をつくって官吏を監視した。
それが「錦衣衛」である。
*錦衣衛(きんいえい)は、明朝の秘密警察・軍事組織。
本書は詳細にわたり、かれらが行った略奪、拷問、殺戮、そして大虐殺のさまを描く。
小説家がえがく架空の話ではなく、日本人からみれば想像を絶する残虐性が、
リアルに語られている。
蛇足だが翻訳者を代表する解説を読んで驚いた。
自虐史観の持ち主のようで、現実を無視したイデオロギー的解釈で
日中関係を議論されている。
とここまで書いてきた新聞をみたら
次期駐北京大使は外務省チャイナスクールから撰ばれた由である。
↑
おぞまし、々。